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4年生の心模様 : ソフトボール部
「男子ソフトボール部・仲田勝」



4年生の心模様

男子ソフトボール部・仲田勝



現在、新型コロナウイルス感染症は世界中で拡大し、多くの人々へ多大な影響を生んでいる。それはスポーツに取り組む大学生も同じだ。シーズンに向けた練習ができない者、練習が満足に行えない者、予定していた試合が延期・中止された者。中には引退を迎えた4年生も数多く存在する。本企画ではラストイヤーに苦悩を抱える4年生に焦点を当て、それぞれの過去や最後の1年へ懸ける思いについて触れていく。


第1回では男子ソフトボール部で主務を務めた仲田(社4)に話を聞いた。男子ソフトボール部では春季に予定されていた試合がすべて中止、夏に予定されていたインカレも規模を縮小した形での開催が予定されている。一方で代替大会への見通しが立たず、仲田を含む4年生は7月下旬ごろから引退を意識し始め、8月初頭に引退を決断した。その中で仲田が主務として取り組んだことや、これまでの経緯について取材を行った。



笑顔を見せる(以下撮影・藤田彩花)



様々な経験を経て野球の道へ


紆余曲折した幼少期だった。親の転勤により年長から小学3年までをインドネシア、小学6年から中学3年までをインドで過ごした。小学・中学合わせて日本で過ごした時間はわずか2年間。それでも現地文化に触れたり日本と変わらぬクラブ活動を送ったりして、充実した海外生活を送った。また、小学校では習い事などを含め、様々なスポーツへ挑戦した。テニスや水泳、ソフトボール、バドミントン、剣道など、数多くの競技と向き合ってきた。


そんな中で野球に興味を持ったのは、企業チームに所属していた父の影響からだった。幼いころから父親のプレーする背中を見て育った仲田少年。中学入学を機に、念願であった野球部へと入部した。当時はインドの日本人学校の生徒であったため他校との対戦は無かったが、日系企業を中心に行われるソフトボール大会に参加した。「上手い人も何人かいたけど、ほとんど草野球」という大会を楽しみながら、競技に打ち込んだ。


高校では日本へと帰国し、同志社国際高校に進学した。その理由は同じ中学出身の先輩から「(野球部が)坊主にしなくていいと聞いた」から。入学後も迷わず野球部に入部した。これまで競技を楽しむことが多かった一方、高校では厳しさも味わった。1年時は先輩が練習を行うサポートや、基礎的な練習しか行えず。「自分は何をやっているんだろう」と悩んだ時期もあった。それでも「辞めることは一種の逃げになる」と考え、懸命に練習へ取り組んだ。結果、3年生引退直後の2年秋からはスタメンに定着。外野手としてプレーし、最後の大会では京都府大会3回戦進出を決めた。



ソフトボールへの挑戦


高校卒業後は、内部進学制度を利用して同志社へ入学した。新入生勧誘活動期間には男子ソフトボール部を始め、ボート部や野球系のサークルなどを見て回った。その後は「野球がやりたい」「やるならしっかり競技に取り組める環境がいい」という思いから、軟式野球部や準硬式野球部にも興味を持った。しかし最終的には、「土日が休み」という先輩からの甘い『誘惑』に負けた。6年間慣れ親しんだボールよりも一回り大きい、ソフトボールへの挑戦を決めた。


選手として花が開いたのは、18年春のリーグ戦時だ。先輩たちを抑え、2部リーグの首位打者に輝いた。直前のシーズンで2部へと降格し、チームは1部復帰に燃えていた。しかし1部の試合で速くてキレのある投球に目が慣れていた先輩らは、2部所属校の投手が投げる遅い球に対応できない状況が続いていた。その中で活躍を見せたのが、比較的ソフトボール経験の浅い仲田だった。本人が「好き」と語り練習を重ねたバッティングと持ち味とする走力を生かし、安打を量産。これに勢いを増したチームも勝利を重ね、入れ替え戦で勝利し1部復帰を果たした。



打球を飛ばす


最高学年となった3年秋には、主務へ着任した。その経緯を本人は、「消去法で」決まったと苦笑する。だが谷下(経4)から「しっかり発言して人を動かしている」と評されるなど、責任感の強さが評価されたのかもしれない。その性格は主務としての仕事においても発揮された。体育会関連での会議への出席や書類の提出を筆頭に、競技連盟への選手登録や情報の提供、他校との練習試合の交渉など。業務量の多い役目だったが、「試合ができなくなってチームに迷惑をかけたくない」と考え、裏方の仕事へ全力で取り組んだ。


部内の雰囲気づくりにも力を入れた。男子ソフトボール部の特徴は、部員間の仲が良いところだ。練習中もコミュニケーションが絶えず、協力し合う雰囲気が醸成されている。オフの際にも、部員同士で遊びに出かけることも多い。仲田自身もこうした環境に惹かれ、入部への意志を固めた過去がある。自らが最高学年となった際にも、風通しの良い環境の維持に取り組んだ。練習がだらけてしまったり、ゆるくなりすぎたりする弊害もあったが、「長所を長所として伸ばしていきたい」という思いでチームの間を取り持った。



捕球へ走る



新型コロナ禍での練習再開、そして引退


19年秋で2部リーグにて全勝優勝を果たし、1部の舞台へと復帰した男子ソフトボール部を襲ったのは「見えない敵」だった。中国の武漢市で発生し、すさまじい勢いで世界中へと感染が広がった新型コロナウイルス感染症である。この影響を受けて集団で活動を行う部活動は自粛に追い込まれ、自宅待機が強いられた。その結果、春から夏にかけて行われる予定だった春季リーグや西日本大会が相次いで中止に。「正直、やりたかったです」と悔しさをにじませた。


練習再開のめどが立ったのは、感染症の流行が落ち着いてきた6月中旬ごろだった。学校側の判断で、感染症対策の実施及び必要書類の提出により、7月1日から練習を行う許可が下りた。屋外での練習ながら2時間までと制限された内容ではあったが、男子ソフトボール部も活動を再開した。「動かなさ過ぎて、うずうずしていた」と仲田を含め部員からは、練習再開に当たって喜びの声が挙がった。だが、感染症への対策には特に気を遣った。会計担当と協力して手を洗うための石鹸や、除菌効果のあるアルコール消毒液を購入。LINEグループではマスク着用を徹底させる旨のメッセージを送るなど、感染拡大の防止に尽力した。


こうした中で、4年生らが目標としていたのがインカレ中止に伴う代替大会への出場だった。例年この大会を最後の大会と捉え最高学年の選手たちは練習に励んでいたが、今年は昨今の情勢を鑑みて規模を縮小した代替大会が予定されていた。しかし、7月末になっても連盟から大会の詳細や日程についての連絡は来ず。次第に4年生の間には「このまま続けていても意味はあるのか」という引退への思いが芽生えた。当初はOBから継続するべきだと説得されたが、意志は固かった。監督と相談した結果、8月2日に引退の運びとなった。



後輩へ託した思い



部員たちと笑みを浮かべる(右から2人目、本人提供)



思わぬ形での幕引きとなったが、まだまだ部活動には関わり続ける。大学が定める課外活動の第二次施行期間中(7月28日~8月31日まで)の練習参加に関する書類を提出済みで、引退した4年生でも練習には参加が可能であるためだ。8月6日には、仲田も練習に参加。投球練習の相手や実戦形式で守備に参加し、汗を流した。また外野手として培った経験を生かしながら、樫本(商2)や高橋尭(商2)に対してアドバイスを行うなど、技術面でのサポートにも努めた。「暑いのであまり参加はしたくない(笑い)」と振り返ったが、これから数回は参加する予定だという。


卒業後を含めて今後は、ソフトボールから身を置く。球の大きさの違いから生まれる投球による肩への負担など、ソフトボールの大変さについて大学生活を通じて痛感した。加えて一度野球から離れたことで「やっぱり野球をやりたい」という思いが再燃。形態については未定だが、再び野球の道へと戻るつもりだ。


選手たちの思いとは裏腹に、試合が行われること無く最後のシーズンは終わりを迎えた。だが、この悔しさは部員全員が感じており、残る部員たちは先輩らの思いも背負って戦い抜いていくだろう。「初勝利ってすごくいいものだと思うので、とりあえず頑張って1勝してほしいです」。後輩たちへ、自ら抱いた望みを託した。梅雨が終わり夏の訪れる中、仲田の長くも短い4年間は、静かに幕を閉じた。【上野孝輔】



〇プロフィール

仲田勝(なかた・しょう)

京都府・同志社国際高等学校出身。男子ソフトボール部において主務を務めた。ポジションは外野手。最近は恐怖映画について語るYouTubeにハマっている。座右の銘は「何事も経験」。社会学部4年。

【4年生の心模様バックナンバー】
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