バレーボール部(男子)
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【バレーボール部男子】難敵に打ち勝ち2連勝で上位に浮上

RIGAVIL CUP 2025 関西大学バレーボール連盟 男子1部 春季リーグ戦

 5月11日、立命館大学OICアリーナ(大阪府)でRIGAVIL CUP 2025 関西大学バレーボール連盟 男子1部 春季リーグ戦の第9戦が行われた。同志社は甲南大相手にセットカウント3-2で勝利を収めた。

ブロックする森川(商4)

 「(昨日)天理大に勝ったので、今日も勝つぞという気持ちで臨んだ」(森川)。昨日は全勝で堂々の1位の座についていた天理大相手に3-1で大金星を挙げた同志社。勢いそのままに、上位争いへ名乗りを上げた。まさに会心の勝利といえる。今回の相手は、昨秋王者近大にフルセットで勝利した難敵・甲南大。近大にはストレート負けを喫しているだけに、油断は禁物だ。また、今回は攻守の要であるミドルブロッカー伊藤とゲームを組み立てるセッター金谷がけがで不在という苦しい状況。チーム一丸となり明暗分ける一戦に臨んだ。

スパイクする大西(経1)

 迎えた第1セット。開始直後から同志社が走り出す。エース池田(商1)と中田(心理2)のアウトサイドヒッター陣が爆発力のあるスパイクで得点を連取(2-0)。続いて森川のサーブで相手の守備を崩すと、またもや池田の鋭いスパイクでポイントを獲得した。良い流れで主導権を握ると、中盤にかけてさらに勢いを加速させていく。﨑山(商2)の機転の利いたスパイクが相手コートに突き刺さり、点差を広げた(16-11)。その後も、相手の隙を見たスパイクと鉄壁のブロックで相手の攻撃網を完璧に崩し、25-18で第1セットを奪った。

ハイタッチをかわす選手たち

 続く第2セットは先制点を許す。良い流れを渡すまいと、﨑山と池田のスパイカー陣が躍動。セッター小田(スポ2)の完璧なゲームメイクで得点を連取した(5-3)。しかし、相手の俊敏な動きに翻弄(ほんろう)され、リードを許す(6-8)。このまま流れをそのままにゲームが進行されると思われたが、ここで流れを渡す同志社ではない。森川の相手を確実にとらえたタイミングのブロックと池田の後衛からの高い打点から繰り出されるスパイクで4連続ポイントを獲得し、逆転を果たした(14-11)。相手がタイムアウトを要求し、流れを断ち切ろうと試みるが主導権はそのまま終盤へと進行。20点の大台に乗る直前には、ミラクルプレーがさく裂した。レシーブミスで観客席まで飛んで行ったボールをリベロの吉田(心理1)がフォローし、相手のミスを誘い得点を獲得(19-13)。このプレーに会場のボルテージは最高潮となった。20点台に乗ってからは大西が大活躍し、得点を量産。25-19でこのセットも奪った。

 このまま勝ち切りたい第3セットは同志社が先制点を獲得。手足の長さを生かした森川のスパイクや池田のスパイクで得点を奪うも、なかなか点差を広げられない。一進一退の攻防戦が中盤まで展開された。ゲームが動いたのはどちらのチームも12点の同点の時。相手の威力の強いスパイクに屈し、ブレイクを許した。すかさずタイムアウトで声を掛け合う同志社。果敢に相手に食らいつき、大西の2連続ポイントで同点へと追いついた(14-14)。しかし、ミスが重なり同志社の歯車が狂いだす。同志社のギャップを突いたスパイクとブロックに攻撃を封印され6連続失点を許した(16-20)。「両レフトの2人のエースがブロックにつかまっても、打ってくるところがすごいところだった」(﨑山)。相手の雰囲気にのまれ、そのまま流れを手放す。﨑山の相手の隙を見たプレーで得点を稼ぐも、20-25でこのセットを奪い返された。

喜ぶ選手たち

 次こそ奪い取りたい第4セットは序盤から主将の森川が相手から得点を奪い取り、流れを引き寄せる。テンポの速い速攻で得点を獲得すると、オポジットの﨑山も続けて相手コートにボールを落とし連続得点を奪う(2-1)。「一気にいこう」と森川が声をかけると、言葉そのままゲームが進行された。しかし、そんな同志社に早くも暗雲が立ち込める。﨑山のダイレクトや大西のコンビでポイントを奪うが、それ以上に相手の勢いがすさまじい。難しいコースに打たれるスパイクに対応が遅れ、リードを許す(10-14)。悪い流れを切りたい同志社に救世主が登場。サーブに定評がある脇本(スポ1)が投入され、鋭いサーブで相手の守備網を崩した。続けて、サービスエースを獲得。4連続ポイントで1点差にまで追いついた。(14-15)。このまま逆転するかと思われたが相手も譲らない。「相手の雰囲気に圧倒された」(池田)。大西の速攻で少しずつ点差を縮めていくも、得点差を埋めることはできず、このセットも20-25で落とした。

 絶対に勝ち切りたい最終セット。先制点を奪い取ると、そのまま流れを引き寄せた。池田の前衛と後衛からの攻撃の組み合わせで相手を翻弄(ほんろう)。しかし、リードを広げることはできなった(5-5)。しかし、ここで同志社が勝負を仕掛ける。ルーキー池田の威力のあるスパイクで得点を獲得すると、続けて小田の頭脳プレーで連続ポイントを獲得。また、大西と小田の2枚ブロックで相手の動きをシャットアウトすると、さらに池田のサービスエースで4連続得点を獲得した(9-5)。勝負強さを見せた同志社は勢いそのまま、マッチポイントへと一直線へと進む。小田の相手のスキを突いた攻撃と森川のブロックでさらにリードを広げた。そして運命のマッチポイントは池田のスパイクが相手のコートに突き刺さり、15-11でフルセットの激闘を制した。

笑顔を見せコートを駆け回る選手たち

 「下級生と頑張りはもちろん、気持ちの部分全員が勝つぞという気持ちが今回の勝因で甲南大との大きな違い」(森川)。主戦力が不在の中、下級生たちが見事に躍動。甲南大との白熱のフルセットを制し、価値ある2連勝を手にした。同志社は一気に8位から6位へと順位を上げた。最下位というまさかの結果から始まった春季リーグ戦は、ドラマ展開を見せている。勢いそのままに、目指すは関西上位陣への仲間入り。残すはあと2戦だ。最終戦には近大をストレートで下した京産大が立ちはだかる。「2連勝でいい流れをキープしつつ、今以上にギアを上げていい形で終われるように頑張りたい」と﨑山は意気込みを語った。「全員バレー」でここまで勝ち取ってきたこの流れを、絶対に止めるわけにはいかない。残り2試合、全員の力を結集し、勝利をつかみ取れ。(堀早槻)

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