全国の頂点を目指し、飽くなき向上心で進化し続けるソフトボール部女子。チームをけん引する主将の和田、副将の眞嶋に加え、献身的なサポートで部員から多くの支持を集める井内に話を伺った。

――他己紹介をお願いします。

眞島「和田凜さんは、しっかりしているんですけど、抜けています。でもすごく芯が強くて、一緒にいると人間的にすごいなって思うことが多いですね。（和田）凜に言われるとすごく響くし、そうだなって気付かされる部分がたくさんあって。でも本当に、抜けています（笑）」

和田「（井内）萌子は、マネージャーになる前に選手やったこともあって、マネージャーっていう役柄だけど、選手に近い存在として、練習の中でも選手の代わりに守備をしたりしてくれるし。練習以外でも、部員との間でも、後輩でも自分たちとも、先輩がいた頃は先輩達とも、繋がりを作ってくれるというか。選手と選手の架け橋になってくれるような存在です。自分も主将になってから、（井内）萌子にはとても助けてもらっているし、自分が抜けている部分があるので、支え合ってやっていけてるかなと。すごく頼りにしています」。

井内「（眞嶋）花も、ふにゃふにゃに見えて実はすごく芯があって。人が良すぎるくらい、心配になるくらい優しくて、人のことをとても思っていて。自分を犠牲にしてでも、って人のために動こうとするその姿勢は、3年間見てきてすごく分かる。自分は、ソフトとなったら一番（眞島が）技術あると思うし、プレーでは引っ張ってくれていると思う。部員は誰しも、（眞嶋）花の実力を認めていると思います。でも性格とのギャップが可愛い一面もあります。とても頼りにしています」。

――和田はなぜ2人を対談相手に？

和田「幹部としてもう1人高浜（新スポ４）が。副主将としているんですけど、チームを運営するなかで（高浜）優衣を含めこの4人でやっています。他にもどうしようかと考えたんですけど、2人選ぶなら、（高浜）優衣か、（井内）萌子か、（眞島）花。この4人でチームを作っていくっていう思いが強いので、選びました」。

――2人から見て和田の印象は？

眞島「学部も一緒なんですけど本当に同志社の柱というか。エースとしても、キャプテンとしても、しっかりとした意志と自分を持っているので。『（和田）凜には絶対ついていこう、支えてあげたい』っていう気持ちにさせられます。（和田）凜がキャプテンだから、今の同志社のチームができているなと思います」。

井内「自分も、（和田）凜がキャプテンじゃないとこのチームは厳しいと思ったし、このチームを引っ張るのは、中心となるのは（和田）凜だと。キャプテンを決める時、同期ですごく迷ったんですけど、やっぱり（和田）凜が人間性的に中心となってくれれば、同期からの信頼も厚いので、みんなついてくるだろうし。（和田）凜が柱。これからもそんな存在だと思います」。

――では、今のチームの雰囲気は？

和田「今のチームは、私たちが後輩であった時から、同志社は学年間の壁はあまりなく、先輩後輩っていうよりは友達みたいな関係で3年間やらせてもらってきました。このチームが始動したとき、私たちの目的として、「全員総力で、愛されるチーム」っていうふうに定めて、その中で日本一を目指していくってチームで掲げました。私たちがチームを作っていくにあたって大切にしていることは、自分たち幹部だけではなくて、下の意見を取り入れて、全員がチームに参画する。全員でチームを作るっていうことを意識しています。普段の中でも、学年の壁なく接していくというか、繋がりを大事にしています。同期だけではなく、各学年ですごく仲が良いと思いますし、練習もいい雰囲気でできているんではないかと思います」。

――今年のチームの強み

和田「個々の選手が、それぞれ強豪校から来ているし技術がある。個人個人を見ても強くなれるなと思うチームだと思います。加えて、（眞島）花も（井内）萌子も、私も先ほど言っていただいたんですけど、芯がある。だけじゃなくて、後輩も同期も芯が強い子が多いなって思うので、普段はふにゃふにゃしていたとしても、『自分はこうしたい！』っていうのがある子が多いと思うので、『芯の強さ』が、今チームが勝っていく上で必要だと思うし、これからも重要になっていくのではないかと思っています」。

◎共通質問

――主将が今季大切にしたい言葉、その言葉に込めた意味は何ですか。

選んだ言葉は「繋」

和田「このチームの中で大事にしたいのは、人と人との繋がりもそうだし、プレーの中での繋がりも大事にしたいと思っていて。人と人との繋がりに関してはチーム間で学年隔たりなくコミュニケーションをとること。自分だけじゃなくて、相手のことをよく知って、この子はこういうこと考えているんだろうなとか、部活をしていく上でもこの人のために頑張りたいとか、この人のために打ちたいとか、守りたいとか勝ちたいとかそういう気持ちが芽生えると思うので、そういう意味では人と人との繋がりは大事にしていきたい。プレーの中でも、技術だけじゃなくて、声。声の繋がり、打撃の繋がり、守備の繋がりっていうのを大事にしていきたい。パッと思い浮かんだのがこの言葉だった」。

――今後どんなチームにしていきたいか。

和田「このチームの最終的な目標は、全日本のインカレで勝つこと。日本一になることっていうのを、10月に始動した時からずっと決めていて。これからあと半年、考えてみたらあと半年って思う中で、日本一っていう言葉にしがみついていきたい。日本一っていう言葉を常に頭においてこれからの半年はやっていきたいと思っています」。

和田組が目指すのは、「全員総力で誰からも愛されるチーム」。スローガンに「Join us」を採用し、部員全員で日本一の座を狙う。これまで築き上げた軌跡を次世代に「繋」ぐために。学年を超えた繋がりの深さが生んだ結束力を武器に、彼女たちが歴史を塗り替える。（聞き手：小野理紗、撮影：城山歩美）

◆和田凛（わだ・りん）

2001年5月10日生まれ。兵庫県・兵庫大学附属須磨ノ浦高校出身。好きな食べ物はチキン南蛮。１６４㌢。スポーツ健康科学部新4年。

◆眞嶋花（まじま・はな）

2002年3月16日生まれ。千葉県・千葉経済大学附属高校出身。好きな食べ物は鮭。１６０㌢。スポーツ健康科学部新4年。

◆井内萌子（いうち・もえこ）

2002年3月9日生まれ。福岡県・北九州市立高校出身。好きな食べ物は焼き芋。１６１㌢。社会学部新4年。