ラグビー部
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【ラグビー部】摂南大下し、2連勝

10月9日、鶴見緑地球技場(大阪府)で2022ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第3節が行われた。雨が降りしきるコンディションの中、摂南大と対戦した同志社は25-12で勝利。リーグ戦の勝ち点を9に伸ばした。

校歌を斉唱する選手たち

先制したのは同志社だった。前半10分、梁本(社4)がブレークダウンを越え切りボールを奪い、連続攻撃を重ねる。すると、直後の攻撃で摂南大がペナルティー。同12分、嘉納(スポ3)が約30㍍のPG(ペナルティーゴール)を決め、3点を先取する(3-0)。

流れをつかみかけた同志社だったが、リスタートのキックオフで落球。自陣22㍍に侵入を許すと、スクラムから簡単にトライを許し、わずか4分で逆転されてしまう(3-5)。「今日は入りが良くなかった。最初の入りの部分を見直さなければならないと思います」(宮本監督)。序盤は相手の勢いを受け、追いかける展開となった。それでも同18分、大森(商4)のハイボールキャッチから攻撃を継続し、相手の反則を誘発。敵陣5㍍のラインアウトでモールを組み、逆サイドに展開する。大島(スポ1)からボールを受けた市川が敵陣ゴール前に迫り、最後は西村(商4)のパスに走り込んだ寺北(スポ2)がインゴールへ(8-7)。「今週すごく良い準備ができたから、それを試合で出すことがテーマでした」(西村)。準備してきたアタックを体現し、確実に得点へとつなげた。

ゲインする西村

その後は互いにミスが続き、一進一退の攻防を繰り広げる。同30分、スクラムでの反則から自陣深くまで攻め込まれ、相手の攻撃が続いた。留学生を中心に突破口をこじ開け、ラインを前進させる摂南大に対し、前に出るディフェンスでダブルタックルを徹底。「3人留学生いるところで流れ乗らせると怖いので、絶対に2人でタックルにいく」(西村)ことを意識し、好機の芽をつぶした。だが同35分、自陣22㍍内側のスクラムからわずか3フェーズでトライを献上(12-8)。同志社のミスからチャンスを与え、再び逆転を許した。

苦しい展開となったが、ルーキー大島と西村が流れを変えた。同40分、新和田(社4)が数的優位のブラインドサイドに展開すると、大島が相手ディフェンスのギャップを突いて抜け出す。サポートした西村がボールを受け取ると、目の前のタックラーをはじき飛ばしトライ(15-12)。「自分たちがモメンタム(勢い)を持った状況でアタックしたかった」(西村)。ゲインラインを切る連続攻撃からテンポを上げ、防御網を崩し切った。

POMを獲得した大島

雨が一層激しくなり死闘となった後半戦も、先に得点したのは紺グレだった。同10分、天野(心理3)がカウンター攻撃で裏のスペースに絶妙なキック。このボールを再獲得し、一気にボールを動かす展開ラグビーを見せる。木村(政策2)が激しい突破でゴール前まで迫ると、最後は大島がインゴールに飛び込んだ(22-12)。「チームでつないでトライ取れたことが1番嬉しかった」(大島)。スローガンの「MOVE」を体現した怒涛(どとう)の連続攻撃で流れを手繰り寄せた。さらに同16分にも、相手の反則から大島がPGを決め、点差を広げる(25-12)。

「特に後半は我慢する時間が多かった」(梁本)。終盤の約25分間、電光掲示板の得点は動くことがなかった。また、天候の影響でセットプレーの数が増えた中、前節までと比較して獲得率が向上。「ジャンプのスキルとリフターのスキルを重点的にこの2週間やってきたので、その結果が出てよかった」(石井・法3)。課題として露呈していたセットプレーは安定感が増し、勝ち切れた要因の1つとなった。

ディフェンスを交わす市川

「こういう困難な状況をしっかり乗り越えたら自分たちの力になる。もう1回集中して後半まず先に点取りに行く」(西村)と意識して挑んだ後半戦。前半で4人が負傷交代し、決して万全な状況ではなかった。しかし、選手たちは前を向きひたむきに身体を当て続けた。

試合後、宮本監督は「2週間空くので、調整ではなく強化するという気持ちで準備をしていきたい」と意気込みを語った。次節からはいずれもリーグ上位校との対戦が待ち受けている。目標の関西制覇に向けて、もう1つも負けられない。「(関学大は)すごくひたむきに来るチームなので、そのひたむきさで絶対に負けないように、しっかり勝ちたいと思います」(梁本)。次節も一戦必勝で連勝街道を突き進む。(文責・勝部健人、撮影・松井麻衣)

【試合後インタビュー】

〇宮本監督


ー-今日の試合の総括

前回の試合と同じく難しい試合でしたが、勝ててよかったです。
ー-今日の試合のテーマは
「勝つ」ということです。具体的には、アタックは最初の動きだし3歩と、ディフェンスは2人目の仕事というとこと、ブレイクダウンをアタックで越えていくということをテーマにしていました。
ー-悪天候や交代が多いイレギュラーなことが多い試合でしたが、一貫して意識されていたことはありますか?
スコアした後に、一回しっかりとプレーすることを意識していました。
ー-課題点
今日は入りが良くなかったと思います。最初にスコアを奪えず、そこから相手に流れを持っていかれたので、最初の入りの部分を見直さなければならないと思います。
ー-監督から見てのMVP
良かった選手は多いですが、新和田錬だと思います。急にスタメンに入ったんですけど、チームを前に出すパフォーマンスを80分フルで行えていたからです。
ー-今後への意気込みをお願いします。
一戦一戦、2週間空くので、調整ではなく強化するという気持ちで準備をしていきたいです。

〇FL主将梁本

ー-摂南大の印象
外国人の選手がいてるチームで、そこを拠点にアタックしてくるチームなので、そこをとめられるように意識しました。

ー-今日の総括
前半はしっかり自分たちの形が試合を一戦一戦通して見えてきて、今日も特に前半とか良かった点がいっぱいあったので、トライを最後まで繋がるまでまだちょっとクオリティが低いので、そこを次の試合に繋げていきたいと思います。

ー-意識的に声掛けしていたことはありますか
後半特に我慢する時間が多くて、自分たちはアタックが持ち味なのですが、ディフェンスする時間の方が圧倒的に長かったです。その中でもしっかり我慢しようというコールがみんなの中でも出てたので、そこは後半を通してよかったことかなと思います。

ー-今日の自身のプレーを100点満点中で採点するなら何点かとその理由
40点ぐらいです。今日の試合では泥臭く目立ったプレーとかではなくて、一個一個細かいところをしっかり意識しようと思ったんですけど、タックル一つにしてもまだ踏み込んでしまったりとか、キャリーでもちょっとノックオンしてしまった部分があるので。でも徐々にちょっとずつ感覚を取り戻してきているので、そこはよかったところかなと思います。

ー-久しぶりのFLというポジションだったと思いますが、意識していたことはありますか
意識というよりかは、去年まではずっとフランカーとして出ていて、ボールも繋げていたのでそこと、フランカーで出場すると、やっぱり試合が楽しかったです。

ー-次戦に向けて意気込み
次は関学さんが相手なんですが、すごくひたむきに来るチームなので、そのひたむきさを絶対自分たちも関学さんに負けないように、しっかり勝ちたいと思います。

〇副将西村


ー-今日の試合を振り返って
前半で脳震盪があったからあんまり覚えてないですが、勝ち切れた事が1番よかったです。

ー-摂南大の試合する前からの印象どうでしたか?
外国人3人留学生いるとこで流れ乗らしたらめんどくさいチームなんで、そこに対して絶対2人タッグで行くという所と、自分たちのやってきたアタックを、今週すごい良い準備ができたからそれを出して行こうというのが試合のテーマでした。

ー-イレギュラーの中でどのような声掛けとかされてましたか?
僕は変わった(交代した)側なのであんまり声掛けしてないけど、ミーティングで言われたのは、「こういう困難な状況をしっかり乗り越えたら自分たちの力になる。もう一回集中して後半まず点取りに行く」というの実行できたので良かったです。

ー-自身のトライシーン振り返って
あのシーンだけはすごい覚えてます。

ー-バックスがフラットに切りに行くことが多かったと思うんですけど、摂南大の詰めのディフェンスに対する攻めの意識ですか?
というよりも、自分たちがモメンタム、勢いを持った状況でアタックしたいってのがあって、それでフラットにラインを切りに行ってる。相手がどうって言うよりかは自分たちのしたいアタックをしたって感じです。

ー-今日の勝因は何だと思いますか?
色んなイレギュラーがあったと思うんですけど、一人一人が責任感あるプレーをして、準備してきた事をすごい出せてるシーンが多かったからそういった部分が良かったかなと思います。

ー-次戦の意気込み
2週間空くのでで、関学に対して準備して、また今日みたいな感じで良いゲームができたらなと思います。

〇PR石井


ー-今日の総括

勝つことをフォーカスしてたので、勝ち切れたことが良かったです。

ー-今日の試合の勝因
アタックでしっかりとりきることができて、今週と先週でアタックの練習を多くしたので、そこがでて勝ちきれたかなと思います。

ー-後半のスクラムの方が前半に比べて少し安定していないように見えたのですが、そこはどのように感じていますか?
少し相手も組み方を変えてきたりして、正直こちらがうまく対応できなかったです。あと、シンプルに力負けという部分もあるので、正直あそこが2点差だったら、PGで点取られていた、というのがあるので、そこは次の試合に向けてしっかり修正していきたいと思います。

ー-ラインアウトで前節に比べてミスが少なく安定していたように見えたのですが、どのあたりを意識して練習してこられましたか?
ラインアウトは、今までで獲得率が低かったので、相手のディフェンスに対してどういうサインでとっていくっていうのと、あとは、ジャンプのスキルとリフターのスキルを重点的にこの二週間やってきたので、その結果がしっかり出て獲得できたので良かったです。

ー-後半から雨が強くなってきて、ハンドリングが難しくなってきたと思うのですが個人として意識されていたことはありますか?
幅が広かったらやっぱりパスにもミスが増えると思ったので、シェイプの幅やしっかりためるということを意識していました。

ー-試合を通して前半からけが人が多く出た試合だったと思うのですが、人数が減ったことでセットプレーに何か変わったことはありましたか?
セットプレーは特になにも変わりませんでした。

ー-次回の試合に向けて意気込み
関西優勝に向けてもう一つも負けられないので、しっかりフォワードから圧倒できるように頑張っていきます

〇SO大島


ー-今日の試合結果を受け止めて
今週1週間、勝つという事をテーマにしてやってきたんで、怪我とか色んな難しい状況でしたけど最後勝てて良かったです。

ー-ゲームマネジメントで全体通して意識したことは?
コミュニケーションをとって、常にアタックする気持ちを持ってやろうと思ったんですけど、あえて怪我とか交代とかがいっぱいでゲームマネジメントとしては今日は難しかったです。

ー-ハーフからボールもらう時、フラットにもらっていたと思うんですが意識したことは?
まず自分が仕掛けたりっていうのがあった。あと、ディフェンスのプレッシャーをあんまり感じなかったんでどんどん前でもらった方がゲインライン取れるかなと思いました。

ー-自身のトライシーンを振り返って
フェイズを重ねて、連続攻撃で最後とれたので。僕がとったというよりチームで繋いでとったという感じなので、嬉しかったですけどチームで取れたって事が1番嬉しかったです。

ー-プレイヤーオブザマッチを獲得して
嬉しいです。

ー-次戦の意気込み
タイトな難しいゲームになると思うのでしっかり準備して戦いたいと思います。

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