TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
同志社 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 | 4 |
中大 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 2 | 5 | 0 |
文部科学大臣杯第76回全日本大学準硬式野球選手権大会
8月26日、ひぜしんスタジアム(佐賀県)で文部科学大臣杯第76回全日本大学準硬式野球選手権大会3回戦が行われた。同志社は中大と対戦し、0-2で敗北。序盤から緊迫した投手戦が続くも相手に先制を許し、最後までその差を縮めることはできなかった。
中川(スポ4)が中1日で先発マウンドに登る。立ち上がりからリズムの良いピッチングで初回を三者凡退に打ち取った。しかし試練が待ち構えていたのは3回。先頭から2人の打者を中谷(経4)の連続失策で出塁を許し、無死一、二塁のピンチを招く。さらに次の打者に送りバントを決められた。いきなりのピンチに焦りが見えたのか、ここまで好投を続けていた中川の制球が定まらなくなり、2者連続で押し出し四死球を与えてしまう。「自分のエラーがあまりにも試合の流れを悪くしてしまった」(中谷)。2点を先制され、試合は中大ペースに持ち込まれた。
粘投を続ける投手に援護したい打線は5回、二死から中谷、中澤(商4)、篠原(商4)の3連打で満塁のチャンスをつくる。ここで打席に立ったのはこの試合ここまで2安打と好調を見せている池谷(心理3)。次期主砲へ向けられた期待はとても大きかった。しかし相手投手が2ストライクからの3球目を投げたと同時にファーストランナー篠原が塁を飛び出してしまう。塁が埋まっていて逃げられない状況であったため、アウトとなってしまい好機を活かすことはできなかった。
その後も投手陣は相手打線に追加点を許さない好投を見せていたが、打撃陣も中々振るわない打席が続く。あとアウト6個で敗退が決まってしまう8回の攻撃。先頭の中谷と続く中澤が連打でチャンスメークする。篠原の送りバントと池谷が選んだ四球でこの試合二度目の満塁をつくり一気に攻める。逆転も十分可能な場面で今大会全試合で四番を任されている大和田(商4)に出番が回ってきた。主砲の一打で同点、逆転を狙ったものの中飛で凡退。続いて打席に立ったルーキー廣内(スポ1)に全てが懸かる。しかし大会に入ってから調子が上がっていなかったからなのか、2球目を高く打ち上げてしまい再びチャンスをものにすることはできなかった。
悲願の全国制覇へ向けて何としてでも追いつきたい9回であったが、打者3人で攻撃を終えてしまいゲームセット。日本一への中谷組のチャレンジはここで幕を閉じてしまった。
「今日が山場だと思って全員で一致団結したが、力及ばなかった」(中谷)。メンバーもメンバー外も含め全員野球で挑んだ3回戦。終盤まで息を飲む接戦に持ち込むも、あと一本が足りなかった。日本一の目標は達成できなかったが、主将は試合後チームメイトへ向けて「ほんまに感謝しかない。色んな言葉があるけれど、結局ありがとうの一言に尽きる」(中谷)と最後まで感謝の言葉を述べ続けた。この夢は佐藤組へと引き継がれることになる。無念とも思われる敗退であったかもしれないが、それ以上の感動や感謝の気持ちが溢れる中谷組閉幕の瞬間だった。(文責:伊藤愛梨、撮影:金井莉子)