
2025日本学生スプリントトライアスロン選手権兼トライアスロン・チームタイムトライアル選手権大会
10月13日、渡良瀬遊水池(群馬県)にて2025日本学生スプリントトライアスロン選手権兼トライアスロン・チームタイムトライアル選手権大会が行われた。スプリント個人選手権には男子5名、女子2名が出場。個人オープンには男子6名、女子3名が参加。チームタイムトライアル(以下、チームTT)には男女4チームがエントリーした。今年最後の学生レースとなった今大会。各々の目標を達成するべく、全力でレースに臨んだ。

男子オープンには堀本(M2)、石井(法2)、土屋(政2)、本間、小南(文情1)、望月(理工1)の6名が出場した。目標を10位以内とする本間はスイムで上位につけ、好スタートを切る。続くバイクでは先頭集団でレースを展開。7位でバイクを降りると、勢いよくランスタートを切った。「速いスピードを維持するのが苦しかった」(本間)。苦しみながらも約5キロのランコースで順位を上げ、2位で完走。目標順位を大きく上回る成績を残し、実力を示した。
女子選手権には橋本(スポ4)、林田青が出場、オープンには小泉(M1)、尾崎(スポ4)、松下(同女4)が出場した。二つの部門が同時に行われた今レース。林田青は積極的な走りで終始上位を守り切り、5位でゴールテープを切る。「自分が得意なレース展開に持って行けた」(林田青)と、三種目を振り返った。

男子選手権では岸本が7位、岡田(M2)が9位、泉本(スポ2)が29位、野田(スポ4)が35位、横枕(経3)が61位で完走した。スイムでの遅れをバイクで取り返した岸元は、得意のランで快進撃を見せる。10人を抜き、あと一つ順位を上げれば入賞という正念場。ゴールテープ目前にして、全速力で前走者を追う。しかし追いつくことができず、そのまま7位でゴールした。「自分が一番練習したという自信をもって臨んだが、まだ向上心を持って頑張りたい」(岸元)。瀬戸際で入賞に届かなかった悔しさを糧に、更なる成長を誓った。

チームTT男子選手権には林田悠、平石、春名が出場した。得意のスイムとバイクでリードを広げ、最後のランで粘る構想の同志社。プラン通り首位でスイムを終え、順調な滑り出しを見せた。しかし、バイクでは立命大と日体大に差を縮められ、3校で首位争いをする形でランに移行。「自分たちが一番望んでいなかったレース展開になった」(林田悠)。ライバル校の強みが際立つ種目で順位が決まる、苦しい展開となった。懸念が現実となり、間もなく優勝争いを2校に譲る。挽回を図るも、奮闘むなしく3位でゴール。「悔しさの残るレースになった」(平石)。自信を持って優勝を狙っていた3人にとって、3位入賞は満足のいく結果ではなかった。
チームTTオープンに参加したのは「イクイノックス」、「Super Saiyan Seniors」、「神様仏様りょーじ様」の3チーム。記録を残すことよりも3人で楽しんで走り抜くことを目的としてレースを展開した。互いに声を掛け合いながら、和気あいあいとした雰囲気で全チームが完走。目標とする記録や順位に向かって常に頭を回転させながら競技する普段のレースから解放され、笑いに包まれたレースで1日を終えた。
4年生、修士2年生にとって引退レースとなった今大会。競技を引退する野田はフィニッシュ前でコース脇の声援に手を振り、最後のレースをかみしめた。一方で引退後も競技を続ける者もいる。大学院に進学し競技を続ける決意をした平石は「4年間じゃ足りない」とトライアスロンに捧げた大学生活を儚げに振り返った。選手、スタッフ、マネージャーを含め、部員の約半数が引退を迎えたトライアスロン部。主戦力喪失の不安は残るが、次世代へとバトンが渡った。次期幹部は今大会で好成績を残した2年生。先輩から託された思いを胸に、新たな組織での更なる飛躍を誓う。(文責・末松昌子、撮影・奥山璃子、末松昌子)