
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
同志社 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 0 | 1 | 0 | 8 | 9 | 2 |
関学大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 7 | 0 | 0 | × | 9 | 12 | 0 |
4月20日、ほっともっとフィールド神戸で2025年度関西学生野球連盟春季リーグ戦第2節対関学大2回戦が行われた。初戦、1―13で惨敗を喫した同志社。コーチ陣からの𠮟咤激励でチームが奮い立ち、新規まき直しを図った坂組であったが、惜しくも8―9で黒星に終わった。

先発、橋本裕(商4)は、序盤から丁寧な投球で相手打線を抑え込む。球威を落とすことなく、4回までを無失点で逃げ切り、順調な滑り出しを見せた。4回裏、2死二塁の場面で左翼前方の飛球を知念(文情4)が飛び込みダイビングキャッチ。圧巻の美技で球場を沸かせた。
しかし、迎えた5回の裏、調子を徐々に落とし始める。連打を浴び2点を奪われると、チーム全体から焦りの色が見られた。6回裏、内野のエラーで出塁を許すと、続けて中安打を放たれ、さらには四球を重ねる。無死満塁の急場で、右前に弾き返され集中砲火を浴びた。マウンドを去った橋本裕に代わり中澤(スポ3)が登板する。しかし、ストライクを狙えずわずか5球で即降板。続けて財原(スポ4)が継投するも、豪快なスイングで適時打を放たれるなど、打線をつながれ大量失点。5点リードから一挙7失点で大逆転劇が巻き起こった。7回裏、代わった本田(商4)が三者凡退の好投を見せる。続く8回は、齋藤(法2)が抑えに入り追加点を阻止した。
「ただただ実力不足に限る」(財原)、「自分が流れを作って逆転させてしまった」(橋本裕)と悔しさを滲ませた投手陣。守乱が目立った関学戦で、多くの課題が残った。

一方、打撃では4回まで打線が湿り、雲行きが怪しまれたが、5回表に好機が訪れた。4番・佐藤悠(法3)が出塁すると、知念が犠打でつなぐ。辻井(スポ3)が打球を真っ直ぐ捉えライト方向に安打を放つ。坂(法4)が際どいボールを見極め出塁すると2死満塁のチャンス到来。バッターボックスに立ったのは、先発投手の橋本裕だ。6球目、すくい上げるかのように当てたボールは左翼手の頭上を通り抜け、スタンドまで運んだ。先発ピッチャーによる先制満塁弾に球場全体でどよめきと大歓声が上がる。投打で魅せた橋本裕に大喝采が送られた。

続く6回表、リードを広げたい同志社。知念の右安打や中森の死球でチャンスメーク。再び満塁の絶好機が訪れる。打席には主将・坂が立った。「次に繋いで1点でも点を取ろうという気持ちで挑んだ」(坂)。相手投手の剛球をフルスイングで跳ね返し、右適時三塁打を放った。主将の意地を見せた一撃にこの日一番の盛り上がりを見せる。
勢いにのった同志社だが、強豪・関学大の脅威打線に追いつめられる。まさかの逆転を許し、2点を追いかける展開に。8回表、代打北田(法3)のヒットを皮切りに1点を返すも打線がつながらずゲームセット。無念の逆転負けとなった。
前節の近大戦から敗戦が続いた。さらに、リーグ優勝が絶望的になった今回の黒星。苦境に立たされた同志社だが、リーグ戦はまだ終わらない。課題が山積した今節をばねに、残り3節、勢いをかけて迎え撃て。(文責・髙橋舞衣、撮影・矢部彩香、久岡悠斗)
スタメン
(一)寺田 4
(二)堀内 6
(三)齋藤 3
(四)佐藤悠 9
(五)知念 7
(六)辻井 5
(七)中森 8
(八)坂 2
(九)橋本裕 1
バッテリー
(関学大)奥野谷、伊丹、岡、坂本―小林舜
(同志社)橋本裕、中澤、財原、齋藤―坂