
2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第3節対天理大戦
【本日のスタメン】
1.前田(スポ3)2.荒川駿(法3)3.三輪(法4)4.林慶(スポ4)5.中谷(法2)6. 廣崎(政策4)7.舩井(社2)8.西本(社1) 9.石田(法4)10.大島(スポ4)11.上嶋(スポ3)12.ファイアラガ(社3)13.森岡(商3)14.桃田(商4)15.隅田(法2)

10月5日、天理親里競技場(奈良県)で2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第3節対天理大戦が行われた。今回対峙(たいじ)する相手は今季ここまで無敗で昨秋王者の天理大。強敵を相手に死力を尽くすも、幾度となくトライを許し、18-58で敗北を喫した。

「バックスで綺麗に取るのはなかなか難しいと思うので、フォワードでしっかり当てる部分で泥臭いラグビーを目指した」(三輪)。小雨が降る中、同志社のキックオフで試合がスタート。序盤から攻勢を強めたい同志社だったが、反則を犯し自陣に攻め入れられる。しかし、相手の反則からマイボールスクラムとするとファイアラガのキックでハーフウェイラインまで陣地を拡大。同8分には相手の隙をついたファイアラガがトライゾーンに飛び込んだ。レフェリーの判定によりトライとはならなかったものの、直後の同9分に天理大ボールスクラムでペナルティーを誘発。ペナルティキックで先制点を獲得した(3-0)。その後も相手の反則から陣地を広げ、敵陣深くまで攻めるが追加点をあげられない。同18分にはセンターライン付近でのラインアウトから華麗なパス回しで振り切られ、トライを許した(3-5)。同23分には同志社のコラプシングから自陣でのプレーを強いられる。主将・上ノ坊(天理大)の正確なキックパスからトライを決められ、点差が広がった(3-10)。その後も規律の乱れから幾度となく自陣を侵食され、苦しい展開が続く。時間の経過とともに雨は勢いを増し、ボールコントロールが難しくなった。同35分と39分に連続でトライを献上(3-20)。天理大に主導権を完全に掌握されたまま、3-20で前半を折り返した。

「ーか八かを狙うプレーはやめて固く攻めよう」(林慶)と気持ちを入れ替えて臨んだ後半戦。後半4分、天理大のノックフォワードから敵陣10㍍でスクラムを獲得。果敢に押し込むが、相手の強靭(きょうじん)なフィジカルに屈し、得点とはならなかった。同6分には、自陣10㍍での相手ラインアウトからBK陣の流れるようなパス回しに翻弄(ほんろう)され被トライ(3-27)。同14分にも追加点を許し、じわじわと相手の背中が遠ざかっていった。挽回したい試合中盤、同志社は長島(スポ4)、山崎暖(政策4)、田中を投入。「とにかくアタックの部分でフォワードがもっと積極的にいこうとチームで話し合った」(長島)。その2分後に同志社のスコアが動いた。敵陣22㍍付近で天理大の反則からラインアウトを獲得。ファイアラガが突破力を生かし、果敢に攻撃を仕掛けるが鉄壁の防御に阻まれる。しかし、相手の防御網の僅かな隙を見た主将・大島の機転の効いたパスがさく裂。ラストパスを受け取った隅田がトライゾーンへ飛び込んだ(8-32)。その後も強いフィジカルに押し込まれ被トライが続き、12点を追加される(8-44)。それでも、諦めずに攻めの姿勢を貫く同志社。同39分に相手の反則からマイボールとし、クイックスタートで素早く攻撃を仕掛けると、パスを受け取った李(法2)がグラウンディング(13-44)。しかし、天理大も負けじと攻勢を強め、約1分後にはあっけなくトライを献上した(13-51)。このまま終わる訳にはいかない同志社は、敵陣で着実にフェーズを重ねる。約2分にわたるトライゾーン前での攻防戦の結果、モールで押し込み長島がトライを決めた(18-51)。かろうじて得点を獲得できたものの、点差を縮めることができないまま最後は相手のトライで試合が終了(18-58)。昨年の関西王者から大金星を上げることはできず、選手たちは肩を落とした。

結果は敗北だったものの、次節へ生かせる部分も露わになった。「ファーストスクラムという大事な部分でプレッシャーをかけられたのはかなりよかった」(三輪)。次節の対京産大戦は3週間後に行われる。限られた時間で課題の克服に努め、闘志あふれるプレーで紺グレファンを魅了することを期待したい。(文責・堀早槻、撮影・小野里律子、河村柚希、西川有人)