「共鳴」というスローガンを掲げ、日々練習に励む女子ラクロス部。予選リーグ全勝で挑んだ末の決勝は関学大に敗れ、日本一への戦いは道半ばで途絶えた。しかし、自らの目標への邁進だけではなく、男子部とともに小学生へラクロスを広めることでも、組織としての成長を図っている。
ラクロスは大学生を中心に楽しまれているスポーツではあるものの、競技人口は1万3千人にとどまり、未だマイナースポーツである。「マイナースポーツであるラクロスを1人でも多くの子ども達に知ってほしい」(高見・商2)。純粋に魅力を広めたいという思いから、男子ラクロス部と女子ラクロス部から数名が2週間に1度、同志社小学校の小学生ラクロスの授業に参加する活動を行なっている。
教えるときに心掛けていることは、「まずはラクロスを楽しんでもらうこと」。授業で小学生が用いるクロスやボールは、実際の道具に比べはるかに軽い。授業時に伝えることの難しさに苦戦しつつも、初めてクロスに触れる子供たちに対し、一人一人に丁寧に、1つ1つ教えることで「楽しさ」を最優先に伝えることを意識。純粋に競技を楽しむ彼らを見て、自身の初心を思い出すことが原動力にもつながっている。また、1度で完結するのではなく、何度も通い続け、回を重ねるごとに子供たちの成長が目に見えてを感じられることも、やりがいの一つだ。
「試合をやってる時はみんなで協力できるので、すごく好きです」(小学生)。技術面だけでなく、チームでパスをつなぎ、ゴールを目指すこともラクロスの大きな醍醐味。「クロスは楽しいものなので、とりあえずクロスから触れてやってほしい」(鈴木・経2)。この活動が実を結び、学んだ子供たちが未来のラクロッサーとなることが本望だ。純粋に競技を楽しむ気持ちが、何よりのモチベーションに繋がっていくだろう。
「好きこそものの上手なれ」。スポーツには常に結果が付きまとうが、楽しさが努力の根源となる。小学生へ教える経験を通じて、教えるばかりでなく、刺激を受けることも多い。貴重な機会を糧に変え、組織として、スポーツマンとしての総合力を上げ続ける。【文責・松久莉万、撮影・湊結子】
〈インタビュー〉
〇高見かれん(心理2)
・この活動を始めたきっかけ
小学生にラクロスというスポーツを知ってもらい、ラクロスの楽しさを感じてほしいと思ったからです。
・なぜこの活動をしてるか
マイナースポーツであるラクロスを1人でも多くの子ども達に知ってほしいからです。また、ラクロスを通して体を動かす事や友達と話し合って作戦を立てて一緒にラクロスをする楽しさを小学生に伝えたいからです
・やりがいを感じるところ
小学生が前回よりできた事を喜んで報告してくれた時や、ラクロスが好き!と言ってくれた時にやりがいを感じます!
・小学生に教える上で意識していること、気をつけていること
→部活ではなく授業の一貫なので、楽しくかつ安全に行えるようにすること。また、小学生にわかりやすいような言葉使いや単語でアドバイスをすることを意識しています。
・教えている頻度は?
→私は秋学期に入り中々行けていないのですが、男子ラクロス部と女子ラクロス部から数名が2週間に一回、同志社小学校の小学生ラクロスの授業に参加しています。
・教えていたことが自分の競技に生かされた経験
→アドバイスをする時に言葉だけでなく、体を動かして教えてあげると伝わりやすいことであったり、小学生のボールは私たちが使用しているボールよりはるかに軽いため、ボールをキャッチするときにより慎重にキャッチしないと取れないので、キャッチ力が少し身についたと思います!
・小学生に伝えたいメッセージ
→ラクロスを少しでも面白い!楽しい!と感じてもらえたら嬉しいです!!初めての時はキャッチすることが難しかったのが、今では試合まで出来るようになり、驚いてます!同志社高校には女子ラクロス部があり、大学には男女ともにラクロス部があるので、ぜひ高校生や大学生になった時に今の楽しい気持ちを思い出して、続けてほしいなと思います!
小学生
・ラクロスやってる時は楽しいか
はい楽しいです。
・どんなことしてる時が楽しいか
特に試合やってる時がみんなで協力できるので、すごく好きです。
私も同じで、試合やってる時みんなで強力できて楽しいし、チームの強い人とかのことも見れてとてもいい経験
・大学生と一緒に練習して何かできるようになったことや、教えてもらったこと
パス・キャッチの棒の持ち方がちょっと違ったりするので、そこら辺を教えてもらえました。
シュートの時違う方向に行ったりするから、こうしたら思ったようにできるって言うのを教えもらいました。
・将来とかラクロスやって見たいなどの思いはあるか。
ラクロスって言うまぁあんまり知られてないではないけど、見たことなかったんで、クラブに入るまで。だからラクロスの試合とかをまた個人的に見てみたいと思っています。
私もちょっとここ入るまでは全然知らなかったので、高校とか行ったら他のスポーツにも興味あるけど、もしまだクロス興味あったら入ってみたいなって思っています。
〇男子ラクロス部 富永(文情2)・鈴木(経2)
・この活動を始めたきっかけ
富永:僕の場合は部活のファミリーっていうのがあって、そこでボランティアファミリーっていうファミリーがあって、たまたまそこに所属することになったので、この活動を知ったって言う感じですね。
鈴木:僕はこの活動があるって知ってて、行くのに募集があったからそれで行った。
・教えていて何かやりがいを感じること
富永:小学生がやっぱり吸収が早いので、教えたらそれをすぐ反映してくれてまた来年もやってないよになってやって次やった時にできてるようになってるって感じのことが結構あったんで、そこはやりがいを感じています。
鈴木:大学になってもやってほしいなっていう思いがあるんですけど、そうゆう面で楽しくやってラクロス楽しいなって思ってやって欲しいなって思いでやってます。
・小学生を教える上で、意識していることが気をつけていること
富永:なるべくわかりやすく、1から教えるってことは意識しています。
鈴木:とりあえず楽しんで欲しいんであんまり難しいこと言わずに簡単にやって欲しいなって、楽しくやって欲しいなって感じです。
・この教えていることが、自分の競技に活かされたこと
富永:教えることに自分にも足りてないものとかっていうのは見つけることできるんで、そこは自分のプレイに活かしていたりはします。
鈴木:今まで何回も言いますけど小学生は楽しんで、自分たちも楽しむことからやりたいと思います。
・ラクロス経験が浅い人に対するメッセージ
富永:小学校からラクロスに出会えたんでせっかく出会えたんだから大学でもぜひやって、今やっぱりラクロス人口少ないんで、大学まで続けてほしいなっていうのはあります。
鈴木:ラクロスは楽しいものなので、とりあえずクロスから触れてやってほしいなって思います。
〇高松先生(小学校教諭)
・ラクロスを通して小学生が学べること
やっぱりチームスポーツなのでみんなで協力して何かをやり遂げるってこととか、あとは道具を使ってやるんでちょっと手で投げるより難しいのでちょっと難しいことにどうチャレンジするか、ということを学べるかなと思います。
・やりがいを感じること
小学生でラクロスを知ってもらうことでうちで言ったら高校生、大学でラクロスをする子が少しでも増えたな、そのための活動としてやってます。
・小学生に教える上で意識してることとか気をつけていること
やっぱり初めてやる子とかがほとんどだし、大学生とかと違って運動能力もまだまだ育ってない子が多いので、その辺で丁寧に一つ一つ、できるかな?って言うことも詳しく説明するように。またそこら辺は大学生がしっかり教えてくれているので。大学生とのコミニケーション取りながら、相手が小学生って言うことで子わかりやすく説明してもらうように大学生にも伝えてます。
・小学生とかラクロス経験が浅い人とかに伝えたいメッセージ
やっぱりまずラクロスっていう競技を知ってもらうこと。でその楽しさをに触れてもらうことが1番かなと言うふうに思っているので、その辺はまぁこれからまだやってない人にもぜひラクロスをやって知ってもらえたらと思ってます。