12月4日、近畿大学東大阪キャンパス記念会館で第26回関西学生アーチェリーインドア選手権大会決勝ラウンドが行われた。前日の予選ラウンドを勝ち上がり、本庄(商3)、畑本(商3)、髙井(スポ1)、鷲津(商1)、青江(スポ1)、高久(商3)、川嶋(スポ2)の7名が出場。そのうち髙井が優勝を果たし、大学初のタイトルをつかんだ。
国体や全日本選手権など、各々が力を伸ばしてきた状態で迎えたインドア。7名が予選を32位以上で通過し、決勝ラウンドを迎えた。合計点を競う予選と異なり、ここからは負ければ終わりのトーナメント形式。18m先にある縦3つの的を1セット(3射)ずつ狙う。強豪近大のホーム開催であることに加え、室内独特の肌寒さと緊張感に包まれる中、試合は行われた。
1/16イリミネーションを通過したのは髙井、鷲津、川嶋の3名。中でも鷲津は青江との同校対決となり、1点を争う接戦を繰り広げる。5-1で迎えた最終セットで同点に抑え、6ポイントを先取した。また、髙井は田口(大産大)とのシーソーゲームとなるが2度の30金を出すなど実力を遺憾なく発揮し6-4で勝利。川嶋も2‐4の土俵際から追い上げ、6‐4で逆転勝ちし、3人のベスト16以上が確定した。
入賞を果たすべく挑んだ1/8イリミネーション。川嶋がフォスター(近大)と好勝負を演じるも、3-3の同点から勝ち越せず3-7で敗退。また、鷲津も安定感ある住谷(関大)にわずか1歩及ばず2-6で敗北を喫した。一方、髙井は大坪(近大)と対戦し、シュートオフにもつれ込む接戦に。全員が固唾をのんで戦況を見守る中、1本勝負で両者が出した数字は9点。中心にわずかに近かった髙井が勝利となり、1/4イリミネーションへ突入した。
その後も、近大相手に再び2度の30金を出すなど強さを見せつけ、セミファイナルへ進出。予選1位の実力派である岩崎(京産大)とぶつかることとなった。決勝戦進出を懸け、先に2ポイントを挙げたのは髙井。しかし相手を上手く引き離せず、5-5にまで追いつかれ、またもシュートオフに。「ナイスショット!」。髙井の矢が突き刺したのは、10点ど真ん中。相手も10点と強気な数字を射抜くも、中心に矢を刺した髙井の1本が勝負を決めた。
そして迎えた運命のゴールドメダルマッチ。頂上決戦を前に近大勢が倒れ、関大・住谷と雌雄を決した。1セット目で7点を出し、先に流れを渡したのは髙井。しかしすぐさま修正しゲームを振り出しに戻すと、3セット連続同点の熱戦となる。今大会自身3度目のシュートオフにもつれ込んだ。「すごく緊張したが、(住谷選手の)迫力に負けないように意識して打った」。選手全員の視線が集まる中、先攻の髙井が出したのは9点。一方、5セット全てを9点以上に抑えていた住谷が、ラスト1本で8点。その瞬間、髙井の優勝が決まり、チームは喜びを爆発させた。
「結果も良く、打つ感じもすごくいい感じで打てたので、上出来かなと思います」。3度のシュートオフを制し、勝負強さを見せつけた髙井。最後は仲間の期待も一身に背負い、同志社の名を轟かせた。
女子でも上原(スポ3)が3位入賞を達成し、波に乗るアーチェリー部。チームとして次に狙いを定めるのは、インカレインドアだ。「みんな個々で力を伸ばしてきているので、記録会などで経験を積みつつ、アウトドアにつながるような力の貯え方をしていきたい」(高久)。個人競技であっても、同志社の強さはいつもチームの中にある。インカレを一つの通過点としてさらなる成長を目指し、チーム全員で駆け上る。(濱田夏実)