晴れ渡る空の下、マネージャーのタイムを計る声と心地よい水しぶきの音が響く。朝の静かなキャンパスには、コロナ禍をものともしない、活気溢れるDUSの姿があった。今年も精鋭な仲間を迎え、チームの勢いは増す一方だ。
休憩時間になると、選手たちは泳いでいる時の真剣な表情とは打って変わり穏やかな表情を見せる。和気あいあいとした雰囲気の中で、新入生も笑顔を見せた。その新入生の1人が寺島俊結(生命1)だ。

休憩中に笑顔を見せる寺島
出身は神奈川県の名門、逗子開成高校。関東から期待を胸に同志社へとやって来た。同志社を選んだ理由は、「自分の知らない遠い場所」である新しい環境で水泳をやりたいと思ったから。一般入試という狭き門をくぐり抜け、見事DUSへの仲間入りを果たした。

高校三年次のインターハイ出場(本人提供)
高校時代は1500M自由形でインターハイに二度出場。二年次に13位、三年次に10位に入賞した。強みは持ち前のキック力を生かしたスピード調整だ。キック無しで腕の力だけを使い泳ぐ選手が多い中、長距離を意識した力強い泳ぎを武器とする。
高校では周囲に長距離の選手がいなかったこともあり、自分でメニューを作り1人で練習をしていた。しかし、大学入学後はコーチにメニューをもらい練習している。「周りと競りながらやるっていうのは久々で楽しい」。切磋琢磨する仲間ができたことで、寺島の成長に拍車がかかるに違いない。

力強い泳ぎ
今年度は新型コロナウイルスの影響でイレギュラーな状況が続いている。来たるインカレも、チーム全員が会場に集うことの出来ない異例の大会形式となる。しかし、DUSの強みでもある一丸となって勝利を目指す姿勢は今も健在だ。
インカレ出場選手だけでなく全員がチームの勝利に向けて努力している。その中で、新たに加わったルーキーたちが躍動し、チームに勢いをつける追い風となることを期待する。(米澤千種)
○プロフィール
寺島俊結(てらじま・しゅんゆう)
神奈川県・逗子開成高校出身/生命医科学部1年
