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~ルーキー特集~ 【フィギュアスケート部】”1人では伝えきれない魅力”を伝えたい

 6月某日、木下アカデミー京都アイスアリーナにて1人の若きルーキーがインタビューに応じてくれた。

 彼の名前は、森田真沙也(もりた・まさや)(商1)。練習後疲れているであろうにも関わらず、終始笑顔で取材に答えてくれる姿が印象的だった。

取材に応じる森田①

森田は2017・18年度には全日本ノービス選手権大会アイスダンスの部で2位、さらには20・21年度には優勝を果たしている将来有望な選手である。

 彼がフィギュアスケートを始めたきっかけは、小学2年生の時に初めてスケートをする機会があり、楽しかったのでスケート教室に入ったことだ。そこから前任の先生に選手としてフィギュアスケートをやらないか。という誘いがあり真剣に選手としてフィギュアスケートを始めた。

取材に応じる森田②

しばらくはソロでの練習に明け暮れていたが、中学1年生の時に前任の先生にアイスダンスをやってみないかと誘いがあり取り組むことに。しかし、花形であるシングルの演技をしたいと感じるようになったり、パートナーと仲が悪くなってしまった影響もあり一度はアイスダンスを辞めてしまう。

 だが、アイスダンスの2人でしか出せない深いエッジやソロでは表現しにくいスピードの強弱が表現しやすいという”1人では伝えきれない魅力”を見ている方に伝えられる素晴らしさを再認識し、また木下アカデミー京都アイスアリーナが開設したこともありもう一度やってみることを決意。

 現在のパートナーである來田奈央(きだ・なお)選手には、この木下アカデミー京都アイスアリーナを介して出会い”きだもり”カップルは結成された。互いに学生ということもあり、練習はいつも早朝7時ごろからだという。さらにフィギュアの大会は基本的にアイスダンスの公式練習→シングルの公式練習→アイスダンス本番といった順番でアイスダンスは朝早いことが多いことから、なるべく朝に練習を重ねているのだという。

朝練習をしてから急いで電車に乗って1限の授業へ向かうという森田の多忙っぷりは考えるだけで目が回ってしまう。

取材に応じる森田③

現在となってはジュニアの部で日本トップレベルの”きだもり”カップルだが、結成1年目は仲が悪かったと述べる。しかし、練習を重ねるごとにお互いがお互いのことを知っていったり、もっと仲良くなるために練習の合間にご飯を食べにいったり、完全プライベートで遊びに行くといった機会を意識的に作ることによって、プライベートでも仲を深め”リンクの中でも言いたいことが言えるような関係”になったと言う。

 だがまだまだコミュニケーションの面では苦労することもあると森田は述べる。「僕もなおもお互いに思っているやりたいこと、やりやすいことも全然違うのでそこをコミュニケーションを取りながら合わせていくのが難しい」。

 アイスダンスというコミュニケーションが不可欠な競技だからこその苦難を感じながらも、アイスダンスにしか伝えることのできない演技を世に発信するために今日も”きだもり”カップルは練習に明け暮れている。

マジックペンの色を選ぶ森田

さらに昨今、高橋大輔選手がアイスダンスに参画したこともあり人々のアイスダンスへの関心が高まっているのではないかと尋ねると、森田は「高橋大輔選手が競技を始めることになったので、注目はもちろん高まっていますが、それはシニアだけの話であって、ジュニアの関心はついてきていないと感じています。大口を叩くわけではないのですが、僕たちの演技を見てジュニア世代にも良いカップルがいるということを皆さんに知ってほしいです」。と述べた。

漢字を書き始める森田

そんな彼の憧れの選手は同志社OGの友野一希選手。初めて憧れを持った選手だという。何年か前の世界選手権のフリーの演技を見てこの人のような演技がしたいと思い、実際次のシーズンで友野選手の曲を使ったことがあるという。初めて面会した際もとても気さくで、常に優しく、一緒にサウナにまで入らせてもらいさらに憧れの選手になったと満面の笑みで述べた。

漢字を掲げる森田

最後に彼の今後の展望について聞くと、今年は今年、来年は来年というように、シーズンシーズンで自分達のベストを出して滑り切ることを心がけていて、大きな目標としては4年後のオリンピックに出ることだと言った。さらに、理想の選手像として、「結果に残すのはもちろん、周りの人に見ていて印象に残るような演技がしたいし、何よりも僕も個人的には奈央が滑り切れるような演技を毎回毎回すること」だと述べた。

 期待の若きルーキー森田真沙也。カップル競技だからこその困難に悩みながらも、日々相手のことを思いアイスダンスにしか出せない最高の演技で見ている人を魅了する選手だ。アイスダンスといえば”きだもり”カップル。そう人々に言われる日は近い。(撮影・文責 橋本さくら)

★共通質問

「YOUは何しに同志社へ」

周りのスケートをしている先輩方の影響が大きいです。同志社大学に在籍していて尚且つフィギュアスケート部に入っている先輩が多かったからです。中学の頃からずっと同志社に入りたいと思っていたら有り難いことにスポーツ推薦が来て入学しました。

◯森田真沙也(もりた・まさや)

2003年11月16日生まれ。

木下アカデミー所属。

趣味:読書

試合前に聞く曲:SEKAI NO OWARIの曲。それでも緊張する場合は”同じリンクメイトの男子が使っている曲をちょこっと聴かせてもらっています。いつも練習している仲間の曲を聞くことによって、練習の時と同じ気分になるので。本人たちには言っていないのですが(笑)

大切にしていること:自分達が楽しむこと

同志社在籍中の中での憧れの選手:本田ルーカス剛史選手←スケート自体の伸びや綺麗さ以外にもジャンプやスピンも安定していて、とてもオールラウンダーな選手なので憧れている。

今年の目標を漢字一文字で表すと:「変」←去年とは一味違ったようなフィジカルだったりスケートの技術面をより洗礼して、去年とは一味違った「変」化のある年にしたい。

◯いつも応援してくださるファンの皆様へ一言

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