総力戦で勝ち取る総合優勝
11月まであと2カ月。ヨット部にとって1年で1番大きな大会が近づいてきた。昨年の11月から約1年間。「意識は常にインカレの方に向いていた」(辰巳・経4)。もちろん主将だけではない。部員全員が全国制覇という目標を胸に、今日まで練習をし続けてきた。
夏休みは、インカレまでにまとまった時間がとれる最後の練習時期。選手たちも気合を増して練習に取り組んでいる。本番では「自分たちからはミスを犯さないようにする」(辰巳)。いつもとは異なる緊張感で挑むインカレでは、今までの大会以上に何が起こるかわからない。だからこそ練習から本番のように緊張感を持ち、その緊張感のなかでいかに実力を発揮できるかを試し、彼らは日々成長している。

練習を重ね、さらに高レベルを目指すヨット部
チームワーク力もさらに向上しつつある。8月のインカレ予選では「気が緩みすぎていた」(西村・商3)。結果は予想外の2位。確かに弱風という理由もあるが、「予選は通過できるという甘えがどこかにあった」(辰巳)。だが、そのときから1カ月で彼らは変わった。主将の辰巳が思い描く“自主性をもって行動する”ことがほかの部員に浸透し、1人1人が緊張感をもってヨットと向き合うようになった。今では部員と監督とコーチ全てが一体となって一つの目標へと進んでいる。真の「総力戦」(辰巳)で全国の頂点を目指す。

1年間ヨット部を引っ張ってきた辰巳主将
ライバルと競いながら、自然とも戦うヨット。風と波が味方につくか、つかないかで大きく結果は変わってくる。だが彼らがずっと抱いてきた思いは決して変わらない。どんな風であろうと、どんな波だろうと彼らは立ち向かっていく。今年こそ470・スナイプともに1位をとるために、総合優勝をとるために。(丸岡知紗)