日本拳法部リーダーズ対談2016年を語る
井上裕志×山原健太郎
「内面的に成長する」

左から副将・井上裕志(法3)、主将・山原健太郎(商3)
チームの目標はーー。
山原「試合での目標は、西日本の団体や全国大会の団体でまずは3位以上に入ることを身近な目標としておいて、そこまでたどり着ければ、最後に優勝というところも見えてくると思う。まずは、最低でも入賞するというところをしっかり目指していくっていうところをチームとしての目標にしていきたい。」
井上「全く同意やわ。個々人としての目標となるとまた変わってくるけどな。」
山原「チーム作りも大切になってくるやな。」
チーム作りについてーー。
山原「選手としてもそうやけど、人として成長できる環境を作りたいと思ってる。結局練習がどうとか、結果がどうとかっていうのも大事やねんけど、過程とか内面的なところで成長できたら、選手としても強くなれるし、ここを過程として社会にでた時でもいい人材になれる。」
井上「そうやな。企業も遅刻ばっかしてくる子とかいらんしな。しっかりした人間形成ができている子がいいよ。」
山原「全員が一人一人、今必要なことを考えて、自分で行動できる選手を作っていきたい。」
井上「皆、個々ではユニークでいいことやねんけど。生活面とかでいいかと言われると、何とも言えへんからな(笑)。」
山原「今までチームワークの良さっていうところを押し出してきたけど、それがだんだん甘えになってきているから、そこをどこかの機会で切り替えないとあかんかな。いい意味でのチームワークの良さを確立していかないとあかん。チームワークがいいっていうのは継続し続けて、やるときはやるっという風に、切替えが大事かな。」
井上「そうやな。先輩らしく怒るときは怒らなあかんしな。そういう線引きができたらいいかな。」
山原「あとは“たて”と“よこ”のつながりをより強くして、皆が言い合える環境を作ってあげることかな。」
井上「うん。皆がみんな言えてるわけじゃないし、言い合える雰囲気はできてると思うから、その雰囲気についていかれへん子をどうするか考えていかなあかんよな。」

相手の隙を見つける山原
新体制についてーー。
山原「今まではオフ中は自由に自主練するっていう感じやったけど、今年はオフ前に各自、オフ中の目標を立ててもらった。やってる子はめっちゃやってるな。」
井上「お前とかな(笑)。」
山原「まぁせやな(笑)。オフの使い方とか、オフあけてから新体制として、新たに個人の明確な目標とか、それを達成するためにどうするのかっていうのと、それに加えて、活動理念っていうところまで掘り下げようと思ってる。このスポーツを選んでわざわざやってるわけやから、やってることに必ず理由はあるし、個人で何を思い浮かべて今現在日本拳法部に所属しているかを聞くことで、内面的にも成長できるかなって考えてる。今まで通りやるのは簡単やけど、変えるところは変えていく。俺が新しいことに挑戦していかない限りは、他の部員も挑戦するっていうことを自分からしてくれへんと思うから、俺が率先して行動して、変えていくことが大事やと思う。」
井上「せやな。副将としても、今まで副将って消去法で選ばれてるって感じで、自分もそうやったんですけど、やっぱりこのままやったら、後輩からもどう思わてるかわからん。せっかく新体制になったから、みんなに頼られるような副将になりたいと思ってるし、練習中はやけにならずに、明るくやっていきたい。一人でもついてきてくれる子がいれば、みんなついてきてくれるかなと信じてやっていこうかなと思ってます。」
新体制で変わった点はーー。
山原「今まで団体としての大きな目標とか、個人の目標を聞いて食事を取らしたりとか、オフ中の過ごし方とか、細かいところをフリーな状態ができてた。僕が1回生の時の4回生とかは一人一人がしっかりしてて、それを見てるから下級生もしっかりするっていうのが当たり前やった。だけど、どんどん代替わりして、個人個人でやるようになって、チームとしてまとめる必要がなくなってきた。でもそうなると個人差がでてきて、これではまずいってなった。だから、今年は4回生が細かいところまで仕切ってあげてることで、チームを引っ張っていく、っていうところが方針として大きく変わるところかな。」
井上「それは間違いない。俺らが1回生の時の4回生は凄すぎた。」
山原「本来は個人でできるのがいいけど、やっぱりできてないからな。そこは新しい4回生でやってみせて、指示して引っ張ってあげるっていうのが必要やな。」

笑顔をみせる選手たち
今回、日本拳法部の主将・副将の方々にチームへの気持ちを語ってもらった。取材中、日本拳法に対する愛情や仲間を想う気持ちがひしひしと伝わってきた。毎年、全国の舞台でも名を轟かす日本拳法部。さらなる高みを目指し歩みだす山原組。同志社に優勝旗を持ち帰る日もそう遠くはないだろう。(聞き手 松原美月)
○プロフィール

山原健太郎(商学部3年/174㌢73㌔/大阪桐蔭高校)
高校時代にも主将を経験。プレーの特徴は面突きと組み技を主体とし、時々蹴りを出す。日本拳法に対する思いが誰よりも強い。

井上裕志(法学部3年/168㌢59㌔/同志社国際高校)
大学から日本拳法をはじめた。軽いフットワークで連打し、小柄な体格を活かした裏投げで勝負する。明るいキャラでチームを和ます。