6月21日に立教大学富士見総合グラウンドにて行われた立教との定期戦。雨が降りしきり足場の悪いグラウンドコンディションの中、BK、FWともに立教を圧倒。14トライの猛攻をみせ78-19の大差をつけ勝利を収めた。

長くケガに苦しんだCTB林
見どころの多い一戦となった。CTB永富晨、WTB高野、FB安田の多くの1年生がスタメン出場し、攻守にわたり存在感を発揮。そしてCTB林がケガ明け初となるAチームフル出場を果たした。

スピードが持ち味のWTB髙野
試合開始早々、同志社ボールのファーストスクラムで猛プッシュを見せ大きくゲイン。続く前半4分、敵陣ゴールラインから5メートルの地点でラインアウトモールへと持ち込み、最後はNo.8秦がトライ(5-0)。試合序盤からFWで力の差を見せつける。しかし前半8分、立教のラッシュディフェンスで自陣に押し込まれると、甘く入ったパスをカットされそのまま被トライ(5-7)。ミスから立教にトライを許す。
逆転されるも、再びFW起点にチャンスを作る。前半11分、敵陣22メートル付近のラインアウトモールからNo.8秦がポイントを作る。ラックからSH大越が自ら持ち出しインゴールへ(12-7)。

ラインアウト起点にトライを量産した
同志社ペースで試合が進むが得点へ繋げられない。この状況を打開したのはルーキー・FB安田。前半22分、ライン参加したFB安田がボールを受け取り素早く縦へ突破。敵陣深くでポイントを作ると、オープンサイドへ展開し最後はSO永富がグラウディング(17-7)。その後も着実に好機をものにし得点を重ねていく。そして前半終了間際、またしてもルーキーが好プレーをみせる。前半38分、SH大越がハイパントを蹴ると、WTB高野が相手がキャッチした瞬間に飛び込む好タックルをみせターンオーバー。そこからフェーズを重ねインゴール手前へ。最後はFB安田が抜け出しトライ。前半を36-12のリードで終える。

2トライ奪う活躍をみせたFB安田
後半、同志社は立ち上がりから攻め込む。後半1分、WTB高野が持ち前のスピードで抜き去りそのままトライ(41-12)。続く後半4分にもマイボールラインアウトから中央でポイントを作るとSO永富健が素早く大外へ展開。最後はFB安田がグラウディングし46-12。後半6分にトライを喫したものの終始同志社ペースで試合が進む。

果敢に縦へ突破するCTB永富晨
66-19で迎えた後半33分。マイボールスクラムからSH三木が抜け出すと、ラックを作らないFWの連続攻撃でジリジリと攻め込み最後はPR海士がトライ(73-19)。ロスタイムにもアタックの手を緩めない。マイボールスクラムからCTB永富晨が大きくゲインするとしっかりフォローに入っていたCTB林へ。力強いハンドオフで相手を寄せ付けず右サイドライン際にトライ(78-19)。78-19の大差をつけて試合を終えた。

試合終了間際、トライするCTB林
FWで優位に立ちBKに展開する理想的な展開ラグビーを見せた同志社。また今試合では、ルーキーの活躍、長くケガに苦しんだ副将・林のフル出場など点差以上に大きな収穫があったに違いない。春シーズン最終戦となる次戦の相手は天理大。関西リーグを制する上で避けて通れない相手だ。春シーズンの集大成をみせるべく、難敵相手に勝利で飾りたい。(杉本 大)

コンバージョンキックの成功は14本中4本にとどまった
☆コメント☆
山神監督
今日は勝てるFWに若いBKという組み合わせ。ゲームの理解力ではまだまだ足りない感じがする。(1年生について)永富晨は比較的安定している。今日は攻めている時間が長かったが、そうでないとき80分間走れる雰囲気はまだ無かったね。安田はタックルもいけるし今日はフィジカルではやられなかったが、これから強いチームとやっていくにはもっとパワーアップが必要。髙野にしてもまだまだオプションになるような動きが少ない。3人とも持っている能力は高いので、これから勉強なんじゃないですか。でも、及第点は与えられる。(林の復帰について)大きな戦力が戻ってきたなと。これでCTBの争いも厳しくなっていくのでは。バイスキャプテンだし、彼の復帰は大きい。(天理大戦に向けて)リアクションをテーマにやってきたし、今日の試合でもリアクションの良い立教相手に引けを取らずにできていた。天理大はリアクションの良さをウリにしているチームだろうし、そこで負けないようにこの1週間練習していきたい。(春の仕上がり)順調ですね。ケガ人もほとんど出ていないしケガしないようになったのは大きい。みな80分間走れるようになってきている。間違いなくフィジカルは全体的にレベルアップしている。去年よりはステップアップしているのでは。
PR才田 智
(FWでは圧倒していたが)相手が弱かったわけではないが、当たり前のことができたのかなと。(1年生が出ていたが)良いタックルもあったし伸び伸びやってくれたのは良かった。次戦の天理大戦だが、春の最終戦として、いい形で春シーズン終えられるようにしたい。秋に必ず対戦する相手なので何としてでも、1点差でも2点差でも勝ちにこだわっていきたいし、内容よりも結果。何としてでも勝ちたい。
FL丸山 尚城
(立教戦に向けて)高校のチームメイトもいて、いきおいがあると聞いていた。気を緩めることなく、行こうと思っていた。(戦ってみて)環境の違いもあって、前半の最初は立教の低いタックルだったり、ノックオンで押し込まれたりしていたが、前半中盤からサポートに入ることができた。(個人の手応え)収穫はあったが、もう少し組織で、キックチェイスで合わせないとと思った。自分が突出して抜かれてしまったし、規律を守れなかったのは課題。天理大は外国人、他の選手もフィジカルが強い。低いプレーが求められるから、前半から意識したいしサポートをおこたらないようにしたい。継続したら、同志社のアタックに勝るものはないと思うので。
CTB永富 晨太郎
戦う前はまだ1年だし、コンタクトで勝てないだろうと思っていたが、やってみるといけた。どんどん前にいこうと思い試合に臨んだ。(初のAチームだったが)課題はDFにスペースがないときに、どうついていくか。そのためにプレー前にしっかり見ておくことが必要かなと。収穫は後半途中、しんたさん(林)への裏パスが通ってよかった。そこからどんどんいけた。(林との連携は)いつも練習から組んでるし、今日も意思疎通ができた。(次戦の天理大のイメージ)高校のJAPANで天理のAチームと戦ったが、コンタクトが強く、テンポが早いイメージ。歯が立たなかった。他の関西とは一味違う感じ。天理大はコンタクトが強いから、当たる前ずらすなど工夫して、相手のペースにならないようにしたい。
CTB林 真太郎
久しぶりのスタートだったので、活躍したい気持ちはあった。80分間フル出場となると体力的にまだキツいところがある。苦しいときに判断スピードが落ちたのでそこが課題。後半、タックルがはまってきている感じはあったので良かった。FWが頑張ってくれていたので、BKで縦に切ろうと思っていたが、ミスが出てしまい前半は相手のDFにはまってしまった。(最後のトライシーンについて)サイドラインぎりぎりのところで、あそこで押し出されたら今日の試合全てがダメになる。取りきるしかないという気持ちだったのでトライできて良かった。(春シーズン最終戦)天理に勝つ準備は出来ている。
WTB髙野 蓮
初めてだったので緊張したが、慣れだしてからは思いっきりプレーできた。大学は体格の差とグラウンドの使い方が高校と違う。身体を大きくして、早く慣れるようにしたい。今日は先輩に頼りきりだったので、次出る機会があったら自分から声かけてボールをもらっていきたい。チームとしてFWが空けて、相手のFWが疲れたところで、BKに振ってトライを取る理想的な形ができてよかった。個人的な今日の出来は50点。
FB安田 卓平
ミスが多く合わないところがあったが、先輩が積極的にコミュニケーションを取ってくれて、形良く出来た。体の違いなど、まだ大学レベルの大きさに通用していない。改善点、課題としてはキックの精度が悪く、ミスも多かった。これから強いチームと対戦するときこれが致命傷になりかねないので、細かいところを修正していきたい。ただ、トライが2本取れたことは、自信につながる。(フルバックでトライを防ぐことに関して)止めないとチームが安心していられない。安心させられるよう、タックルの精度を上げたい。突破に関しては地面が良くなく、物足りなかった。次の天理戦では相手の展開の速いラグビーに対して、速くセットしアタック。相手より先にリアクション出来るようにしたい。
1 趙 隆泰(法3)
2 中尾 湧馬(社3)
③ 才田 智(社4)
4 戎 勇(社3)
5 森山 雄(商4)
6 野中 翔平(スポ2)
7 丸山 尚城(商2)
8 秦 啓祐(心理3)
9 大越 元気(商3)
10 永富 健太郎(スポ3)
11 小林 健太郎(経3)
12 永富 晨太郎(商1)
13 林 真太郎(商4)
14 髙野 蓮(社1)
15 安田 卓平(商1)
16 永田 亮(法3)
17 海士 広大(商3)
18 石橋 海洋(スポ2)
19 山田 有樹(社3)
20 高田 将脩(法4)
21 三木 章太郎(商3)
22 髙井 勇貴(スポ2)
23 石田 幹太(商3)