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【陸上競技部】106代での戦いを終えた

秩父宮賜杯第78回西日本学生陸上競技対校選手権大会

 9月12〜14日、たけびしスタジアム京都で秩父宮賜杯第78回西日本学生陸上競技対校選手権大会が行われた。第106代で挑んだ最後のインカレ。期待のルーキーからラストインカレを迎えた4年生まで全員が活躍を見せた。

 大会初日、女子走幅跳に出場した石倉(スポ1)の今大会エントリーランキングは23位。石倉は「どこまで順位を上げられるか、楽しんで試合をしよう」と気負わずに臨んだ。

 走力に不安を抱える分、リズムの良い助走とそれを最大限に生かす踏切を磨いてきた。プランは1本目でベスト8に入り、その後攻めの姿勢で上位の記録や順位を狙うことだった。実際にはトップ8に残った後に逆転を許し、悔しい展開となったが、悪天候での時間変更にも弱気にならず集中を切らさずに跳び切った姿勢は光った。結果は5m61(-0.3)で6位入賞に輝いた。

 「想像以上にいい順位を取ることができて素直に嬉しい」と笑顔を見せた。今後は全日本インカレ標準突破と「勝ち切る試合」を目標に、来年のインカレシリーズで優勝争いができるよう、さらなる飛躍を誓った。

助走する石倉

 翌日の男子走幅跳 に出場したのは長谷川(商1)7m48の自己ベストをマークし 、1年生ながら堂々の5位入賞を果たした。今大会は「順位よりも記録と流れを重視していた」と、全日本インカレや日本選手権の標準突破を狙っていた。直前のコンディション不良で助走練習に絞る調整を行ったが、その判断が功を奏した。

 1本目で7m31、2本目で7m40と着実に記録を伸ばすと、4本目に7m48のビッグジャンプ。さらに5本目は赤旗となったものの、実測では7m60超えの跳躍感触を得ることができた。結果は7m48(+1.1)で5位に輝いた。 「PBを更新できて自信がついたが、課題はまだまだ多い」と冷静に振り返る。

 次なる目標は9月のU20日本選手権優勝。そして「もっと跳ぶ!強くなる!」と力強く語り、今後の成長に大きな期待がかかる。

跳躍する長谷川

 同日には女子4×100mリレー決勝も行われた。同志社からは1走から順に堂前(スポ3)、宮垣(心理4)、山口(スポ1)、南(生命2)が出走。強豪校が揃う決勝で5位入賞を果たした。

 スタートを切ったのは堂前。「宮垣さんと組める最後のリレーかもしれないから、全国で達成できなかった同志社記録を更新する気持ちで挑んだ」(堂前)と走り出した。バトンパスが命となるこの種目。マークまでの歩数調整や的確な距離でのバトンパスを意識して練習に取り組んできた。前日の予選は大雨が降りしきる中で行われた疲労も残っていた堂前。しかしよりいい走りをすることを徹底し、「バトンパスも試合で初めてスムーズにつなぐことができた」(堂前)と振り返る。大学記録には及ばなかったものの「在学中には必ず達成したい」(堂前)と意気込んだ。

 2走を任されたのは宮垣。4年生でただ1人の出走となった。「ラストインカレだから全力を出し切りたい」(宮垣)。堂前から受け取ったバトンを初西日本インカレの1年生の元まで全力で駆け抜けつないだ。この種目のレースでは毎回緊張しながらの走りとなっていた宮垣。緊張により思うような走りができていなかったため、堂前と同じく「日頃のバトンパス練習で自信をつけた」(宮垣)と鍛錬を積み重ねてきた。決勝では同志社の大応援団の声援を受けてトラックを走り切る。宮垣も同志社記録を更新できなかったことに悔しさを見せたが、「頼もしい後輩3人と一緒に楽しく走ることができた」(宮垣)とラストインカレでの走りを振り返った。

スタートする堂前

 3走で登場したのは山口。予選では決勝へ進出したい思いと、大雨による寒さで硬い走りになってしまったことを反省点として挙げる。「コーナーでのトップスピードを上げることができるよう練習してきた」(山口)。3走のコースへの理解を深めて決勝のレースに臨む。これまで積み重ねてきたバトンパス練習の成果は「緊張していた」(山口)と思うように発揮できなかったものの、積極的に前を追う気持ちで走り切り、予選よりもラップを上げることに成功。「西日本インカレの舞台で決勝に進み先輩とバトンをつなぐことができて純粋に楽しかったし、いい経験になった」(山口)。1年生ながらファイナルで堂々の走りを披露した。

 チームの命運を握るアンカーを託されたのは南。6月に行われた日本インカレでのバトンミスを無くすため、約3カ月バトン練習を繰り返してきた。今大会は100mと200mの個人種目にも出走しているため、決勝当日には疲れが見える。「多くのレースに出ていたから疲れがあり、予選より硬かった」(南)と力が抜けた走りとなってしまう。しかし、すぐ後ろを走っていた大学に抜かされることなく5位でフィニッシュ。「個人的な技術に関してまだまだ粗いところがたくさんあるから、丁寧に精度を上げていきたい」(南)。課題点を挙げつつも、今後のレベルアップに向けて意気込んだ。

男子10000mで5位に入賞した遠池(文4)

 ホームグラウンド開催の西日本インカレで多数の入賞者を輩出することができた同志社。今大会を経て「同志を壮挙へ」を掲げた106代目から3年生が次代のリーダーとして受け継がれた。さらなる個々の活躍に目が離せない。(文責・伊藤愛梨、木田恋菜、撮影・尾崎直哉、藤森あい)

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