TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
同志社 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 |
法大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 |
文部科学大臣杯第74回全日本大学準硬式野球選手権大会
8月25日、レクザムBP丸亀(香川県)で、文部科学大臣杯第74回全日本大学準硬式野球選手権大会準々決勝が行われた。同志社は法大と対戦し、エース佐伯が9回を投げ抜き完封。白熱の投手戦を制し、準決勝進出を決めた。
真夏の日差しが照りつける中始まった準々決勝。同志社の先発マウンドにはエース佐伯が上がる。初回から電光掲示板のスピードガンは130km/h台後半の表示。強敵相手に序盤からギア全開の佐伯は、自慢のストレートで押し込み、相手上位打線から4者連続三振を奪う立ち上がりを見せる。
一方、法大の先発投手も序盤から140 km/h超のストレートを連発。これぞ全日の戦いだと言わんばかりに意地と意地がぶつかり合い、白熱の投手戦を予感させた。
最初に数少ないチャンスが巡ってきたのは同志社だった。3回表、7番に打順を下げた坂根(スポ4)が右安打を放ち出塁すると、昨日本塁打の大和田(商2)が死球、続く田中(スポ4)の犠打が相手のミスを誘う。無死満塁の絶好のチャンスで打席には向久保。「積極的に打ちにいこう」と初球をすくい上げた打球はレフトヘの犠牲フライとなり、先制に成功。
緊迫した試合で好投を続ける佐伯に援護点をプレゼントしたい打線。しかし、幾度となく相手投手陣の粘りに阻まれる。6回は2死一、二塁の好機に真鍋(スポ4)が凡退。8回は1死三塁の絶好機に代打甲斐(経4)、4番菅野(商4)が倒れ追加点を奪えなかった。
それでも、後ろを守るバックやベンチメンバーがマウンドで戦うエースを盛り立てた。守備では7回、相手3番の強烈なライナーをセカンド田中が好捕。8回には1死二塁の同点のピンチでレフト大和田が難しい打球をスライディングキャッチし、失点を防いだ。そのプレーの裏にあるのもベンチからの声かけ。宮本(経4)を中心に張り上げた声は9イニングを通じて途絶えることはなく、全員の力で1つずつアウトを積み重ねた。
1ー0の9回、佐伯は続投する。しびれる展開に皆が固唾を飲んで見守る中、背番号18の球威が落ちることはなかった。この日最速タイとなる140 km/hの真っ直ぐで三振を奪うなど、相手クリーンナップを3人で打ち取り試合終了。両者譲らぬ激闘を制し、ベスト4進出を決めた。
佐伯は「気を抜くところがなかった分0点に抑えられた。人生の中で1番いい試合だった」と振り返る。それでも自己評価は95点にとどめた。すべては優勝するため。決勝戦で100点満点の投球を見せてくれるに違いない。
明日は昨年の優勝校・大経大と対戦する。「すごく力のあるチームだと思うが、最後は強い気持ちを持った方が勝てると思うので明日も全員で戦いたい」(主将真鍋)。日本一まで残り2勝。ここまで勝ち上がってきたことを自信にし、すべてを懸けて明日の一戦に臨む。
(文責:丸山潤一郎、撮影:松井麻衣)