第18回西日本学生フィギュアスケート選手権大会
10月20日、木下カンセーアイスアリーナ(滋賀県)で第18回西日本学生フィギュアスケート選手権大会男子の部が行われた。フリーの演技のみで競われた今大会。男子7、8級で中村俊(商1)が5位入賞、小林(スポ3)が9位に入った。また、団体でも3位に輝いた。
5番滑走で登場したのは小林。直前の6分間練習では綺麗なジャンプを着氷し、高得点の期待が膨らんだ。例年、西日本インカレやインカレでは部員が演技をする選手を応援。「みんながあったかく応援してくれた」(小林)と、仲間や観客から大きな声援を受け、演技を開始した。
冒頭のトリプルサルコーは転倒してしまったものの、2本目のジャンプは耐えながらも着氷。3本目のジャンプではトリプルルッツ―1オイラー―ダブルフリップの3連続ジャンプに成功し、0.33点の加点を得た。4本目のダブルアクセルは横幅のあるクリーンなジャンプを着氷。ジャンプ以外の要素では小林の魅力であるスピンで、最高評価のレベル4を獲得した。体力勝負の演技後半。「ステップ中に厳しいと考えていたが、行こうと決心できたから降りられたと思う」(小林)と演技が乱れる場面があったが、最後の2本のジャンプを降りる。迷わず踏み切れたことがジャンプの着氷につながった。94.97点を獲得し、9位で大会を終えた。
続いて9番滑走でリンクに立ったのは中村俊。足の怪我のため4回転をプログラムに組み込まない、演技構成を落としての演技となった。1本目のジャンプはトリプルアクセルとダブルトーループの連続ジャンプ。GOE(出来栄え点)1.60点を獲得する高さのあるジャンプを見せる。静かな会場に大きな拍手と歓声が沸いた。続く2本目、3本目もともに連続ジャンプ。3本目のジャンプであるトリプルルッツ―ダブルアクセル―SEQにミスが出たが、鮮やかに着氷させた。演技中盤にも細かなミスが見られたがスピンやステップで魅了。スピンは3つすべてでレベル4の評価を得た。しかし演技終盤、6本目のトリプルルッツで転倒、7本目の最後のジャンプは抜けてしまい点数を伸ばすことができず。「最後のジャンプでミスしてしまったのが悔しい」(中村俊)と悔しさをあらわに。131.93点を獲得し、5位で大会を終えた。
初めての西日本インカレではあったが、緊張はしなかったという強心臓ぶりを発揮。西日本選手権に向けては「4回転を入れてノーミスの演技ができるように」(中村俊)と意気込んだ。
2選手の活躍により団体3位入賞を果たした男子部。今後も上だけを見据え、各々の目標に向け邁進する。(文責:矢部彩香、撮影:若松晏衣)