
文部科学大臣杯第80回全日本大学対抗選手権自転車競技大会ロード部門
9月7・8日、群馬サイクルスポーツセンターで文部科学大臣杯第80回全日本大学対抗選手権自転車競技大会ロード部門が行われた。同志社からは男女合わせて5名が出場し、瀬戸口(神3)が8位入賞を果たした。

前日の台風の影響で気候の心配もあったが、好天に恵まれた1日目には女子ロード競技が行われた。同志社からは石田(商3)が出場。この競技は6kmの周回コースを12周、計72kmの距離でタイムを争う。2時間以上の長期戦のため持久力などの身体的能力に加え、集団走行、ペース配分といった高度な技術が求められる。さらに、ペースが遅れて最後尾になった選手は途中で打ち切られ、完走できないためその難しさはより一層増した。
レース序盤、石田は第2集団から先頭集団を追いかける形で調子の良いスタートを切った。「前半は個人ロード2位だった時と同じ感覚で、自分から集団を絞る動きをして余裕を持って走れた」(石田)しかし中盤になるにつれ徐々に集団から遅れをとってしまい単独走行となった。「後半6位集団になって最後の粘りどころで粘れなかったのは自分のレース感のなさと気持ちの弱さが出てしまった」(石田)今大会の会場は急勾配や長い上りが少なく、比較的走りやすい一方で、他の選手にとっても負担が少ないため人数が減りにくい。そんな苦しい展開の中でも石田は懸命に走り抜き、最終11位でフィニッシュ。昨年は序盤で打ち切られて完走できなかっただけに、今年は最後まで走り切ったこと自体が大きな収穫となった。

2日目には男子150㌔レースが行われた。古市(文3)、新名(経1)、小野寺(商2)、瀬戸口が出場した今試合。「長い距離を多くの人数で走るから、どこで力を入れるかであったりなどの戦術の部分も大事になってくる」(瀬戸口)。計178名がエントリーし、熱い戦いが繰り広げられた。

ルーキー新名とインカレ初出場となった古市は序盤から先頭集団から離され、DNFに。全国の強敵に叶わず、悔しい結果に終わった。2年目を迎えた小野寺は高い持久力を武器に、終盤まで残るも力尽きDNFとなった。
一方、奮闘を見せ入賞を果たしたのはエース・瀬戸口。「一瞬の爆発力が大事になってくるので、筋力トレーニングを普段より多くしていた」(瀬戸口)。序盤から上位を走ると、中盤の苦しい展開でも順位をキープ。「逃げ切りがしにくいステージなので先行しすぎずに、ライバルに合わせた走りをしていた」(瀬戸口)。終盤では小野寺がでDNFとなり、同志社勢は残り1人に。精神的にも厳しい状況に追い込まれたが執念を燃やした。「自分1人になったタイミングがすごくしんどかったが、自分の名前を呼んで応援してくれる方が沢山いてくれてそれに救われた」(瀬戸口)。観客の声援に応えるべく、スプリントをかけ最後は8位でゴール。満面の笑みで賞状を手にした。

「チームとしても成長を感じるような一戦になった」(瀬戸口)。昨年からの成長を証明した自転車競技部。「全体的に意識が上がってみんなでトレーニングする日も増えたし、圧倒的にトレーニングの質も上がった」(瀬戸口)とその裏には並大抵ではない努力があった。今後も高い向上心を絶やすことなく鍛錬を重ね、さらなる高みを目指せ。(谷口未紗妃、水落祥香、西川有人)