関西大学ジュニアリーグ 第5節
【本日のスタメン】
1.小川(スポ4)2.浦松(スポ1)3.笛木(商4)4.山田虎(法4) 5.前川(スポ1)6.土手野(理工1)7.吉岡(経4)8.荒川虎(商4)9.廣末(心理3) 10.丹羽(法1) 11.中村壮(経3) 12.西川(社3) 13.熊野(商4) 14.桃田(商4)15.中村大(経4)
11月1日、京都産業大学神山球技場にて関西大学ジュニアリーグ第5節が行われた。ここまで1勝3敗のジュニアチームにとって、なんとしても勝利をつかみ取りたい一戦。「ビビらず自分たちの責任を果たして前に出続ける」(山田虎)。しかし、同志社は京産大に7−66で大敗を喫し、無念の連敗となった。

「僕らジュニアのメンバーが今日はしっかり勝つ」(荒川虎)。Aリーグの敗戦から1週間が経過し、雪辱を果たすべく前半戦から気持ちが入る。しかし先に主導権を握ったのは京産大。前半3分、守備網のほころびを突かれあっけなく先制トライを許し、会場には不穏な空気が漂った(0−7)。直後、怪我の影響でSOが丹羽から徳山(経2)に交代。「ラインアウトではサインチョイスだったり、もうちょっと冷静に判断できればよかった」(山田虎)。5分後には自陣で反則を犯し、攻守が逆転するとラインアウトモールから追加の7点をねじ込まれ連続得点を献上(0−14)。その後もなかなか反撃の糸口をつかめず、またもや被トライ(0―21)。そのような状況の中、一人の漢が立ち上がり希望の光をともす。「お世話になった人にプレーで恩返しをしたかった」(西川)。1年生にして紺グレジャージーに袖を通し、期待の新星とささやかれていた西川。しかし、大怪我が相次ぎ長期の戦線離脱を余儀なくされた。「休養期間が結構長くて、モチベーション的にも難しかった」(西川)と当時の苦悩を振り返る。同19分にはリハビリ期間に鍛え上げたフィジカルを生かし、約2年半ぶりの公式戦復帰とは思えない力強いタックルで相手の攻撃を封印。トライを奪取されたものの、献身的に体を当て執念のプレーを見せた(0―33)。「ペナルティが多すぎた」(山田虎)。再三のチャンスはあったものの要所の密集戦で圧力を受け、攻撃の芽を幾度となく潰される。同志社の得点板が一向に動かないまま、前半戦は終盤に差し掛かった。同28分にもディフェンスラインを容易に突破され、リードを大きく離される苦しい展開に(0―40)。「フィジカルの差を痛感した」(荒川虎)と圧倒的な力量の差を見せつけられたFW陣は唇をかんだ。前半戦終了目前にも相手の鋭いボールキャリーで突破口を切り開かれる。47点差という大差で前半戦を折り返し、後半戦に望みをつないだ。

「もう一回気を引き締める」(山田虎)。47点ビハインドで迎えた後半戦。先に流れを掌握したい同志社だったが、開始早々自陣深くでプレーを強いられる展開に。後半5分、京産大の巧みなパス回しに翻弄(ほんろう)されトライを許す(0-54)。同14分、チャンスは突如巡ってきた。マイボールラインアウトを獲得すると、中村大から桃田への軽快なオフロードパスを披露。桃田が敵陣5㍍付近まで独走するも、相手の強靭(きょうじん)なフィジカルに阻まれあと一歩のところでトライにはつながらなかった。その1分後、マイボールの局面でターンオーバーを許し、約60㍍を走り切られる形で被トライ (0-59)。9トライものリードを広げられ、プレーに焦りが滲み始める。その後もミスマッチを抜かれ、追加点を献上(0-66)。「スピードの速さと、タックルを低く入るところで圧倒出来なかった」(荒川虎)。未だに無得点と大きなビハインドを背負う同志社。同29分にはトライライン前で激しい肉弾戦が繰り広げられ、徳山が直前で大外から展開。しかしパスをする際にノットリリースザボールの反則を犯し、絶好のチャンスを逃してしまった。「最後こけてしまってる部分があるので、トライを取りきれるとこまで行かなければいけない」(山田虎)。絶好のチャンスを取り切れず、流れは一時停滞したかに見えた。ここで同35分に温存していた切り札の下平が見せる。ハーフウェーラインから相手ボールを奪った仲間のパスを、下平がすかさずキャッチ。中央の空いたスペースに駆け抜けグラウンディングに成功し、渇望していたトライをついに奪い取った(7―66)。同39分には徳山がビッグゲインを披露するも、最後まで鉄壁の防御を攻略することができずノーサイドの笛が鳴り響いた。

「前半でコンタクトを引いてしまったことで点差を離されてしまった」(西川)。京産大の攻撃にのまれ、終始手も足も出ない時間が続く試合となった。「相手よりも走る、体当てるっていうことを意識して気持ちでも身体でも勝つ」(荒川虎)。次戦は摂南大と対峙(たいじ)する。リーグ戦も折り返し地点に差し掛かった。まずは目の前の一戦に全力を注ぎ、総力を上げて勝利に向かって突き進め。(文責・奥谷陽菜、奥山璃子 撮影・磯川紘花、井戸美希、山本桜子)