トライアスロン部
HEADLINE

【トライアスロン部】酔いも甘いも味わったインカレ

 10月19日、渡良瀬遊水地(群馬県)にて2024日本学生トライアスロン選手権観音寺大会が行われた。台風10号の影響により中止となったインカレの代替大会である今大会。男子選手権では9名、女子選手権では4名が完走を果たした。

 9月に中止が決定し、当初は延期の予定がなかったインカレ。大きな目標を失った選手たちは肩を落としながらも、個々が別の目標を持ち直して練習に励んでいた。「淡々とやることをやっていた」(岡田・M1)。そんな中で場所を変えて何とか実現した今大会。今年初めに掲げたインカレ男女団体3位を達成するため、意気揚々(いきようよう)と挑んだ。

 学生男子選手権は、予選の成績やシードを考慮しA組とB組に分かれてスタート。A組では平石(スポ3)がチームトップの7番目でスイムアップすると、ほぼ同時に春名(政策2)、数秒後に岡田が続いた。バイクは平石と春名が第2パックにつく。10人を超える集団走行となり、周回の間にも分裂することなく激しい順位争いが繰り広げられた。そんな中でも春名が一時トップに躍り出る活躍を見せる。「集団の中の1人として自分も機能できた」(春名)。しかし、その裏にはトラブルもあった。後方で同じパックについていた林田(法3)と山本十(文4)が転倒した他の選手に巻き込まれ落車。思わぬ形で途中棄権となった。それでも残った4名がランでも健闘し、岡田が総合23位(2:00:20)、平石が34位(2:01:33)、櫻木(理工4)が40位(2:02:32)、春名が85位(2:09:26)でフィニッシュした。

2周目に突入した岡田

 一方のB組では中村(スポ2)が1位、総合順位では31位(2:01:14)でフィニッシュ。「スイムが苦手なので、バイクとランで追い上げる得意の展開で行く」というプランを立ててレースに臨んだ。スイムアップは109位だったものの、自身の予想より高い順位でバイクへ。人数の多いパックにつくと、離れない程度に力を抑えつつも順位を86まで引き上げた。待ちに待ったランではここまでに制御してきたパワーを一気に解放し、脅威の追い上げを見せる。「プラン以上にうまくいった」(中村)。文字通りのごぼう抜きで他の選手を圧倒し、一番乗りでゴールテープを切った。

ゴール直後に笑顔でポーズを決める中村

 学生女子選手権では、尾崎(スポ3)と橋本(スポ3)、平井(M2)、小泉(法3)が24分代でスイムアップ。その後は26分代で峠(スポ2)と大谷(同女4)が上陸するも、バイクで周回差をつけられ惜しくもDNFとなった。単独でパックについた尾崎が少し順位を上げ31番目にバイクを終えると、同一パックで走行した橋本と平井、小泉も続いてランへ。「自信はあった。けれど思ったよりパックを機能させることができず、前が早くて追いつくこともできなかった」(橋本)。スイムとバイクでついた差が後半に響き、想定とは異なる形でランを迎えた。それでもランでは橋本の持ち味である力強い走りが光り、ラップ5位と自身のベストタイムを記録。最終4名がゴールへたどり着き、橋本が総合22位(2:18:55)、平井が23位(2:20:11)、尾崎が27位(2:22:12)、小泉が37位(2:29:22)でフィニッシュした。

ゴールテープを切る尾崎

 個人入賞はなかったものの、上位3名の成績により男子団体5位、女子団体3位を収めた。橋本は主将として今大会を「イレギュラーなことが多いレースだったけど、その中で全員が全力で戦い入賞できたことはよかった」と振り返る。1年間の集大成ながらも、笑いあり涙ありとなったインカレが幕を閉じた。選手たちは気持ちを切り替え、明日のスプリント選手権とチームTTへ臨む。(文責・金海彩夏、撮影・堀早槻)

ページ上部へ