
第69回全日本学生空手道選手権大会
7月5・6日、ヴィクトリーナ・ウインク体育館(兵庫県)にて第69回全日本学生空手道選手権大会が行われた。男子組手と女子組手、男子形と女子形の全ての部門において出場。そして男子形では渡邊(社4)、中島(スポ1)が決勝で相対し、渡邊が日本一の座に君臨した。
組手は2分間という短時間で勝敗が決まり試合展開が早い。女子組手には釜(スポ4)、武田(社4)、戸田(商4)、小川(スポ3)、片岡(スポ3)が出場。片岡は初戦敗退、小川は三回戦で敗退し来年度のリベンジを誓った。戸田は二回戦で惜敗し、秋の団体戦に向け調整を重ねていく。順調に勝ち上がりベスト16を決める場面で相対した釜と武田。「トーナメント表を初めて見た時は、変な緊張がありました」(釜)。一戦一戦が大切な全国大会で、対決できる楽しさと緊張をかみしめた。ともに切磋琢磨し手の内を知る中で、思うように足が進めることができない。一歩も引かない激戦が繰り広げられるも、徐々にボルテージが上がる。互いに1-1とし判定で釜の勝利が確定した。釜はその後京産大と対決。スコアを0のまま時間を迎え、副審は同点を示し観客の期待がコートに集まる。主審は京産大に1ポイントを加え、釜はここで敗退した。

女子形に出場したのは菊池(文情4)、北口(スポ4)、山本(スポ2)、江藤(スポ2)、男子形には渡邊、生駒(理工4)、稲垣(スポ3)、中島が出場した。女子形では新たに下級生が顔をそろえ、レベルの高い覇気のある演舞を繰り出す。「練習してきたことは出せたと思う」(山本)。そう振り返り同志社の女子形で一番の高得点をたたき出した。同じく上位の成績を残した北口と山本が優秀選手として表彰され、眩しい笑みを浮かべた。

男子形では渡邊、中島がROUND1,2を勝ち抜き、決勝での同志社対決が実現。会場が静寂に包まれ二人の演舞に見入る。「ここで日本一を取れれば、これからの大学生活がもっと良い方向に進める」(中島)。1年生と思えない落ち着きと力強さを持ち合わせその全てを存分に発揮する。続く渡邊は、4年生の貫禄をみせた。これまで吸収してきた全てを出し切り、張り詰めた雰囲気の中で気合いが響き渡る。最終結果は28.3―27.7で渡邊の勝利となった。「同志社同士で決勝に立てているという誇りと、先輩後輩という関係性とで色々な思いがあったが、やっぱり一番は誰であっても負けられないというところだった」(渡邊)。最後の全国大会で見事日本一を達成した。

それぞれの想いが交差しながら戦い抜いた空手道部。渡邊は追い求め続けた頂点で満ち足りた表情を見せた。秋に行われる団体戦では、心強いメンバーに恵まれ狙うのは日本一。もう一度、全国へ同志社が誇る伝統と確かな実力を見せつける日は近い。(青山由菜)