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~主将セレクション2024~ 【居合道部】日本一に向けて鍛「錬」を積む

 昨年、第38回全日本学生居合道大会で個人、団体ともに優勝を成し遂げた居合道部。今回は今年度主将を務める神成、副将の中島、1年生の和家と前田が取材に応じてくれた。
ーー他己紹介をお願いします。
神成「(中島は)色々と頭が回る人。僕が主将になるのですが、副将の中島の方が色々と頭が回る。ブレインとして信頼できるし、僕よりも頭が良いなという印象です」。
中島「和家は実は京田辺で唯一の居合道部員なんですよ。今出川校地と京田辺校地で別れて、自分にとって近い方の校地で練習するのですが、たった1人彼は京田辺で。居合道部の歴史の中でもめずらしい。京田辺の方が道場があって人が多いことが多いので、(和家は)めずらしい運命を背負っている。辛いことも楽しいこともいっぱい頑張っているなという印象です」。
和家「(前田は)素直ですね。それが普段の性格にも居合にも表れていて、いいところも悪いところも見えやすいので助言もしやすい。あとは嘘とかもつかず、正直に色々と話してくれます」。
前田「何から話してもいいですけど、神成先輩はすごく魅力的な方ですよね。独特なセンスをしているんです。色々なところで。着ているTシャツが面白かったりとか、使うスタンプも謎だったり怖かったりとかして。短歌を詠んでいるのを見たことがあって、本当にいい歌だなって。神成先輩の独特なセンスが日々の生活にも居合にも表れているように感じていて。神成先輩って体が大きいじゃないですか。体が大きい人って力強い居合をすると映えるんですけど、神成先輩は美しさを重視した居合をされているように見えるんですね。それがすごく好きだなって思いますね。声も普段は控えめな感じがしますが、練習の時はハキハキしたいい声になりますし、そういうギャップもいいですよね」。
ーー神成さん、なぜ3人を対談相手に選ばれましたか。
神成「中島は副将なので。1年生の2人は募集したら来てくれて、何か深い理由があるわけではないです」。
ーー2023年を振り返っていかがでしたか。
神成「居合道部では、2年生は1年生の監督をしながら稽古をしていく立場になるのですが、割と2年生は自分の稽古に集中しやすい1年でした。僕自身、1年生の終わりよりも成長の度合いが多いかったのが2年生の時だったので。そこは良い点だったなと思います。悪かった点は自分の稽古に集中し過ぎて色々と無関心だったというか、1年生を監督するという仕事があったのにあまり見れていなかった。自分勝手になっていた場面はあったかなと思います」。
中島「昨年は結構ドラマチックだったなと思っています。昨年度のメンバーは本当に最強というか、ベスト8になるような先輩方で埋められたような5人だったんですけど、始まった時点では結構厳しくて西日本学生居合道の団体戦はいつも1位や2位やという成績を残していたのが、初戦負けという歴代でもめずらしい惨敗をして。不安だと言いながらも62代の先輩方がすごく良い雰囲気でやってくださって全国優勝が1年ぶりにできてという大きな年だったなと思います。誇らしいなという反面、5人のうちの4人を埋めていた4年生の先輩方がいなくなってしまうのでプレッシャーも感じる1年だったなと思います」。
和家「入部した当初ってやっぱり1年生の中で田辺で1人になることは想像していなかったんですよ。これからどうしようってなったんですけど、前田もそうですし同期に手伝ってもらって友情も深めつつ色々と居合道部の仕事であったり居合について学んでいったりとか、忙しい中でも楽しい1年だったなと思います」。
前田「居合道部って1年生から仕事を割り振られるような部活でもあって、その仕事っていうのは1人1人がやっていくんじゃなくてみんなで協力してやっていく感じなので、自然と同期との仲も深められていくっていうのを感じました。仕事も居合も大変だったけど充実していました」。
ーー代替わりをして変わったこと
神成「さっきの話から繋がるんですけど、今まで自分のことに集中できた1年を過ごしてたんですけどこれからは主将として全部員の仕事とか稽古とか、人間的な部分も含めて把握しておかなければならない立場になった。僕自身があまり人に対して関心を持つことがなくてリーダーシップをとることがなかったので、その中でも体育会の部活という大きな団体のリーダーを務めることになったというのは人に無関心だった自分を、良い方向に変える機会になると思っています。とは言え人に干渉しない部分というのは悪いところだと思っていないので、ちょうど良い距離感を保てるように自分なりの、主将としての良い関係の構築の仕方を模索したいなと思っています。良い主将になるにはどうしたらよいかを考えなければいけないなと思っています」。
中島「周りから言われて副将になるのかなと想像していた部分はありました。でも実際に誰とペアになるのかってなって、いざ発表されると、主将の神成のことをよく知らないというのが問題で、今まで同期としてやってきたはずなのにその人の人間的な部分を知らなかったんだなと日々発見があります。私はどちらかというと後輩に興味があるというか、そこは神成と補い合っていけばいいかなと思います」。
ーー今年度の目標
神成「鍛錬することを重要視する部にしたいなと思っています。向こうに『抜き抜きて休まず工夫怠らずば道に至るべし』という言葉が書かれた木札があるんですよ。この言葉をもっと重要視して、稽古に対する姿勢をもっと強くしていきたいなと思います。勝つための鍛錬を怠らない団体にしていきたいなと思っています」。
◎共通質問ーー主将・チームが今季大事にしたい漢字を教えてください。
神成「錬」。
ーーその言葉に込めた意味を教えてください。
神成「鍛錬の錬。稽古をして技を練る。金属を鍛えるっていう意味があるので、刀を扱う我々として、そういう意味でも繋がる部分があるのかなと思ったのでこの言葉を選びました」。
(聞き手・撮影:小野理紗)

(左から)前田、中島、神成、和家
笑顔を見せる神成

【プロフィール】
◆神成弦(かんなり・げん)
2002年11月24日生まれ。愛知県立一宮高校出身。文学部新3年。
◆中島風花(なかじま・ふうか)
2003年6月20日生まれ。京都府・洛南高校出身。理工学部新3年。
◆和家央汰(わけ・おうた)
2004年9月18日生まれ。徳島県・生光学園高校出身。理工学部新2年。
◆前田夏輝(まえだ・なつき)
2004年7月25日生まれ。兵庫県・報徳学園高校出身。文学部新2年。

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