第96回全関西学生スキー選手権大会
2月26日から3月3日にかけて、アルペンスキーはカンダハー東コース(長野県)、クロスカントリースキーは南原クロスカントリーコース(長野県)で第96回全関西学生スキー選手権大会(以下、全関)が行われた。男子は悲願の1部昇格、そして2部総合優勝を達成。女子は総合優勝を目指すも、準優勝で幕を閉じた。
大会初日はクロスカントリー女子10㌔フリー、男子2部30㌔フリー、アルペンG Sの大学対抗戦が行われた。インカレでは無念のメンバー欠場を余儀なくされたが、今大会ではついにアルペンチーム全員が集結。荒れた雪に対応するため事前のミーティングで緻密な戦略を練り、チーム一丸となって大一番に挑んだ。女子は松尾(法卒)、井上(新スポ3)、吉坂(新社会3)の3人が粘り強い滑りを見せ12ポイントを獲得。一方男子では宮本大(生命卒)、田上(理工卒)、明石(新理工3)、袖岡(新理工3)、本多(新理工3) 、宮本幹(新心理2)の6人全員が15位以内に入り合計51ポイントを獲得した。「普段からの練習が体現できたレースだったと思う」(宮本大)。
クロスカントリーでは、女子は鈴木(新スポ2)が30:25.0、菊池(新商2)が30:25.1と0.1秒差でフィニッシュ。続く近藤(商卒)も後続と約15秒の差をつけ、1位から3位を同志社が独占した。久田(新商3)も15位で完走し、チームとして幸先のよいスタートを切る。一方、男子は二宮(新文情4)が1:40:27.2と圧巻の滑りで1位、2位の山田(新経済2)も3位と約7分の差をつけてフィニッシュした。「今までフリーはあまり結果が良くなかったので、今日のフリーの結果を最後は良くしたいなと思いながら滑った」(山田)。遅れたものの、大学入学からスキーを始めた金村(新理工2)も7位と奮闘する。全関西の幕開けはチームにとって絶好のスタートとなった。

前日の長距離のレースによる疲労が残る2日目には、女子5㌔クラシカル、男子2部10㌔クラシカルが行われた。天候は雨で前日以上に滑りにくく、短い距離でのレース。雨による影響が懸念されたが最後まで走り切った。女子は鈴木、菊池がまたも1位、2位で連続フィニッシュ。近藤も安定した滑りを披露し、ポイントを獲得した。男子も山田と二宮が他者を近づけない走りを見せ、それぞれ1位、2位を獲得。金村も4位と上位陣に食い込み、強さを見せつけた。
アルペンではGSチャンピオン大会が行われ、雨が降り注ぐ悪天候の中で難化した雪面に各々が技術の限りを尽くして奮闘した。女子部では蔦谷(新社会2)が途中離脱するアクシデントが発生するも、井上が5位入賞の好成績を残す。チームが苦しい中でも実力を存分に示した。
3日目はアルペン・クロスカントリーともに個人戦。選手たちは仲間ではなくライバルとしてコースに立ち、それぞれ互いの技術をぶつけ合った。クロスカントリーでは女子は菊池、鈴木、近藤の3人がそろって予選を突破し、A決勝へ駒を進める。しかしゴール目前で、先頭を滑っていた菊池が痛恨の転倒。順位を落としながらも意地を見せて5位に滑り込み、鈴木、近藤は1、2位でフィニッシュという結果となった。男子は1部の実力者たちと同じ土俵で争う形となり、厳しいレースが続く展開へ。それでも二宮と山田が粘り強く滑り、二宮はB決勝への進出を決める健闘を見せる。そして強豪が顔をそろえた決勝戦でも、二宮は10位と奮闘。それぞれの課題が明確になった一方で、自信にもつながる結果であった。
アルペンではSLチャンピオン大会が行われ、翌日行われるSL学校対抗戦で結果を残すべく真剣に取り組む。しかし、またしても高い気温で雪が緩んだ難しいコース状況となり、技術と精神力が試される展開に。多くの選手が完走に苦しみ途中棄権が相次いだ。その中でも井上が研ぎ澄まされた滑りを遺憾なく発揮。見事7位に入賞した。
大会4日目、アルペン競技の最後を飾るのはSL学校対抗戦。4年生にとっては引退レースとなる。女子は「1位の京産大とSLで5点以上差をつけなければ優勝を逃す」という緊迫したスタートとなった。途中離脱した蔦谷とも連絡を取り合い、「結果的に1人減ってしまったけど、チーム一丸として戦えた感じはあったと思う」(井上)と全員の心を一つにして臨んだ。1本目では8位に井上、11位に松尾と奮闘。続く2本目では4位に井上、11位に松尾、15位に藤室(新商2)の3人が上位に食い込み、合計で18ポイントを獲得した。しかし対する京産大も39ポイント。5点差の状態をつくることはできず、逆転には及ばない。惜しくも目標としていた優勝を逃すこととなった。一方男子はこの時点で他のチームと大差をつけ、優勝が確定。しかし雪面は変わらず荒れており、万全とは言えない状況。女子、男子1部、男子2部の順番で試合が進むため100人ほど滑った後で滑ることになるという全関西特有のコースに対し、「完走さえしておけばポイントが入る状態だったので、絶対にゴールしようという気持ちで滑った」(田上)と冷静に取り組んだ。1本目から気を抜かずに挑み、勢いのある滑りを貫き、2位に宮本幹、3位に宮本大、7位に袖岡、8位に田上が入賞する快走を見せた。この結果、申し分がない2部総合優勝が確定。悲願の1部昇格を力強く達成した。

アルペンでの競技を終え、迎えた最終日。今のチームでは最後の競技となる3×5kmリレーが行われた。緊張感が高まる中、女子リレーがスタート。合図と共に第一走者である鈴木が勢いよく飛び出した。順調にコースを滑り、大きなリードをつくって菊池にバトンをつなぐ。優位な状況でバトンを受け継いだ菊池だが、気を緩めることなく圧倒的な実力を発揮。15:11.9と全走者中1位の走りを見せ、アンカーの近藤にバトンを渡した。ラストランとなる近藤も爽快感ある滑りで、危なげなくコースを回り会場へ戻る。最後の直線で二宮から部旗が渡され、大きく振りながら1位でゴール。コース脇で待ち構えていた部員たちに迎えられ、互いに抱き合って喜びを分かち合った。全関最後の男子リレーは金村、山田、二宮に加え、アルペンの選手である明石が参加し、4人で試合に挑んだ。スタートを切った明石は、普段とは異なる競技に苦戦しながらも、粘り強い滑りで食らいつく。最後まで諦めることなく走り切り、金村へバトンをつないだ。金村も安定した滑りを見せ、先頭との差を縮める。気力を絞りながらコースを回り、山田に望みを託した。バトンを受け継いだ山田は華麗な滑りを見せ、レース半ば逆転に成功。アンカーの二宮にバトンを渡した。二宮はさらにリードを広げ、1位を維持したまま最後まで滑り切る。応援に駆け付けたアルペンの選手やOB・OGの歓声が響く中、首位でゴールした。

女子は惜しくも準優勝となったが、男子は目標を達成した今大会。二宮はこれからのビジョンとして「関西でも全国でも名の知れるような強いチームにしたい」と語った。同志社スキー部の歩みはこれからも確かな軌跡を刻んでいくに違いない。
(文責・撮影:奥野陽仁、馬場美奈帆)