
2025年度関西学生バスケットボールリーグ戦
9月6・7日、東淀川体育館(大阪府)、関西大学東体育館(大阪府)にて2025年度関西学生バスケットボールリーグ戦が行われた。初戦の相手は昨年度、インカレ出場をかけた一戦で敗北を喫した大院大。因縁の相手に雪辱を果たすべく果敢に挑んだ。

スタートは、谷口(経4)、波多野(心理3)、門川(商3)、秋田(法3)、大澤(商2)。門川がジャンプボールを奪い、試合の口火を切った。序盤、先制点を許すもすぐに立て直しを図る。巧みなスクリーンプレイを駆使しディフェンスを引き離した。大澤と波多野の連携プレーが光り、得点を生み出す。相手のミスを誘いつつ、速攻を成功させ17―12でリードを続ける。さらに、波多野がドリブルでディフェンスを押し込みターンシュート。最後のワンプレーでも屈強なディフェンスを披露し、得点を許さない。25―14で第2Q(クオーター)に突入した。柄澤(スポ3)がスリーポイントシュートを沈めると、ベンチからも歓声が沸く。外角のシュートが次々と決まったことでインサイド陣にも余裕が生まれた。「シュートはあまり入らなかったが、得意のゾーンディフェンスが相手に効いた」(尾上・商4)。堅守で24秒バイオレーションに追い込み、チームの勢いは一気に加速した。前半を終えて38-19。ダブルスコアの大差をつけ後半戦に挑んだ。
迎えた魔の第3Q。昨年のリーグ戦では前半のリードを第3Qで逆転されるのが大きな課題だっだ。しかし今試合でも、速攻からの簡単なシュートで一桁差まで詰められタイムアウト。改善策を話し合う。「4回生が声をかけてくれて切り替えることができた」(谷口)。タイムアウト後は、尾上の精度の高いシュートが光り、なんとか苦しい時間帯をつなぎ止めた。最終Q、同志社は大院大を完全に突き放す。谷口のゴール下のシュートを放ちバスケットカウントをもぎ取る。怪我やインカレなど、思い通りにいかないことの多かった4年間。「今までの人生で一番懸けている」(谷口)。ラストイヤーへの熱い思いが爆発し吠えた。その後も3点シュートと速攻という現代バスケのセオリーで点差を守り切り、勝利を収めた(75-59)。

迎えた2日目、対関学大戦が行われた。前日と同様の布陣でスタートし、ティップオフ直後から積極的に攻める。谷口から秋田へとつないだボールが決まり先制。さらにスリーポイントシュートを沈めると勢いに乗る。連続でフリースローのチャンスを得ると、徐々に試合の主導権を握った。相手に長距離砲を決められるなど失点を許す場面もあったが、粘り強くシュートを決め、25-17で第1Qを終える。続く第2Qも流れを維持しシュートを次々と狙い、点差を広げる。43-27と優位に立ったが、後半はシュートが思うように決まらずオフェンスが停滞。逆に相手が流れをつかみ、点差を縮められる。終了間際に痛恨の3点を放り込まれると、47-43とリードをわずかに縮められ前半を折り返した。
後半戦序盤、秋田がシュートを狙うも決まらず、相手にドライブからの得点を許すと重苦しい空気が漂った。「出場していないメンバーも含めて冷静に声を掛け合った」(波多野)。波多野のジャンプシュートや、センター陣のボックスアウトが徹底されオフェンスリバウンドを量産したことで、セカンドチャンスを生み出す。徐々に調子を取り戻すと、再び点差を二桁に広げた。第3Qを63―52で終える。最終Q、柄澤と谷口の連携から速攻を仕掛け、門川がリバウンドシュートにバスケットカウントを付け加えるなど、チーム全体が躍動。相手が長距離砲を狙い食らいつくも、終盤まで粘る追撃を跳ね返し、リードを死守した。相手がチームファウル5に到達すると、フリースローボーナスの状況が続く。最後は、柄澤のレイアップシュートで締め、89―75で関学大を制した。

昨年度リーグ上位のチームに開幕2連勝をあげ、勢いの波にのった。「今大会はどんなに流れが悪くても気持ちを切らさないと決めている」(波多野)。悲願のインカレ出場に向け、幸先の良いスタートを切った同志社の歩みに大きな期待が寄せられる。
(文責・中嶋理博、髙橋舞衣、小倉茉奈、撮影・樋口理沙)