陸上競技部
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【陸上競技部】関西の舞台で爪痕残した

第102回関西学生陸上競技対校選手権大会(T&Fの部)

 5月4〜7日、ヤンマースタジアム長居・ヤンマーフィールド長居・金岡公園陸上競技場(大阪府)で第102回関西学生陸上競技対校選手権大会(T&Fの部)が行われた。同志社からは多くの選手が各競技に出場し、関西の舞台で躍動した。

 大会1日目の女子走高跳の決勝に出場した久保(文4)。エントリーの資格記録ランキングを9番で迎えた今大会。「捨てたもんじゃない」と信じて、ベスト更新、1m70cmを跳び、絶対に点数をもぎ取って帰るという意気込みで挑んだ。
 4月初旬から、調子を上げてきた久保。冬季練習を経て体力、筋力、パワーがアップし、跳躍が力強くなったと実感した。しかしその分、安定しない助走に苦戦。助走の4歩目~7歩目のスピードとカーブのバランスを自分のなかに落とし込むことを意識した。
 試技数が順位を大きく左右すると予想できるため、1本目が大事になる。「1本目で絶対成功させると思うとその分プレッシャーは大きくなるが、冷静に落ち着いて、何より楽しんで跳ぶぞ」(久保)。観客席に見える紫集団、響く歓声、そして野次。本当に応援に背中を押され1m65cmの跳躍に挑んだ。「これ以上はもう無理だったと思うほど、その日の最大限の力を出し切れた」(久保)。結果は1m65を跳び2位。中学生の時で走高跳を初め、競技歴は今年で10年目となる。「1m65の3本目の跳躍は、間違いなく10年間で一番の跳躍だった」(久保)と振り返った。
 PLとして背負うプレッシャー、記録を出したいと思う競技者としての欲、できる限り高い得点を大学に持ち帰らなねばと思うチームの一員としての覚悟。あらゆる感情が湧いていた。それらに翻弄されることはなく、大一番で1本決めきれたこと、そしてなにより競技を楽しめたことに成長を感じた。
 「これを跳べば優勝、というところで試合ができたこと、2位も十分に嬉しいですが、やっぱり悔しさは残る。優勝したかった」(久保)。
 5月10日に出場した競技会にて、日本インカレ標準記録の1m70をクリアし4年ぶりの自己ベストを更新した久保。シーズン序盤ながら好調を維持できている。日本インカレまで残すところ20日間。「1m75にチャレンジできるよう、課題と身体に向き合う」(久保)。憧れの先輩、石黒樹子さんの同志社記録、1m76に挑むべく、高みを目指して邁進する。

 跳躍する長谷川(商1)

大会4日目、男子走幅跳に出場した長谷川(商1)。「自己ベストを更新して1回生ながらも入賞したい」(長谷川・商1)と、試合に臨んだ。脚と腰を痛めていたため、練習ではとにかく身体の不安点をなくすことに集中。高負荷な練習は避けて練習を行ってきた。
 1本目にしっかり記録を残して2本目から攻めた跳躍をすることをプランに考えていた長谷川。「1本目の跳躍で赤旗を見た時、やや焦りを感じた。2本目以降も着地の脚がもったいない部分があったので今後の課題点として修正したい」(長谷川)。結果は、7m46(+0.1) 。目標としていた自己ベスト更新で2位入賞を達成した。全体的には助走スピードが以前よりも大幅に向上し、手応えを得た。
 「目標を達成でき素直に嬉しい。しかし優勝を逃し全日本インカレへの出場が叶わなかったのは悔しい」(長谷川)。
 高校時代は全国大会には数回出場したものの決勝に進出する夢は叶わなかった。大学生になり、あらゆることが個人の責任となり対校戦では失敗が減点に繋がることに、緊張感を持つ場面が増えた。今後の目標は全国大会優勝。「記録としては8mを目指すほか、日本選手権や世界選手権など大人や有名な選手と一緒に戦いたい」(長谷川)と、高みを目指す。

声援に応える北村(D3)

 2日目の男子円盤投には北村(D3)が関西のトップに君臨。「おそらく最後の関西インカレとなるから、チームに勢いづけたかった」(北村)と意気込んで投擲に臨んだ。予選の前半の投げは緊張からなのか、体が思うように動かず記録を残せない。しかし「1、2本目の反省を生かすことができた」(北村)と続く3投目で47m85の自己ベストを更新。大会前の練習から調子を上げていたため、コンディション次第ではベストを狙えると想定していたた中での記録に「ベストも嬉しいが、全体的に安定した投擲ができた」(北村)と競技全体を振り返って充実したと語る。しかし「欲を言えば、もう少しいい記録を残したかった」(北村)と反省点も挙げた。次なる目標は48〜49m。全日本インカレまでの残りの期間で鍛錬を重ねて、レベルアップを図ると誓った。

跳躍する中田(スポ2)


 3日目の男子三段跳では中田(スポ2)が16m04の記録で優勝。「今大会はとにかく優勝のみを目指していた」(中田)と試合に臨んだ中田。今までの試合では助走が上手くいかずファールしてしまう場面があったため、特に助走部分の練習を重点的に取り組んできた。その成果があってか、1本目から自己ベストを更新する跳躍を見せる。「正直感覚は良くなかったけれど、結果同志社記録も出せたから良かった」(中田)。2本目は助走のミスで跳躍に上手く繋げられず、「1本無駄にしてしまった」(中田)と反省の色を見せた。しかし目標であった日本選手権標準記録を突破。「やっとシニアの舞台に挑むことができる」(中田)とさらに上の舞台で戦えることへの期待を持っている。関西のトップに輝くも、「素直に嬉しいが、上のレベルでは勝負にならない」(中田)と慎重だ。今後は全日本インカレでの表彰台、日本選手権入賞を目標に練習に取り組む。
 4日間の長丁場で幕を閉じた今大会。記録を出して満足した結果を残した選手もいれば、悔いの残る試合になった選手もいた。次の全日本インカレまでは既に1ヶ月を切っている。「同志を壮挙へ」のスローガンもと、チーム一丸となって全国の舞台へ乗り込む。

(伊藤愛梨、木田恋菜)

※ホームページの不具合により、投稿を見合わせておりました。謹んでお詫び申し上げます。

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