第72回東西六大学ソフトテニス王座決定戦
11月22日、川口市立芝スポーツセンター(埼玉県)で第72回東西六大学ソフトテニス王座決定戦が行われた。男子部が関西六大学秋季リーグ戦で優勝し、今大会の出場権を獲得。同様に関東六大学秋季リーグ戦で優勝した立大と対戦した。試合は7番勝負にまでもつれ込んだが、勝ち切れず準優勝。年内最後の試合を白星で飾ることはできなかった。

オーダーは、松本(商3)・盛岡(商1)ー北田・桐原(立大)、佐藤(経3)・宇都(文情2)ー笹井・豊田(立大)、清水(商2)・宮田(スポ1)ー立花・保住(立大)、高木(文情3)・在原(社3)ー清水・小田(立大)、松村(生命3)・西村(経3)ー南・酒井(立大)、塚本(スポ2)・長根新(スポ3)ー團野・北爪(立大)、貴志(生命2)・仲村(社3)ー奥田・早川(立大)。
1番を任されたのは松本・盛岡ペア。ファイナルゲームに突入したが「相手より先に仕掛けようと思った。それができて良かった」(盛岡)と立大の積極的な攻撃に屈することなくポイントを稼ぎ、G(ゲームカウント)4−3で先勝する。勢いそのまま2番佐藤・宇都ペアも相手エースペアをファイナルで撃破し、2勝目を奪った。「立ち上がりは悪かったが、持ち味のカットサーブがいいように働いた」(佐藤)と練習の成果を存分に発揮。続く同志社の大将、清水・宮田ペアもG4−0で完勝し、優勝まであと1勝に迫る幸先の良い立ち上がりを見せた。

しかし、インカレ覇者の法大といった強豪を打ち破った立大も本領を発揮する。高木・在原ペア、松村・西村ペアが接戦を制せず2連敗。勝ち頭の塚本・長根新ペアも相手を攻略できず、敗北した。王手をかけた状況から3勝3敗となり、勝負は最終戦へ。貴志・仲村ペアがコートに入った。2人は5月に行われた春季リーグ戦以来のペア再結成。仲村は「(立大は)全体的にレベルの高いチームとは思っていたが、ここで僕が勝たないといけない」と意を決して挑んだ。

第1ゲーム、相手のボレーがアウトになり大事な1ポイント目を奪う。しかし、その後ミスが重なり4連続失点。1−4でゲームを落とした。すぐさま追い付きたい第2ゲームは、立大の2本のダブルフォルトもあり流れをつかむと、このゲームを一気に取り切る。第3ゲームで先手を取りたかったが「自分が打点を落とした時に前衛に決められてしまった」(貴志)となかなか勝機を見いだせない。あっという間にG1−3まで引き離された。第5ゲームで仲村のボレーや後衛同士の熾烈(しれつ)なラリーを制すなど、粘りを見せたが反撃はここまで。第6ゲームにつなげるも、最後に怒濤(どとう)の3連続スマッシュを決められゲームセット。2019年以来、6年ぶりの王座奪還とはならなかった。
「インドアでの開催で勝つ見込みはあると思っていた。同等の力同士の対戦になるようにオーダーを組んだが結果的に負けてしまい関東との力の差を痛感した」(長根新)。年内最後の戦いとなった今日の王座決定戦。課題が見つかったと主将・長根新は語る。特に「流れを変える1本」、「1本のチャンスボールを確実に決め切る重要性」を説いた。「来年こそ日本一を取れるように頑張っていきたい」(盛岡)。春、秋ともに王座に進み、チームの総合力を証明し続けた1年間。今回の準優勝は、来年度への試金石になるはずだ。今大会で1年間の戦いに一区切りつくが、長根新組の挑戦はまだまだ終わらない。(矢部彩香)
