準硬式野球部
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【準硬式野球部】全員野球で全日出場決めた!

TEAM R H E
大経大
同志社

第77回関西地区大学準硬式野球選手権大会

 5月11、13日にくら寿司スタジアム堺(大阪府)で第77回関西地区大学準硬式野球選手権大会1回戦、準決勝が行われた。同志社は1回戦で関学大と対戦し3-2で勝利を飾ると、準決勝では大経大を3-1で下し、2年連続の全日本大学準硬式野球選手権大会(以下全日)の出場権をつかんだ。

 先月のリーグ戦プレーオフで立命大相手に勝利し、関西選手権への切符を手にした佐藤涼組。今大会が始まるまでの期間は基礎を見直す練習を積み重ねてきた。「準決勝や決勝で当たるイメージをしていた」(佐藤涼・スポ4)とリーグ戦で勝つことができなかった関学大と初戦で再び対峙(たいじ)することが決定。しかし、「そこまで嫌なイメージはなかった」(佐藤涼)と自信を覗かせて試合に臨んだ。

 先発マウンドを任されたのはエース・谷本忠(社3)。初回から相手打線に連打を許し、いきなり2点を先制される。流れがこのまま関学大へ行くかとも思われたが、2回以降は普段通りの安定した投球でスコアボードに0を積み重ねた。

1回戦で先発した谷本忠

 一方の打線は3回、先頭の鈴木(心理3)が中安打で出塁すると、打線がつながり1死満塁のチャンスをつくる。ここで打席が回ってきたのは春季リーグ戦で高打率を残した中本(商2)。3球目のボールをレフト方向へ弾き返し、犠牲フライで1点を返す。その後の打者は絶ったものの、流れを引き寄せ中盤の攻防へ入った。

 再び好機が訪れたのは7回だった。二者連続三振で2死となってから鈴木と安藤(スポ4)の連打で植田(スポ3)に出番が回ってくる。初球を強く振り抜き、レフトへ適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。同志社の勢いはここで止まることはない。続く8回も佐藤涼と寿時(社2)が出塁し、1死一、三塁に。チャンスの場面で打席に入ったのは遠藤(心理2)。「スタンドの声援が大きく、とても頼もしかった」(遠藤)とスクイズのサインに応え、一球で仕留めた。勝ち越しに成功し、「とても難しいボールだったけれど決め切ることができて良かった」(遠藤)と安堵の表情を見せた。

 リードを奪った同志社だったが、試合は一筋縄ではいかなかった。直後の守りで谷本忠が先頭打者に出塁を許すと、ここで荒木(スポ2)へ継投。プレーオフでは終盤を完璧に抑え期待値も高かったが、制球が定まらず無死満塁のピンチを招く。続いてマウンドに上がったのは宮口(スポ2)。「とても緊張したが、もう抑えるしかないと強気で投げた」(宮口)と初球をサードフライで打ち取り、アウトを1つ重ねる。その後も全力で腕を振り抜き、絶体絶命のピンチを無失点に抑えた。「正直1点取られる覚悟だったから嬉しい」(宮口)。最終回も安定した投球で関学大打線を封じ込み、勝利に大きく貢献した。

好リリーフを披露した宮口

 リーグ戦で一勝もできなかった相手に雪辱を果たした佐藤涼組。主将は試合後、「本当に勝てて良かった」(佐藤涼)と喜びを噛み締めた。次なる相手は大経大。「ここ最近ずっと勝てていないけれど自分たちならできると信じて戦いたい」(佐藤涼)と大舞台での下克上を誓った。

 そして迎えた準決勝。この試合で勝利すれば全日出場が決まる非常に重要な一戦だ。先発マウンドに上がったのは西田(ILA2)。「大切な試合だということで緊張していた」(西田)。初回に不運な形でピンチを招き先制点を奪われるも、その後は圧巻の投球で6回終了までに許したヒットはわずか1本。この試合で急成長を見せた右腕に「本当によく投げてくれた」(佐藤涼)と評価した。

 一方の打線は安打が出ながらも本塁が遠い回が続く。チャンスが訪れたのは6回だった。先頭の植田が右中間への三塁打を放ち、無死三塁の好機を演出。ここで中本に打席が回ってきた。1回戦で貴重な同点に追いつく犠飛を放った中本。「チームを背負わせてもらっているという覚悟をもって立った」(中本)と待っていた直球を弾き返し、1点を返す。2戦連続の同点打に「(打球が)落ちろと思いながら走って、落ちてくれてよかった」(中本)。貴重なヒットとなった。さらに続く7回。再びチャンスの展開で鈴木が打席に入る。「後ろに良いバッターが控えているから楽な気持ちで挑んだ」(鈴木)。無死二、三塁からレフトへ勝ち越しとなる適時打を放った。

勝ち越し打を放った鈴木

 試合終盤は大経大に押される時間が長くはなったものの、先発・西田と途中から代わって投げた谷本忠の好投が光り、相手打線を封じ込める。2戦連続で終盤に逆転に成功し、そのまま逃げ切るというまさに理想の野球を展開した。

全日出場を決めて喜ぶ選手たち

 「全て報われた」(佐藤涼)。これまで大人数の部員をまとめるのに悩み続けてきた主将の笑顔は満足感に満ち溢れていた。「ピッチャーが流れをつくってくれたのが本当に良かった」(佐藤涼)と、この2日間好投を続けた投手陣を労う。決勝進出したと同時に全日出場を決定づけた同志社。「ここまで来たからには絶対に優勝する」(佐藤涼)。ベンチもスタンドも一体となって7大会ぶりの関西制覇を目指す。(伊藤愛梨)

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