
サマーカップ2025フィギュアスケート競技会
8月11日、木下カンセーアイスアリーナ(滋賀県)でサマーカップ2025フィギュアスケート競技会のシニア女子ショートプログラム(SP)が行われた。51名がエントリーした同部門。同志社からは東(文情1)、重田(スポ1)のルーキー2名と、昨年の西日本インカレで優勝した清水(スポ2)が出場した。
午前に行われた女子SPで7番滑走に東が登場した。演技開始前、音源トラブルにより難しい入りとなったが、再度集中力を高め演技を開始する。冒頭のジャンプはトリプルサルコーとダブルトーループのコンビネーションジャンプ。トリプルジャンプを課題としていた中で、余裕のある着氷を見せる。続くトリプルトーループで転倒するミスがあったが、大崩れはしない。スピンでレベル4を獲得し0.60の加点も得た。3本目のダブルアクセルは耐えながらの着氷。ステップではリンクを大きく使い優雅に魅せ、『Frieren』を最後まで演じ切った。得点は39.96で27位となった。

約4時間後には42番滑走で重田が登場。一呼吸置き、神妙な面持ちでリンクの中央へ向かう。使用曲は『Titanic』。観客席からの「がんば!」の声に後押しされ、演技をスタート。軽やかに滑り始めると、最初のトリプルルッツ―トリプルトーループのコンビネーションジャンプを耐えながらも決め切る。その後のダブルアクセルは鮮やかに着氷。さらに、ゆったりとしたステップで会場を魅了する。3本目のトリプルフリップは転倒してしまうが、終了間際のスピンで見る者を引き付けた。得点は41.25で25位。24位以上が進むことのできる明日のFSへの切符に、あと一歩届かなかった。

同志社勢のラストは今季シングルに専念する清水。昨季はペア競技に挑戦していたが、今年4月にペア解消を発表。四定戦、飯塚杯とシングルの調整を重ね、今大会に挑んだ。「緊張していたが、6分間練習の後は落ち着いて滑ることができた」(清水)。笑顔で氷上に足を踏み入れると、最初のコンビネーションジャンプは2本目で手を上げる完璧なジャンプを披露し0.71の高いGOE(出来栄え点)を獲得。幸先の良い滑り出しを決めた。しかし、続くダブルアクセルは回転が抜けシングルアクセルに。得点を稼げなかったが、他の要素でリカバリー。指先まで意識が行き渡った洗練されたスピン、ステップで再び『ノクターン』の世界観に観客を引き込む。3本目のトリプルルッツを成功させ、演技をまとめた。

ミスはあったが、得点は55.49の12位。明日のFS進出を決めた。明日に向けては「今日は自分でもびっくりするようなもったいないミスがあったので、明日は落ち着いて最後まで滑りきれるように頑張りたい」(清水)と表情を引き締めた。群雄割拠の女子シングル。明日のフリースケーティング(FS)で巻き返しを図る。(文責・矢部彩香、撮影・若松晏衣)