日本一を目指すチームに新たなホープが加わった。PR李優河(法1)は京都ラグビー祭にて初のAチームリザーブ入り。1年生で最初の紺グレデビューを果たした。

紺グレデビューを飾った京都ラグビー祭
「中学生の頃に大阪朝鮮高級学校の花園での試合を見てラグビーをやりたいと思った」。そんな思いで楕円球に触れたのが始まりだった。高校は憧れのあった、大阪朝鮮高級学校へ入学。その当時から、体格を存分に活かしPRとしてスクラムを組み続けている。

スクラムを組む李
花園の舞台を経験するも、結果は2回戦敗退。しかし2018年度の高校日本代表候補合宿のメンバーとして選出されており、高校時代のキャリアは輝かしいものである。
高校卒業後、伝統のある同志社を選んだ理由について、「文武両道の姿勢に憧れたから」と言うように、スポーツだけでなく、勉強面も怠らない。双方どちらも本気で取り組んでいくのが李スタイル。
大学でのラグビーライフがスタートすると、高校時代との差を目の当たりにした。30分ハーフで行われる高校生とは異なり試合時間が長い分、今まで以上に体力が必要になった。また、「高校生の頃は体が大きいだけですぐに前に出ることが出来た」。李ほどの大型PRである場合、ボールを保持するとラインブレイクができたと言う。だが大学には、100キロを優に超える大型選手が多数存在している。現在179㌢、125㌔と体格は申し分ないほどの武器になっているが、これからも体を大きくするための努力を継続する。

試合中の様子
5月26日に行われた京都ラグビー祭にて、人生初の紺グレに袖を通した。後半10分、21-26と京産大にリードを許す場面で投入された。紺グレデビューにも関わらず、自身の強みの1つであるボールキャリーで見せ場を作った。ボールを受けると、その屈強な体ですぐさまラインブレイク。相手ディフェンスを吹き飛ばし、前へ前へと進み、陣地を奪った。李のプレーは会場を大いに沸かせた。
デビュー戦では、惜しくも勝利を掴めなかったものの、存在感を大いに発揮。これからを担う若い力が、チームを活気づけること間違いないだろう。

突破を試みる李
尊敬する先輩を聞いてみると、「文さん(法3)です。小学生の頃から知っていて、ポジションも同じで技術面でも尊敬できる部分が沢山ある。でもいつかは追い抜きたい」と、高校時代からの先輩の名を口にした。憧れの文に追いつくためにも、日々努力を惜しまない。
次戦は関西3位の座をかけ、令和最初の同立戦に挑む。秋につなげるためにも、勝利する他はない。今年こそは選手権の舞台へ。ルーキーの李が若き大旋風を巻き起こす。【川田翼】
○プロフィール

李優河(り・うは)
大阪朝鮮高級学校出身。ポジションはPR。179㌢、125㌔。法学部1年。自身の強みはスクラムとボールキャリー。座右の銘は、「初心を忘れない」。