
RIGAVILCUP2025関西大学バレーボール連盟女子4部秋季リーグ戦
10月19日にRIGAVILCUP2025関西大学バレーボール連盟女子4部秋季リーグ戦、対大産大戦が行われた。春季リーグ戦の悔しさを晴らすべくしのぎを削ってきた秋季リーグ戦もについに最終戦。チームの命運を懸けた戦いに緊張が走る中、フルセットにわたる接戦の末3-2で見事勝利し、4部リーグ優勝、悲願の3部昇格を果たした。
「全力を出し切ろう」 (八木・法4)。気持ちを1つにして臨んだ第1セット。序盤から終盤に至るまでシーソーゲームが続き、接戦が繰り広げられた。八木をはじめ#9陶原(GC1)、#4神内(スポ3)が速攻やフェイント、プッシュを織り交ぜながら攻撃を展開し点を重ねるが、両者互角の粘り強さを見せ、点差を広げることができない。相手の鋭いスパイクの連続に苦戦しながらも、#12谷口(経2)を筆頭に選手全員が全身でボールに飛び込み、必死でボールを繋ぎ続けた。終盤には#2岡本(社4)がブロックアウトを誘い逆転。デュースにもつれ込んだが強硬な相手に一歩及ばず、27-29で第1セットを落とした。

絶対に落としたくない第2セット。第1セットに続き両者一進一退の攻防が繰り広げられる。終始粘り強いラリーが続く中でも、八木、陶原の力強いスパイクで得点を重ね、攻めの姿勢を崩さなかった。「大事な場面でピンチサーバーとして出場させてもらうからこそ、ミスができない。サーブレシーブで頑張ろうと言う気持ちで入った」(西躰・スポ4)。終盤、相手に1点リードを許す場面でコートに立った西躰は、的確なサーブで相手を崩し、3連続得点につなげて逆転。最後は八木がレフトからアタックを決め、25-22で第2セットを奪った。

勢いそのままに取りたい第3セット。相手のミスで先制点を獲得すると、#18岩口(社1)のサーブで相手の陣形を崩し、#7三宅(スポ3)のスパイクや岡本の速攻で確実に点を決めていく。序盤から主導権を握り、幸先の良い立ち上がりとなった。しかし相手も意地を見せる。立て続けにスパイクを決められてリードしていた7点差がみるみる縮まり、逆転を許した。相手の追い上げに焦りが募り流れを戻せないまま、22-25で第3セットを落とした。
フルセットに持ち込むためにも、絶対に落とせない第4セット。ここでも互いに一歩も譲らない、緊張感の続く展開となった。先制点こそ奪われたが、要所でタイムアウトを取り立て直す。序盤は谷口、陶原の安定したサーブレシーブから、八木がインナーやエンドライン際を突く鋭いスパイクを次々と決めた。そして中盤以降、一際存在感を放ったのは三宅だ。ライトから豪快に腕を振り抜いて得点を重ねるだけでなく、ブロックでも相手の攻撃を止め、流れを引き寄せる。陶原のアタックで先に20点台に到達すると、再び三宅が魅せた。エンドラインぎりぎりを狙ったサーブが決まり、セットポイントを獲得。最後は相手のミスで25‐23。勝負の行方は最終第5セットへともつれこんだ。

15点先取の最終セット。意地と意地がぶつかり合う白熱の攻防が続いた。八木、陶原の安定感あるスパイクで得点を重ねるも、相手も粘り強く食らいついてくる。そんな中、岡本がセンターから相手ブロックを弾き飛ばす強打を決め、勝利まであと1点に迫る。だがその1点が遠く15‐15となり、デュースに突入する。しかし緊迫した場面でも、同志社は攻める姿勢を崩さない。最後は陶原が渾身のスパイクを放ち、17‐15で劇的なフルセット勝利で試合を制した。
全戦全勝で4部1位、3部昇格を決めた八木組。ゲームセットの瞬間、選手たちの目からは涙があふれ出た。「全員の総力で勝てた試合」(八木)。1点1点に全力で喜び合い、1点に悔しさをにじませた1年間が、最高の形で幕を閉じた。来年度からは3部の舞台でさらなる高みを目指す戦いが始まる。「1年間学んだことを、来年から後輩が生かしてくれたらいいなと思う」(八木)。新体制でどんな景色をつかみにいくのか、彼女たちから目が離せない。
(益野瑛真、段上あかり)