
2025関西学生アメリカンフットボールリーグDiv.1
9月20日にMKタクシーフィールド(大阪府)で2025関西学生アメリカンフットボールリーグDiv.1、対関大(KAISERS)戦が行われた。全日本選手権へ望みを繋ぐべく死力を尽くしたが、力及ばず7—35で敗北。敗戦を糧に次節での飛躍に期待が高まる。
「ファーストドライブからこだわってやっていこう」(主将・竹島・政策4)。第1Qは関大のキックオフで自陣25㍎から同志社の攻撃が始まった。ファーストダウンで#19QB五島(商2)から#81吉森(スポ3)へ7㍎のパスが通り落ち着いた立ち上がりを見せる。だがセカンドダウンでインターセプトされてしまい、開始3分にTD(タッチダウン)を許す展開に。中盤、#17QB原田(生命3)を軸に攻撃を展開。#24大島(理工2)のランや原田のスクリーンパスから#27中川(法2)のランなどもあったが、得点には至らない。それでも残り3分半、敵陣47㍎から始まったシリーズで同志社が勢いに乗る。#14QB仲田(商1)から#86羽入(スポ3)へパスが通りファーストダウンを更新。その後は大島のランや#87脇田(スポ4)の安定感のあるプレーでゲインを重ねる。ゴール前15㍎まで迫ったところで第1Qは終了し、0-7で第2Qへ向かった。

第2Qは同志社のサードダウンが敵陣15㍎からスタート。仲田のQBランによりエンドゾーン前まで迫る。さらに羽入へのパスが相手の反則を誘い、ゴール前3ヤードからファーストダウンを再開。そして開始3分に仲田がパスしたボールをゴール前にいた#94石田(法2)が好キャッチ。また、PAT(ポイントアフタータッチダウン)も #10平野(理工4)がしっかりとキックを成功させ同点に追いついた。サイドラインは大きな盛り上がりを見せる。しかし関大の自陣27㍎辺りから始まった攻撃で、同志社は相手の素早いランプレーで徐々に押され、ロングドライブを阻止することができずTDを奪われてしまった。さらに開始8分、パントで相手に攻撃権が移ると瞬く間にまたもTDを奪われた。加えて約2分後、パスをインターセプトされると第2Q、3本目のTDを与える展開に。残り1分半、気持ちを切り替えて自陣25ヤードから反撃を開始。そこで同志社に流れが傾くプレーがあった。試合終了まであと1分を残したところで、大島のランプレーによって大きくゲイン。しかし、その後は有利に攻撃を進めることが出来ない。「(ディフェンスの)役割徹底の部分が甘かった」(竹島)と第2Qは7-28と大きく点差をつけられた。

第3Qは#22山本(法4)のキックオフでスタート。関大がタッチバックにより自陣25ヤードからテンポよく攻撃をしかけてくるが、同志社は止めることができず苦しい時間が流れた。それでも、#90光岡(スポ2)が力強いタックルで相手のファーストダウン更新を阻止。さらに相手のパントを#80齊田(理工4)が約40ヤードのロングリターンに成功し、試合の流れを同志社に引き寄せた。開始4分、齊田の活躍により敵陣44ヤードから攻撃を開始。すると原田から脇田への12㍎のパス成功などが光った。しかしその後は強固なディフェンスに阻まれ、#13樋口(商4)のパントで相手に攻撃権が移る。それでも残り3分にまたも流れを変えるビッグプレーが生まれる。相手がファンブルしたボールを#44西村(経4)がすかさずリカバー。そのままハーフエンドラインまで抜けた。絶好の機会を得たワイルドローバー。仲田から羽入へのパスや#32内藤(文情4)の10㍎越えのランなどで敵陣21ヤードまで迫った。ここで第3Qは終了し、7-28で最終Qへ。

最終Qは同志社のフォースダウンが敵陣21㍎からスタート。同志社はギャンブルを選択。しかし惜しくもファーストダウン獲得には至らなかった。しかし、その後の関大の攻撃を#56白木(商4)のQBサックなどもあり抑え込むことに成功。そして開始3分、50㍎辺りから原田を中心に攻撃を仕掛ける。羽入のパスキャッチからのランや大島の約20㍎のラン、原田自身のQBランが飛び出すも、エンドゾーンには届かなかった。迎えた終盤、相手に5本目のTDを与える展開に。その後は同志社の反撃が実ることはなく、7-35で黒星となった。
日本一を目指すワイルドローバーにとって開幕から3連敗はあまりにも重い現実だ。だが、彼らに下を向いている時間はない。「次は勝てるようにしっかり準備をしていきたい」(竹島)。次節に待ち受けるのは春シーズンで唯一黒星を喫した神大である。そして毎試合スタンドには應援團や多くの観客が来場し、チームに声援を送り続けている。次こそは、その声援に応える渾身(こんしん)のガッツポーズと輝く笑顔をスタンドに届けてほしい。
(文責・益野瑛真、桑原真桜、須増朋花、撮影・シンウンス)