2025年度関西学生バスケットボールリーグ戦
10月18・19日、京都産業大学、流通科学大学(兵庫県)にて2025年度関西学生バスケットボールリーグ戦の9戦目と10戦目が行われた。前回の7戦目と8戦目ではともに勝利を収め、チームは上昇ムードの中で今節を迎えた。今回の結果次第でインカレ出場が決まる重要な戦いとあって、選手たちの表情にも自然と気合いがにじむ。勝利への強い意志を胸に、同志社は龍谷大との一戦に臨んだ。スタートは波多野(心理3)、門川(商3)、西村(スポ3)、柄澤(スポ3)、秋田(法3)。開始早々、波多野が3ポイントを決め勢いをつける。相手にレイアップを許す場面もあったが、波多野と柄澤を中心に得点を重ね、攻撃の主導権を握る。波多野が再び3ポイントを沈めた後、柄澤のフリースローも決まり、22-16で第1Qを終えた。第2Qでは激しい攻防が続く。田中や柄澤のシュートがチームを鼓舞し、勢いそのままに田中が3ポイントを立て続けに決める。終盤には田中のレイアップも決まり、会場の熱気は最高潮に。40-25と大幅なリードを保ち試合を折り返した。
悲願のインカレまであと20分。大きな点差があっても、関西1部は一筋縄ではいかない。龍谷大は5人全員が3点シュートを狙うファイブアウトで得点を量産。同志社も西村や高野をセンターに起用するなど対抗を図った。しかし、相手の勢いは止まらず、最大17点差のリードは気づけば9点のビハインド。前半とは一変した状況に、不穏な空気が漂う。一度流れを断ち切って振り出しに戻したかったが、ファールがかさむなどフラストレーションが垣間見えた。第3Q、4-28と大きく失速し、追われる側から追う側に変わった。第4Q、得点ランキングで3位につける柄澤が反撃の狼煙を上げる。「全員でまだやれるって声をかけて立て直した」(安藤)。連続で3点シュートを撃ち抜き、チームに勢いを戻す。怪我で離脱が続く谷口に代わり、出場機会を得た田中も力強いハッスルで続いた。そして高野のパスを受け取った安藤が外から射抜き、ついに逆点。「最後に報われて良かった」(安藤)。チーム全体でゴールを守り抜き、72-64で上位リーグを確定させ、インカレの出場権を手にした。

全国への切符を手にした同志社は、勝ち点をさらに重ねるべく、近大との一戦に臨んだ。試合は同志社ボールでスタート。立ち上がりから同志社が勢いを見せた。秋田のスリーポイントで先制すると、西村のパスカットから再び秋田がレイアップを決め、5-0とリードを広げる。続く柄澤が相手ディフェンスを押し込み果敢にシュート。攻守にわたる集中したプレーで試合の主導権を握った。その後も波多野、柄澤、西村らが立て続けに得点を重ね、スコアは15-4と快調な滑り出し。しかし中盤、近大の3ポイントが立て続けに決まり、一気に点差を詰められる。ディフェンスのファウルからフリースローを許す場面も増え、15-13と接戦に。門川の片手シュートで流れを取り戻すも、終了間際にスリーを沈められ、20-20の同点で第1Qを終えた。第2Qは近大に先制点を許し、20-24と逆転を許す苦しい展開。それでも門川がフリースローを沈め22-24と食らいつく。田中もフリースローで得点を重ね、粘りのバスケットを見せた。同志社は一度タイムアウトを取り立て直すと、西村のリバウンドからのゴール下で流れを引き戻す。さらに安藤のスリーポイントが決まり、30-27と再びリードを奪う。その後は山藤がコートインし、フリースローとドライブインで連続得点。山藤のファインプレーにベンチが大きく盛り上がる。38-29とリードを広げ、前半を終えた。

第3Q、同志社は序盤から積極的に攻めるも、なかなかシュートが決まらず苦しい時間が続く。相手に連続で3ポイントを許し、点差を詰められる展開となる。それでも柄澤がフリースローを沈め、続けてシュートを決めるなど意地を見せた。門川も果敢に攻め込み得点を重ね、安藤の3ポイントが決まると会場の空気が一気に変わる。第3Q終盤には門川のレイアップも決まり、食らいつく姿勢を見せた。第4Qは54-49で開始。田中から西村へのパスが通り、得点を重ねる。島倉の3ポイントで勢いを維持し、点差をキープする展開が続いた。門川は一度外したシュートを自らリカバーして決め、チームを鼓舞。終盤、柄澤の3ポイントやフリースローで再び流れを引き寄せたが、試合終了間際に相手の3ポイントがブザーと同時に決まり、惜しくも55-54で敗北した。
ブザービートでの1点差惜敗。最後まで勝利への執念を見せた同志社だったが、あと一歩届かなかった。次戦こそ、白星街道を突き進め。(中嶋理博、髙橋舞衣、小倉茉奈)