8月11日、第33回関西学生ラクロスリーグ戦、開幕戦がヤンマースタジアム長居で行われた。同志社大学は関学と対戦し、8-8の引き分けで試合を終えた。
秋季リーグ戦に向け日々鍛錬に励み、練習の成果を発揮すべく臨んだ開幕戦。今春シーズンでは全勝した関学に追い上げを許し、惜しくも勝利をつかみ取ることはできなかった。しかし、日本一を掲げて挑む同志社の士気を高める試合となった。
多くの観客が駆け付け、熱い歓声がスタジアム中に響き渡る中で始まった第1Q。試合を動かしたのは関学。試合開始6分、アタック力を武器とする関学に鋭いシュートを放たれ、先制点を許した。流れを変えるべく篠原(商3)がシュートを決めるも、その後追加点を許し1-2で第1Qを終えた。「自分たちのラクロスはできたが、精神面での弱さが出てしまった」(平井)。
第2Q、同志社の猛攻が始まる。羽馬がドローを制し、勢いそのままに敵陣へと攻め込む。そしてゴール前で松田(スポ4)がフリーシュートを獲得。尾崎(文3)にパスをつなぎネットを揺らした。開始11分、相手のポゼッションを許すことなく羽場が点数を重ねる。さらに同志社の攻撃は止まらない。素早いパス回しで相手を翻弄し、松田が得点を追加。続く木下(商3)も残り1分でシュートを決めた。15分間勢いは止まることなく4連続得点を奪取。主導権を取り戻してリードを広げ、6-3で前半を折り返した。
後半戦、開始早々羽場がシュートを決めるも、両者ともに譲らない展開へ。選手全員がフィールドを駆け巡り攻守が激しく入れ替わる時間が続いた。しかし、膠着(こうちゃく)状態を打開したのは関学。隙をつくシュートに対応できず連続失点を重ね、関学の反撃を受ける。残り時間僅かのところで、巧みな足さばきで敵陣へと果敢に攻め込んだ羽場が得点を決め、優勢を維持したまま8-6で終えた。「ドローは取っていたが関学は同志社のミスをつき得点に繋げきる力が強かったから、点差を縮められてしまった」(平井)。
緊迫した雰囲気で迎えた第4Q。開始1分、ドローを制した関学にスペースを突かれ自陣へとボールを持ち込まれた。そのまま関学の勢いは止まらず痛恨の失点。さらに流れを変えることができないまま同点まで追い上げられ、苦戦を強いられる。フリーシュートを獲得するも相手ゴーリーに阻まれ好機を逃す。同志社も負けじと攻撃を重ねたが得点につながらず決定打を欠いた。関学の攻撃がさらにヒートアップし、幾度もシュートを狙われたがゴーリー和多田がファインセーブ。勝敗を左右する場面でプレッシャーがかかる中、冷静な判断でチームを守り抜き窮地を救った。「セーブに感謝しつつ、麿優(和多田)にセーブさせる前に私たちがボールを奪い切りたい」(平井)。気迫溢れる試合を繰り広げ、8-8の引き分けとなった。
幾度も会場全体を沸かせ、観客に感動を与えた今試合。次戦の関大戦に向け入念な対策を練って挑む。「今回の反省を活かしつつ関大の弱点をつくプレーで次こそは勝利をつかみ取りたい」(平井)。同志社ラクロスの日本一をかけた負けられない戦いが始まる。(文責:湊結子、撮影:川口桃佳)