9月11日にたかつきアイスアリーナ(大阪府)で第69回関西学生アイスホッケーリーグ戦が行われた。龍谷大と対戦した同志社は13-1で圧倒し、大勝。最高のスタートダッシュを決めた。
第1ピリオド序盤は、膠着(こうちゃく)した状況が続いた。開始1分に相手選手が反則で一時的に退場となり、数的優位になるも無得点。攻撃がかみ合わず、なかなかゴールネットを揺らせない。それでも、最初にゴールを決めたのは同志社だった。同5分、#10野呂(法3)からパスを受けた# 92加藤和(法1)がGKとの1vs1を冷静に決め切り、先制に成功する。「自分は走ってチャンスを作るタイプ」(加藤和)。その言葉通り、持ち味のスピードを生かした速攻からチャンスをつくり、得点へと結び付けた。
このゴールで勢いに乗った同志社は、敵陣で試合を進める。同14分には、左サイドからパックを持ち上がった# 20吉山(法2)がロングシュート。綺麗な放物線を描いたパックはゴール右隅に吸い込まれ、さらに点差を広げる(3-0)。
「完全に狙っていた形でシュートができてホッケーを楽しめた1点だった」(吉山)。練習で実践してきた形を試合でも再現し、チームを勢いづけた。同16分にも主将・福井のゴールが飛び出し4点差に。試合を支配したまま、第1ピリオドを終えた。
第2ピリオドでも、終始主導権を握った。同1分には # 90近藤(スポ3)が相手GKの股下を抜く、華麗なシュートを流し込む。その約30秒後にも、# 77金山(商1)が右サイドをかけ上がり、ゴールネットを揺らした。終盤に一瞬の隙を突かれ1点を許したが、速攻から得点を量産。「第2ピリオド、第3ピリオドにつれて、どんどん自分たちのホッケーができるようになって、点差も開いていったと思います」(福井)。第1ピリオドは龍谷大の守備に苦戦した部分もあったが、同志社の攻撃スピードが相手を上回った。第2ピリオドで5点を追加し、9-1で最終第3ピリオドへと進んだ。
第3ピリオドでも、同志社の優勢が変わることはなかった。同2分には、福井の絶妙なパスに反応した前田(スポ4)が追加点を挙げ、リードを拡大。同5分には、昨年から攻撃陣をけん引してきた# 16村上(スポ3)が個人技で相手を翻弄(ほんろう)し、畳み掛ける。最終スコア13-1で龍谷大を下し、リーグ初戦を白星で飾った。
試合後、大差で勝利した一方で選手たちは1失点してしまったことに対する課題を口にした。「0点で抑えられなかったところがすごく悔しい。要所要所でだれてしまって攻められてしまったというところは改善点」(吉山)。実力的に格下相手であり、無失点で終えるべき試合だった。
「長く続いていく中で疲労が溜まってくることもあると思うんですが、関学、立命、関大に勝つためには、自分たちの最大限120%の試合をしないと勝てないと思っている。常に120%の力が出せるように、試合を通してレベルアップしていけるようにしていきたいなと思います(福井)。11月中旬まで続くリーグ戦を総力を挙げて乗り切り、必ず関西制覇を成し遂げる。
(文責・勝部健人、撮影・小島葵、白川愛梨)