ラグビー部
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【ラグビー部】梁本組、初陣白星で飾る

5月1日、京都スタジアムで第18回亀岡市ラグビー祭、対立命大戦が行われた。今季の初陣で紺グレは45-28で勝利。同立戦を制し、春シーズンへと弾みをつけた。

試合前の選手たち

試合開始から膠着(こうちゃく)状態が続いた。前半11分、自陣のスクラムから右サイドに展開すると、FB嘉納からWTB渡邉辰(経3)へとボールをつなぎ大きくゲイン。だが、次のフェーズでパスが通らず、立命大ボールに。キックでエリアを戻され、チャンスをものにできない。「ボールをこっちから簡単に手放してしまって、なかなか得点を取れなかった」(橋野BK統括コーチ)。自分たちのミスで自陣でのプレーを強いられ、リズムをつかむことができなかった。

一方、ディフェンスでは我慢強さを示した。同15分、同志社の反則で敵陣深くに侵入を許す。直後のラインアウトから立命大にモールを形成されるも、主将・梁本が割り、ピンチを凌ぐ。その後も、CTB市川(法3)が決死のタックルでハンドリングエラーを誘う。全体での組織ディフェンスを練習していない中、個々が高い集中力を維持し、規律を守った。

チームの指揮を取る梁本(社4)

しかし、最初に均衡を破ったのは立命大だった。同28分、敵陣10m付近のラインアウトから、SH松尾(政策3)が放ったパスを相手選手にインターセプトを許すと、そのまま独走され被トライ(0-7)。さらに、2トライを挙げられ、前半を折り返した(0-21)。

「ハーフタイムでしっかり話し合って修正すべき点をしっかり修正できたのでこういう結果になった」(嘉納)。前半とは一変し、後半は自分たちのリズムで攻撃を進めた。

敵ディフェンスをかわす嘉納(スポ3)

後半3分、敵陣22mまで攻め込みラックを形成すると、SO村岡(文情2)からFB嘉納へ確実にボールをつなぐ。CTB野口(経3)がスペースに走り込み抜け出すと、最後はサポートしたNO8久保(社2)がインゴールへ(7-21)。反撃の狼煙を上げる。

1トライを加え(14-21)、迎えた後半12分。キックオフレシーブから、伝統の展開ラグビーを体現する。「アタックしてどこからでも攻めるというラグビーをしたい」(宮本監督)という言葉通り、自陣ゴール前から一気に敵陣へと攻め込んだ。相手のペナルティーから連続攻撃を仕掛け、最後はCTB野口がゴールラインを破りトライ(21-21)。さらに、同15分敵陣22m内側からモールを形成すると、FL石井(心理3)がゴール中央へ飛び込み逆転(28-21)。わずか15分で4トライを挙げ、真骨頂を見せた。

ボールをキャリーする小西(スポ3)

さらに、モールで1トライを奪うと(33-21)、同26分、FB嘉納がうまく転がしたボールにCTB野口がうまく反応。そのまま拾い上げインゴールへ(40-21)。試合終了間際にも1トライを加え、45-28でノーサイド。梁本組の初陣を白星で飾った。

野口のトライに湧き上がる小西

「ハーフタイムの時に監督からアドバイスを頂いて、もう一回自分達のやってきたことに立ち戻るっていうことを意識できた」(梁本)。焦りと緊張からミスが増えた前半戦から修正し、後半は自分たちの攻撃を継続。スローガンに掲げる「MOVE」を体現した。

試合後、宮本監督は「初めての子たちがチャレンジしてくれたことはすごく収穫だった」と振り返った。練習試合を重ね、次戦は昨年の関西王者である京産大戦。「次の相手の京産は立命と違って、自分たちの今後のライバル」(梁本)。春シーズンの関西制覇に向けて、絶対に負けられない相手との前哨戦となる。王座奪還と春季トーナメントの関西連覇へ。紺グレの負けられない戦いは続く。(文責・勝部健人 撮影・橋本さくら)

○インタビュー

宮本監督

・今日の総括

ー前半は自分たちのミスでやられたなって感じでした。しっかりボールを大切にできなかったので、立命さんにトライされたというだけなので。そこが前半は駄目だったんですけど、まあ全部言うと後半は45点取れているので、練習でずっと動き続けることをやってきて、形に結果として出てるという部分はすごくポジティブな部分です。

・今日のメンバー選考について

ー今日は初紺グレの選手が14人いるんですけど、ほんとチャレンジのメンバーでしたね。今までやってない選手がどれだけできるかというところが一つ僕の中での課題というか、楽しみだった。そういう部分では、初めての子たちがチャレンジしてくれたことはすごく収穫だったと思います。

・春合宿のテーマと成果について

ーテーマとしては「ONE」というテーマで、1つになる、1回の練習にフォーカスするというところでやってきました。今日もディフェンスは全然何もやっていないんですけど、すごく態度が良くて、みんなでつながろうとする意識が出ていたのがすごく印象的だったので、合宿でも「ONE」というテーマでやってきたことはゲームにもつながっているのかなと感じました。

・監督さんからの「ディシプリン」、「内側のディフェンス」という声かけは、去年の課題を修正するという意図もあったのか?

ーというよりは、今日のディフェンスのフォーカスが態度というところだけだった。僕が声を出していたのは態度の部分で、規律を守るとか、自分の前の相手に1つパスを放られたらインサイドのディフェンスにいくとかは、何かシステムとかではなくて、ただ自分がいこうとするか下がろうとするかという部分だった。

・相手が25人登録でこちらが23人だった理由

ー23人だと思っていました。25人にしたらよかったです。本当だったらプラス2人選びたいメンバーはいました。紺グレを着せてあげたかった。

・今シーズンどのようなATとDFを目指すのか?

ー今日はディフェンスのところ関しては選手が判断してやったディフェンスなので、今日はそういうところを見れてよかった。どういうラグビーをしたいかで言うと、アタックしたいです。見ていただいた通り、同志社はアタックだと思うので。DNAのアタックかなと。どこからでも攻めるというラグビーをしたいです。

・少ない4年生がチームにもたらしている影響は?

ー真面目な選手が多いですね。今日の試合でも真面目なプレーをするなという印象です。逆にもっとこうアピールして欲しいし、もっと悪くなってほしいなというのはあります。

・最終的に春シーズンのゴールは?

ー春シーズンやることとしては、チャレンジなので、さっきも言いましたけど、どっからでもアタックしていくっていう形を春でどれだけ作れるかというのは1つのフォーカス。去年と大きく違うのは、FWが走り込んでいくというところを今やっているので、いつも前のオプションと後ろのオプションを持って、ディフェンスを惑わせるっていう動きをどれだけをやっていけるかがフォーカスかなと思います。

橋野BKコーチ

・今日の総括

ー前半は軽いというか緊張もあったと思う。ボールを簡単にこっちから手放してしまって、なかなか得点を取れずに。修正しようと言ってもなかなかできず。初めての選手も多かったんで緊張もあったと思いますし、難しかったので焦りましたね。やばいなって。初戦ですし。でもよかったです。後半修正できたので。

・インターセプトを狙われていた?

ーあれは簡単言えばアンラッキーなので、完全に崩されてトライを取られたわけではないので、あんまりネガティブになる必要はないですけど。0-21という点数がなかなかラグビーにとってパンチのある数字なので、大丈夫なのかなとは思いました。

・今日のBKメンバー選考について

ー今年のBKのテーマは1年間「強気」で、強気なBKを作ろうというのでやっていて、この前数日前に部内マッチをして紺グレを勝ち取るというテーマでやったときに、1番今日の試合に出たいっていう気持ちが見て取れたメンバーを選びました。

・春シーズンのテーマ、春合宿について

ー本当に今年からラグビーのスタイルを変えているんですけど、まずは1つになろうっていうところと、この試合に関してはファーストですね。最初のプレー、最初のところ。ラグビーとしては、完全にアンストラクチャー、止めないラグビー、ボールインプレーを増やしてアンストラクチャーからアタックしようというのはずっとテーマにやっています。それは今後もずっと同じテーマだと思います。

FL梁本

・今日の総括

ータックルとかキャリーとかそういった激しさの部分を意識してたんですけど、それがちょっと試合で出せなかったことが課題でした。チームとしてはやっぱり前半の所でミスが多くて、なかなか自分達のラグビーを出せなくてミスから相手に食い込まれてっていう流れが断ち切れなかったので、それがダメだったんですけど後半しっかり立て直せました。今日の試合のテーマが「ファースト」で、それが後半のプレーの最初からできたのでよかったです。

・前半を結構劣勢で終えてしまったと思うんですけど、そこの要因はどのようにチームで出ていましたか?

ーアタックが今年のチームの武器なんですけど、そのアタックしていく上でちょっと軽いプレーが目立って、もう少しボールを大事にしないといけないのに、トライを取ることばかり意識がいったことがミスの原因だと思いました。

・逆に後半が結構いい感じで進められたと思うんですが、そこはどういう風に?

ーハーフタイムの時に監督からアドバイスを頂いて、もう一回自分達のやってきたことに立ち戻るっていうことを意識できたのが後半良かったかなと思います。

・次戦に向けての意気込み・課題点をお願いします。

ーやっぱり次の相手の京産は立命と違って、自分達の今後のライバルなので、やっぱりこういった立ち上がりの部分をちょっと後手に回ったら、やられると思うので次は修正して京産に挑みたいです。

FL石井

・今日の総括

ー前半後手踏んで、やっぱ点数決められて差をあけられたんですけど、後半立ち直って修正するとこ修正できたので、結果はいいように転んでよかったかなと思います。

・今日トライされた感想

ー大学初トライだったので嬉しかったです。

・次戦に向けて意気込み

ー今回たくさん課題出ているので、しっかり1個1個修正して、毎試合毎試合成長していきたいと思ってます。

NO8久保

・今日の総括

ー前半は自分たちのリズムを作れずに苦しい時間だったんですけど、後半にもう1回気持ち切り替えて最初のワンプレイから、ファーストというテーマでやっているんで、そこを意識できて、しっかり自分たちのリズム作れてトライ取り続けることができたのでよかったです。

・ご自身の良かった点を振り返って

ーナンバーエイトとして前に出るということを意識していて、後半からは自分から結構前に出てチームの流れをつくることができたのでよかったです。

・ラインアウトの手応え

自分は外にいて、外でラインアタックするんですけど、前に出てリズムを作れてたので良かったです。

・最後に今シーズン初戦を終えて、次戦への意気込み

ー今日勝ち切れたことは本当に新チーム1発目として本当に良かったので、次の試合からは課題だった前半から同志社のラグビーをして頑張りたいと思います。

CTB市川

・今日の総括

ー前半は空いているスペースにボールを運ぶことはできたんですけど、自分たちの簡単なミスで最後チャンス、取り切れなかったという場面が多くて、21-0という結果になってしまったんですけど、後半はハーフタイムでそこを修正して流れを変えられて、ちゃんと自分たちがボール持っとこうってなって修正した結果で逆転できたかなって感じです。

・ご自身の今日良かったところ

ースペースの発見とつながりというのが個人の目標だったんですけど、スペースの発見というところは意識してやれたかなと思います。

・バックスのアタックの手応え

ー前半は自分たちのミスが多かったんですけど、後半はキックオフからもいい形で運ぶことができて、やろうとしていたことができたのでよかったかなと思います。

・次戦への意気込み

ーまだメンバー決まっていないので、メンバー争いを1から頑張って、またメンバーに入ってチームの勝利に貢献できるように頑張ります。

FB嘉納

・今日の総括

ー前半はミスが多くて良いアタックが出来なかったんですけど、ハーフタイムでしっかり話し合って修正すべき点をしっかり修正できたのでこういう結果になったかなと思います。

・具体的にはどういう点を修正しましたか?

ーボールキャリアが軽いオフロードパスが多くてそれがミスにつながっていたので、後半はそこを固くしてファーストキャリアがしっかりラックしてロングリースしてボールを継続するっていうところを修正しました。

・SOからFBにコンバースされたことに関して何かありますか?

ーまだFBの経験が浅くSOの方がやりやすいですけど、FBはSOより見える景色が広いので、色々な声かけが出来るっていうところは新しく学びました。

・今シーズンどのようなアタックを目指したいですか?

ー今シーズンはボールを動かし続ける「ムーブ」っていうのをテーマにしているので、それをしっかり体現できるようにアタックしていきたいと思います。

・次戦への意気込みをお願いします。

ー次戦もしっかりムーブして、全員で勝ちたいと思います。

PR山本(社3)

・今日の総括

ー前半はオフロードなどで自滅する場面が多かったんですけど、後半それを修正してアタックすることができたと思います。

・トライシーンで意識していたこと

ー走るランコースと速いポジショニングを意識しました。

・次戦に向けて

ー全力でタックルを意識してやっていきたいと思います。

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