
8月25日、デンソーブライトペガサススタジアムA球場(愛知県)において第58回全日本大学女子ソフトボール選手権大会が開催された。初戦の相手は早稲田大。両者譲らぬ展開を繰り広げ、試合は延長9回にまでもつれ込んだが、1―0で粘り勝ち。2回戦へと駒を進めた。
4年生にとっては最後の大会となるインカレ。「少しでも長くこのチームでソフトがしたい」(和田)。追い続けてきた日本一の夢を実現するべく、満を持して初戦の対早稲田大戦に臨んだ。
試合は拮抗した。得点のチャンスを狙い続けるも、あと1本がなかなか出ず、出塁することができない。投げては櫻田―入口―和田の継投でつなぎ、終始安定した守りを見せる。堅さはなく、プレッシャーを感じさせない投球で早稲田打線を抑え込む。互いにまったく譲らない展開を繰り広げ、スコアボードには0が並んだ。
7回では決着がつかず、0―0のまま延長タイブレークにもつれこんだ。

試合が動いたのは延長9回表。この回先頭打者に死球で出塁を許し、後続に内野安打を放たれる。1死満塁とし、今試合最大のピンチとなったが、ここでも和田は安定感を発揮。後続打者を外野フライに打ち取ると、最後は華麗に三振で仕留めた。
そしてこの回裏、第四打席目で高浜が副将の意地を見せた。「ボールがよく見えていた」(高浜)。的確に見極め、捉えた打球はインコースのストレート。

打球はレフト前に落ち、その間にテンポラリーランナーの眞嶋がホームに帰還。試合を決めた。応援席からは大きな歓声が上がる。拳を高くつきあげる高浜に選手たちが駈け寄り、抱き合いながら健闘を称えた。徹底的に勝利にこだわり、粘り強さを発揮した和田組。「全員総力で愛されるチームというものをもっと追求して、勝ちにつなげていきたい」(高浜)と上を見据えた。

次なる相手は中京大。西カレで敗れた因縁の相手だ。その元気・笑顔・粘り強さをもって、必ず宿敵に打ち勝ち、リベンジを果たせ。(撮影・岡本和香、文責・城山歩美)