
RIGAVIL CUP 2025 関西大学バレーボール連盟 男子1部 春季リーグ戦
4月29日、近畿大学記念会館 (大阪府)でRIGAVIL CUP 2025 関西大学バレーボール連盟 男子1部 春季リーグ戦の第7戦が行われた。同志社は近大相手にセットカウント0-3で敗北を喫した。
「今までの3敗を維持できるように今日勝って、上位を狙っていくという気持ちで挑んだ」(森川・商4)。第6戦では龍大をストレートで下し、3連勝の波に乗る同志社。今回の相手は圧倒的高さを誇り、7季連続で関西の頂点に君臨し続けている近大だ。しかし、これまで圧倒的な強さで他を寄せ付けなかった絶対王者が、今季すでに2敗を喫する波乱の展開。一方の同志社はここまで3連勝を重ね、選手たちの表情には自信がみなぎっている。上位争いに食い込むためにも、今回の一戦は大きな意味を持つ。全員バレーで価値のある一勝をつかみたいところだ。

迎えた第一セットは近大のサーブからスタート。先制点を奪い取るが、高さのある3枚ブロックでスパイカー陣がシャットアウトされる。加えてテンポの速いコンビと、ブロックの間を抜かれた精巧なスパイクで3連続ポイントを奪われた(1-4)。得点差はそのまま、試合は中盤へと差し掛かる。伊藤(心理3)の相手の隙をついたフェイントと大西の前衛にうまく落とし込んだクイックでブレイクを果たす(9-11)。しかし、その直後相手の抜群の速さを誇る速攻と圧倒的高さがある3枚ブロックに阻まれ、3連続ポイントを連取される(11-19)。そこですかさず、池田のサイドラインぎりぎりのストレートコースに放たれたスパイクと伊藤のテンポの速いクイックで得点を獲得。コート内のメンバーが全力で近大に食らいつくも、得点差はみるみるうちに広がり、16-25で第1セットを奪われた。

気持ちを入れ替えて臨んだ第2セット。このセットではお互いの意地のぶつかり合いが体現されたような試合が展開された。試合開始直後、伊藤と﨑山(商2)の2枚ブロックで相手の動きを封印。しかし、相手も鋭いスパイクで得点を奪い返す。池田の高いジャンプから繰り出される威力の高いスパイクが相手の3枚ブロックを抜き会場を沸かせた(6-4)。このままリードを広げると思われたが、相手も一歩も譲らず一進一退の攻防戦に。「サーブは取りにくいものもあったが、スパイクレシーブの面では拾えたのでレベル的にはついていけている」(吉田)。試合が動いたのはセット中盤。同志社に悪夢が襲い掛かる。圧倒的高さから繰り出される猛攻に防戦一方となり、流れを一気に持っていかれた。流れを完全に断ち切られた7連続失点(15-23)。コート上には沈黙と焦燥が支配していた。「今までに戦ったことないくらいのブロックの高さで、試合中に勝負の仕方を考えていかなければならなった分、ミスも増えてしまった」(中田)。その後も、近大の圧倒的威力のスパイクは止まらない。悪い流れを断ち切れず、16-25で第2セットも奪われた。

何としてでも奪い返したい第3セットが始まった。先制点は大西のテンポの速い速攻で先制点を獲得。伊藤と﨑山の2枚ブロックや池田の洗練されたフォームから繰り出される鋭いスパイクが光り、同志社が1点を追われる形で試合が展開された(9-8)。試合が中盤に差し掛かると状況は一変。関西でもトップクラスの強烈なサーブに押され、守備にほころびが見られた。加えて、スパイク決定率の高い池田や伊藤といったスパイカー陣が徹底的に狙われ、連続失点を許す。王者の怒涛の攻撃に流れを手放してしまい、逆転を許す結果に(15-23)。反撃の糸口をつかめぬまま、相手の猛攻に押し切られ16-25でこのセットも落とし、セットカウント3-0で敗北を喫した

「スパイクが決まらない分守備で貢献しないといけなかったのに、守備でも貢献できなかった」と語る中田の表情には、悔しさがにじむ。連勝街道をたどってきた同志社だったが、その歩みは絶対王者によって止められた。次戦はゴールデンウイーク明けの5月10日。再び立命館大学OICアリーナにて行われる。次の相手は今リーグ全勝で暫定1位の天理大。暫定1位を倒せば、上位争いへの扉が一気に開く。「ディグを連休中に詰めていって、あげられるボールを執着心といった部分で一人一人が意識を持てるようにしていく」(森川)。中1日のタイトな日程から一転、次戦までの約10日間をどう使うかが明暗を分ける。積み重ねた努力をすげてぶつけ、価値ある1勝を手にせよ。(文責・堀早槻、撮影・三宅希和)