
今出川ボウル2025
4月20日、京都大学農学部グラウンドで対京大との今出川ボウルが行われた。昨年度、1部昇格を果たし、勢いが加速しているアメリカンフットボール部。17ー0と完封勝ちを収め、春シーズン好調子の立ち上がりを観客に見せた。
「当たり前のことを当たり前にやって準備してきたことを出して勝つ」(主将・竹島)。#22山本(法4)のキックオフで始まった第1Q。開始2分、同志社の攻撃ターンが回ってきた。自陣30㍎付近からQB #17原田(生命3)のパスワークを軸に攻め上げる。「去年とはちょっと味の違う同志社のオフェンスをみせていきたい」(原田)。サードダウンで原田から# 81吉森(スポ3)へのパスが通り、ファーストダウンを更新するも、最後は吉森のパントで相手に攻撃権が移る。その後は、お互い譲らない攻防戦が繰り広げられ、第1Qは0ー0で終了した。

続く第2Q。京大が自陣45㍎辺りから攻撃を開始すると、#9加藤(政策4)が魅せた。相手の落としたボールを拾い、インターセプトに成功。攻守交替のチャンスを掴むと、ゴール前18㍎までゲインを積み重ね、山本がFG(フィールドゴール)を豪快なキックで決め、先制点を奪った。ここからワイルドローバーの勢いは止まらない。残り5分、自陣30㍎からセカウンドダウンで #24大島(理工2)へ8㍎のパスを通す。サードダウンでは、相手オフサイドで5㍎のペナルティが与えられ、同志社はファーストダウンを更新。直後、またも大島への10㍎越えのパスが通りファーストダウンを更新すると、相手陣まで攻め込むことに成功する。その後、原田自らも走りゲインを重ねた。残り1分、原田から#96林(スポ3)へのパスが通りエンドゾーンまであと4㍎。堅固なオフェンスラインが作った道を #83小林(社3)が走り抜けた。山本のキックも成功し7点を追加。10ー0でハーフタイムへ突入した。

京大のキックオフから始まった第3Qは、#80齊田(理工4)が約30㍎のリターンに成功し、自陣35㍎あたりから攻撃が始まった。パスが通らず、フォースダウンでパントを選択。しかし、9分、#44西村(経4)が相手の隙を見逃さずインターセプトに成功。このチャンスをものにすべく、各パートがゲインを重ねるもエンドゾーンまでは届かず、相手ターンになる。だが、流れはすぐにやってきた。残り5分、#40鈴木(商3)が華麗にインターセプトを決め、そのままエンドゾーンまで駆けTDを獲得。「このシーズン基礎練習が多かったのでそれが役に立った」(鈴木)。チームの勢いにより拍車がかかった。第3Qを17ー0で終え、最終Qへ。
リードを広げたい第4Q。期待のルーキーであるQB#14仲田を中心に攻撃を展開した。「落ち着いて行けよ」と先輩から声をかけてもらい、ファーストダウンから#29山口(神2)へのパスを通し、1年生ながら存在感を発揮。相手の反撃が始ると、ディフェンス陣がQBサックや、#5竹島(政策4)、#95西(経4)の力強いタックルで相手を封じ込めた。残り2分、最後の攻撃ターンが回ってきたと思われたが、インターセプトを許す。しかし、持ち前の修正力でTDを許さず、17ー0と完封勝ちを収めた。

伝統の一戦で白星を挙げたワイルドローバー。自分たちの持ち味を存分に発揮し、観客を魅力した。春シーズンの目標は「全勝」。試合後、「まだまだ課題が残った試合」(竹島)と現状に満足せず、飽くなき上昇志向で先を見据えていた。ここから始まる戦いの先に、さらなる飛躍が待っている。次節からも熱気と気迫に満ちたプレーで、挑む相手をねじ伏せ、観る者すべてを感動の渦に巻き込んでくれ。
(文責・益野瑛真、撮影・シンウンス)