第22回
注目選手「トライアスロン部 塩田久美子(理工2)」
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唯一の女子プレーヤー、3年目のシーズンへ
2010年、同志社トライアスロン部は団体全国優勝4度、準優勝1度という輝かしい成績を残した。しかし、今年1年活躍を見せていたのは男子選手だけで組まれていた団体戦だけではない。同志社大学トライアスロン部唯一の女子プレーヤーとして活躍する塩田久美子も、この1年奮闘を見せてきた。

同志社トライアスロン部女子プレーヤーとして活躍する塩田(理工2)
インカレ出場をかけて行われた今夏のインカレ予選。女子トップで得意のスイムを通過するものの、2秒差で続いた2位の選手とバイクで互いにけん制し合ってしまい、うまくスピードが出せなかった塩田。そしてトランジで順位が入れ替わり、最終のランでペースを落とし1位との差はどんどん開いてしまった。しかし、それでも2位をキープし続け、初のインカレ出場への切符を手にした。
そして本番のインカレ。昨シーズン出場を果たせなかった今大会に向け、今年1年練習を積んできた。今大会は、女子レースの終了前後に、男子レースが始まるレース日程であったため「男子のスタートまでには帰ってこよう」。それが塩田の目標であった。そして、レース始めの合図である号砲が鳴り響きスタートを切る。最初のスイムでは、スタートの位置を考えず、出来るだけ最短距離を考え泳いだ。そして初めの1コーナーを先頭で回ることに成功。しかし、そこからなかなかスピードが上がらず、トランジで後続選手に抜かされてしまった。

バイクで粘り強い走りを見せる塩田(中央)
続くバイクでは集団に「ついていくのが精一杯」になってしまったが、それでも先頭集団で粘り強く走る。そして、最終のランでは熱中症になってしまうも最後まで足を動かし走り切り、総合順位18位でフィニッシュ。「完走が出来て良かった」。炎天下に繰り広げられたレース。猛暑が選手たちを苦しめる中、「満足」のいくレースを見せることが出来た。さらに後日行われた国体にも、京都代表選手として出場するなど、今年1年活躍を見せてきた。

体調を崩しながらも最後まで走りゴールテープを切る塩田
そしていよいよトライアスロン部の新たなるシーズンが幕をあける。塩田、3年目のシーズンへ――。昨シーズン果たせなかった「学生五冠達成」へと力強く走り出す同志社トライアスロン部。塩田も五大会でどんなレースを繰り広げるのか、要注目だ。(髙橋歩美)