5月19日、同志社大学京田辺グラウンド(京都府)にて、第64回西日本学生アメリカンフットボール大会(Div.2)が行われた。同志社は阪大と対戦し、20‐0で快勝した。森脇(文情4)率いるWILD ROVERとして初の勝利を、完封で終えた。
好調な滑り出しとは言えないスタートだった。同志社のリターンで試合は始まるも、第1Qの間、両者無得点。惜しいところでの反則が目立った。アメリカンフットボールでは反則をするとペナルティとして、数ヤード罰退した地点から次の攻撃を行う。敵陣まで攻め込むも、思うように前へ進めなかった。

2本のFGを決めた大槻
第2Q開始直後、#14大槻(商3)がFG成功。続く阪大の攻撃をパントに抑えると、次のドライブでも大槻がFGを決め、点差を広げた。返しの阪大オフェンスでは#34青木(法4)がインターセプト。流れに乗ったかに思えたが、再び反則に苦しめられ得点を奪えなかった。互いに一進一退の攻防を繰り広げたが、前半をTDなしで終えた。

唯一のインターセプトを決めた青木
Div.1で戦い抜いてきた実力を見せつけたい同志社の底力は、後半開始と共に発揮された。阪大の後半最初のドライブを止めると、エースQB#17壷井(商4)が躍動する。得意のスクランブルでゴール前まで攻めると、最後も自らの足でエンドゾーンへボールを運んだ。オフェンスに鼓舞されるかのように、ディフェンスも奮闘。フレッシュさせず、得点を許さなかった。迎えた第3Q最後のドライブでも壷井がスクランブルで大きくゲインし、レッドゾーンへ侵入。#35鳥山(理工3)が相手のタックルを引きずりながらも走り切り、TDを決めた。
しかしここでオフェンスの快進撃は終わってしまう。第4Qでは思うようにランが出ず、敵陣まで入るも得点とはならなかった。第3Qでは1つも無かった反則を犯し、後味悪くホームでの試合を終えた。

自らボールを持ち前進する壷井
苦い勝利となった。今試合、同志社が犯した反則は7回。いずれも得点のチャンスを潰してしまった。「細かいところでの意識の足りなさが、プレーに出ている」(森脇)。少しのミスが命取りとなるアメフトでは、反則をしないことが勝利への一番の近道である。オフェンスには反則を少しでも減らし、思い通りに攻撃を進めることが求められる。

同志社オフェンス陣
対してディフェンスは相手オフェンスを無得点に抑える活躍を見せた。阪大の多彩なランを適所で止め、得点の壁を崩させなかった。相手に点数を与えなければ、負けることはない。ディフェンスの健闘が、勝利には不可欠である。

同志社ディフェンス陣
次戦の相手は、同志社と共にDiv.2へ降格した、桃山学院大だ。昨季はタッチダウン1本差で敗れるという、苦汁をなめさせられている。秋季リーグで1位となるために避けては通れない相手へ、どのように勝負するか。勝利へのカギは、選手一人ひとりの意識が握っている。(上野孝輔)
〇試合経過
第2Q
12:00 同志社FG成功#14大槻(3‐0)
06:59 同志社FG成功#14大槻(6‐0)
第3Q
07:17 同志社TDラン#17壷井・PATキック成功(13‐0)
00:03 同志社TDラン#35鳥山・PATキック成功(20‐0)
◯試合告知
6/2(土) 西日本学生大会(Div.2)決勝戦
於・王子スタジアム(兵庫県)
対桃山学院大Thundering Legion Lions 15:50キックオフ