4連覇をかけた春の戦い。最大のライバル福岡大との決戦は3勝3敗までもつれ込んだ。最後の対決は86㌔級、主将対決となった。榎本(商4)、花山(福岡大)お互いのプライドがぶつかった試合は榎本のリードで試合は進む。このまま勝利するかと思われた。一瞬の出来事だった。花山に隙を突かれまさかのフォール負け。しばらく立ち上がることはできなかった。
あれから月日は経った。待ちに待ったリベンジの時。V奪取を狙う秋季リーグが12月3,4日に行われる。
主将として引っ張る榎本にとって最後となるリーグ戦だが、歩んできた大学レスリング4年間は壮絶だった。

榎本は主将として引っ張る。
伝統ある強豪として知られていた同志社。もちろんリーグ戦で2部に落ちたこともない。だがその神話は崩れた。2012年秋、初となる2部降格。屈辱を味わった。
そんな時だ、榎本が現れたのは。2013年春、2部降格の同志社を救うかのように現れた。瞬く間に頭角を表す。春季リーグで試合に出れば活躍。そしてその年の秋、榎本の活躍で見事同志社は一部に復活した。
物語はまだ始まったばかり。快挙は続く。その一年後の秋季リーグ。決勝戦、残り1勝で優勝が決まるマットに榎本はいた。フォールで決めた。49季ぶりの快挙となる優勝を果たした。

9月に行われた西日本選手権で3連覇を達成し最優秀選手賞を獲得した。
その後リーグ戦を3連覇するも今年の春は優勝を逃した。負けたままでは終われない。榎本の物語最後のページは優勝という文字を刻む。(藤田大輝)