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【陸上競技部】日本インカレ、下岡が10000mWで優勝

第92回全日本学生陸上競技対抗選手権大会

9月14日から17日にかけて、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場(埼玉県)で第92回全日本学生陸上競技対抗選手権大会が行われた。同志社からは11種目15名の選手が出場し、女子10000mWでは下岡(スポ4)が優勝し、全国制覇を果たした。

200m予選には堂前(スポ1)が出場した。1年生の堂前にとって初めてとなる日本インカレ(以下、全カレ)。「怪我せずベストを尽くし、ひとつでも上のラウンドに上がれるように頑張りたい」(堂前)と挑んだ。2ヶ月前の練習で肉離れを経験。再発防止のため、基礎の動きに重点を置き、足が後ろに流れず前で切り替えれるように意識し、練習に取り組んできた。
 カーブまではあまり力を使わず、カーブを抜けるところでもう一段階アクセルを踏むというレースプランを立て、初の日本インカレの舞台に立った。しかし、前半80mまでは必死に食らいつくも、後半には置いていかれる展開となり予選敗退。「復帰戦であまり練習できていなかったにしても酷すぎる走りと記録だった」(堂前)。
予選突破は叶わなかったが、怪我のなか奮闘し、自身の成長に繋がる全カレになった。「今シーズンの試合は全て怪我せず終えて、来年の試合に繋がるいい記録を出したい。」(堂前)と、意気込む。

谷奈美(スポ3)が女子100mと200mに出場。「昨年は情けない走りをしてしまったからその借りを返す思いで臨んだ」(谷)と意気込み、初日の100m予選のスタートラインに立った。スタートを置きにいかずに思い切って飛び出し、2次加速に繋げ後半は乱れず踏ん張るレースプランを組んだ。しかし調子が良すぎたが為に、スピードを自分で上手く扱えずに中盤から空回りしてしまい、思うような走りができず予選敗退に終わった。
 100mの予選から二夜明けた大会3日目。「自分の走りができれば結果はついてくると思っていたから、周りに惑わされずに集中して自分の走りを貫こう」(谷)と200m予選に臨む。今大会に向けてトップスピードに注力し、距離を積みすぎずに最小限の努力でトップスピードを出す練習に取り組んできた。コーナーで先行し、後半は耐え抜くといったいつも通りのレースプランで見事予選突破。翌日の準決勝に駒を進める。迎えた準決勝。予選と同様にスピードを落とすことなくコーナーを切り抜けるも、後半で突き放されてしまい、惜しくも準決勝敗退となった。全国との実力の差を感じさせられた。
 「200mでは準決勝には進んだが決勝選出が目標であったため、まだまだだなと痛感した。来年こそは決勝に進出し結果を残したい」(谷)全国のレベルの高さを痛感するも、大舞台で準決勝進出を果たし今後につながるレースとなった。

大会3日目110mH予選と400mH予選に、同志社からは岩堀(スポ4)が出場した。4年目にして初めて個人種目で全カレに出場することが叶った岩堀。「関西インカレ後からずっと調子を崩しており、不安は大きかったが、全国の決勝で勝負したい。」(岩堀)と今大会に臨んだ。
400mHでは持ち味の前半で前に出るというレース展開を考えていた。しかし、強みである前半が活かしきれず、予選突破は叶わない。続く110mH、400mHでの悔しさを晴らしたい岩堀だが、思うようなレースはできず予選敗退となった。「もともと調子も良くない中、暑さや他種目の疲労が抜ききれておらず、準備段階で負けたと感じた」(岩堀)。自身の力を十分に発揮することができず、悔いが残る結果となった。「両種目とも予選で敗退してしまいとても悔しい。これが今の自分の実力だと感じた」(岩堀)。
4月の個人選手権で入賞、5月の関西インカレで自己ベストを更新し、勢いのあるシーズンインだった岩堀。しかし、その勢いを夏、秋に繋げることが出来なかった。今後も陸上を続けていくことを明かした岩堀。「この4年間で得た経験をいかしていきたい。」(岩堀)と前を向く。

杤岡(スポ4)は準決勝進出を果たすも、目標である決勝進出には惜しくも及ばなかった。
「緊張はありましたがこれまでで1番調子は良かったので自信はありました」(杤岡)。照準を合わせ好調で迎えた今大会。予選では手堅くレースを運び3着で順調に準決勝に駒を進めた。「日本記録を出した選手の隣で走っていたので、周りに惑わされないようと考えていた」(杤岡)。準決勝でも自身のレースだけに意識を向けるも本領を発揮することができず決勝進出には至らなかった。「悔しい気持ちでいっぱいです」(杤岡)。全国大会で上位に入ることの難しさを痛感し、悔しさを滲ませた。しかし、集大成となる大舞台に自信を持って挑み活躍を見せた。

男子1500mに出場した山﨑(経4)。「初めての全カレを楽しんで悔いのない走りをしようと考えた」(山﨑)。しかし、先頭集団についていくことができず後ろに回ってしまう。その後もポジションを上げ切ることができず3分50秒46で12着でゴール。「タイムは悪くないが、あと3人に勝っていれば決勝に行けたと思うと悔しい」(山﨑)と十分な力を出しきれず後悔が残るレースとなった。11月に行われる丹後駅伝で引退の山﨑。残りの期間練習を積み重ね悔いの残らないレースを見せる。

石黒(商4)が女子走り高跳び決勝に出場した。「1m80を跳んで優勝という目標を掲げていた」(石黒)と意気込み臨んだ今大会。関西インカレで1m79にチャレンジした際、助走や踏切などすべてが噛み合っても「これは高い」(石黒)と実力不足を感じたため、6、7月は練習の積み直し期間としてウエイトや走練習を繰り返した。
 跳躍練習から助走の感覚がつかめず、不安が残るまま試合が開始。1m65は1本目クリアするも本調子で跳べず、いつも通りの力を発揮できない。1m70では「助走の前半に突っ込みすぎてしまい思うように跳躍ができなかった」(石黒)と助走の修正を図るも立て直すことができず成功できなかった。
「優勝を目指していたから悔しい。応援のために関西から駆けつけてくれたチームメイトも多くいたため、結果で恩返しすることができず残念だった」(石黒)と悔しさをにじませる。今季は春先に自己ベストを2回更新し、グランプリシリーズにも出場しており好調が続いていた流れを今大会に繋げられなかった。今季最後の大会は10月に行われる国体。ここで会心の結果を残すべく依然として練習に励む。
 大学4年間は当初コロナ禍の影響から理想の部活動とはならなかったが、「イレギュラーな環境の中でも自分を支えてくれた方々には感謝の気持ちでいっぱい」(石黒)とこれまでを振り返る。「共に高みを目指し、ライバルであり、最高な仲間でもある同期と4年間競技ができたことを誇りに思う」(石黒)と4年間共にやり遂げた仲間に感謝の気持ちを綴った。

服部(社会3)が3000mSC決勝に出場し、8い入賞を果たした。5月の関西インカレで同志社記録、自己ベストを更新し、好調な流れで迎えた今大会。スタート後はスピードよく前方に入り、集団の5.6位に位置付ける。先頭集団に食らいつくも、徐々に引き離されてしまう。それでも終盤まで粘り強い走りを見せ、ラスト1周で周囲がスパートをかける中奮闘し8着。記録は10’38″16となり、自己ベスト更新とはならなかったが厳しいコンディションの中力強い走りで入賞を果たした。

主将澤田(法4)は800mに出場した。「ラストスパートでの加速についていくイメージをしながら、スピードが高めな練習を意識しました」(澤田)。決勝進出を目標に臨んだ3度目の全カレ。予選ではスローペースでレースが進みラストの直線まで混戦状態が続いた。そんな中でも澤田は前を確実に抜かせる位置につきラスト100mを加速。「ラストスパートも問題なく発揮できたので、準決勝進出を確信しました」(澤田)。しかし、ゴール直前で他選手との接触があり、最後まで十分な力を出しきれず4位でゴール。各組3着までが準決勝進出なのでこの時点では予選落ちだったが、救済で準決勝進出が決まった。
準決勝もスローペースでレースが進んだ。急な救済で動揺が隠しきれない中、思うような力を発揮できず7着でゴール。目標の決勝進出を果たしことができず悔いの残る結果となった。

女子10000mWでは下岡(スポ4)が自己ベストを大きく更新し、全国制覇を果たした。今季の前半は調子が上向きでない状態が続いたが、徐々に取り戻し今大会に照準を合わせてきた。「早く試合がしたい、今の自分なら勝負できると思っていました」(下岡)。言葉通り、スタートすると積極的な歩きで先頭に立ち、下位を引き離す。1000mの地点で2位以下と大きな差をつけると、その後も他選手の追随を許すことなく首位に立ち続けた。「5000mの通過タイムがベストよりかなり速いペースだったが怯まずに自信を持っていけたのが良かった」(下岡)。終盤に入ってもペースを落とさず保ち、同志社の応援を力に変えた。歓声が湧く中、堂々の1位でゴール。自己ベストを大きく上回る45分59秒をマークし、集大成となる大会でこれまで手が届かなかった日本一のタイトルをつかんだ。

4日間に渡って行われた日本インカレ。チームが一丸となって挑み、今季の大舞台を終えた。(家村有多、中田悠里、伊藤愛梨、木田恋菜)

※HPの不具合により、写真の掲載を一時とりやめております。

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