11月18日に行われた関西学生サッカーリーグ後期第10節、vs大阪学院大との一戦。同志社は3-1で勝利した。
試合前に悲報が届いた。試合前に行われていた近大vs甲南大の試合で、残留を争っていた近大が甲南大に勝利したため同志社の2部降格が決まった。絶対残留を掲げシーズンを戦ってきた選手たち。厳しい現実を突きつけられながらも「試合前に降格が決まって、難しい状況だったけど、結果がどっちに転んでも気にせずにやれることをやろうと話していた」とゲームキャプテンを務めたGK白岡ティモシィ(商4)は前を向いていた。

スターティングメンバー
試合は開始早々に動いた。前半2分、左サイドで与えたFKの流れから失点を許した。開始直後の失点だったが「あの失点のおかげで逆にそれ以降集中できた」MF杉原啓太(スポ4)の言葉通り、同志社はそれ以降試合のペースを握った。前半22分にはエリア内の混戦からMF川本紘平(心理4)が右足を振り抜き試合を振り出しに戻した。その直後の前半29分には、左コーナーキックをファーサイドのDF西中竜斗(政策3)が折り返し、中央で待っていたFW金潤求(商4)が完璧に合わせ逆転に成功する。守備ではディフェンスラインを高めに設定しコンパクトに守備を心がけ大阪学院の攻撃を封殺、前半被シュート数2本に抑えた。

試合を振り出しに戻した川本

空中戦で無類の強さを見せる西中
エンドが変わって後半、リードを奪った同志社は落ち着いた試合運びを見せる。前半は中盤のラインが低くビルドアップで苦戦していたが、後半はボランチが攻撃に絡み始め攻撃にリズムが生まれた。後半7分にはボランチで久しぶりの先発出場を果たしたMF井村泰誓(経4)が右サイドを華麗なドリブルで突破しクロスを上げ、中央に走り込んだFW竹田そら(商3)がバイシクルシュートを狙うもジャストミートできず。その後はお互い攻撃の糸口をつかめず試合は停滞の様相を見せたが後半25分にゴラッソが生まれる。自陣左サイド深くでボールを奪ったMF杉原がボールを中央に展開、FW竹田がボールキープを図りFW金にパス、金は相手の懸命のディフェンスに潰されたがそのこぼれ球に反応にしたのがDF宮谷大進(経4)だった。今秋からスタメンに定着した苦労人は左足を迷いなく振り抜いた。「チャンスだと思って上がってきたら、運よくボールがこぼれてきた。たまたまですけど入ってよかったです」と笑みをこぼした。

得点に歓喜する宮谷

仲間から祝福を受ける
その後、試合は動くことなく終了。最終スコアは3-1。同志社の完勝に終わった。同志社が最後に勝利したのは9月28日のvs京産大戦。実に1ヶ月半ぶりの勝利だった。
「目標だった1部残留が消えたけど、僕たちがサッカーをやる理由は『感謝の体現』。だから最後までしっかりプレーして家族とかトレーナー、マネージャーなど関わってくれてる人に感謝を伝えたい」ゲーム後、GK白岡は現実を受け止め次を見据えていた。関わっている全ての人に「感謝」を。同志社イレブンは最後まで戦い抜く。(藤田友樹)