
2024年度全関西大学女子バスケットボールリーグ戦
10月27日に、関西学院大学西宮上ヶ原キャンパス(兵庫県)にて2024年度全関西大学女子バスケットボール2部×3部入替戦が開催された。同女は神戸医療未来大と対戦し、54-69で敗北を喫し3部残留が決定した。
因縁の対決と言っても過言ではなかった。2部残留を決めた一昨年の入替戦、そして昨年3部降格となった入替戦の再現でもある今試合。「絶対に2部に戻る」(清水・文情4)。リベンジマッチに燃える選手たちの目は闘志に満ちていた。昇格の瞬間を見届けようと駆けつけた家族やOBOGの姿が選手たちの背中を押す。
また、怪我で戦線離脱を余儀なくされたエース、東(文4)が長いリハビリの末1年振りに復帰。「時間がかかっちゃったんですけど戻ってこれて感謝しかない」(東)。4年生全員でできる最後のバスケット。楽しむ気持ちを忘れずコートに立った。

迎えた第1Q、開始1分に清水がスリーポイントシュートを決める。前田(同女1)の攻撃を中心にポイントを重ねるも残り3分の時点で同女のチームファウル数は5。そんな中でも果敢に攻め続ける(11-10)。さらに松野(スポ4)が相手に張り付きシュートを打たせない。決定機を狙っていた相手に残り15秒でスリーポイントシュートを放たれ15-19で第2Qへ。
第2Qは開始5分までなかなかシュートが決まらない厳しい時間が続いた(16-27)。しかし粘り強い守備からリズムを取り戻し反撃を見せる。福原(同女1)、石井(文情1)らが攻守ともにチームに貢献。一時は4点差まで追いつくも前半を27-35で折り返した。

離されるわけにはいかない第3Q。開始3分、セカンドシュート、スリーポイントと失点が重なるしんどい場面を断ち切るべく同志社がタイムアウト。ディフェンスで粘りを見せ何度もシュートチャンスが訪れるものの、決定力が低くなかなか得点につながらない。7分、連続ポイントを決められ、22点差まで離される(29-51)。ついに加藤(同女2)のスリーポイントが決まり、5分間無得点であった苦しい時間に終わりを告げた。最後には小栗(商2)がステップインで得点。34-55と点差を突き放され、最終Qへ。

試合終了までラスト10分。松野がディフェンスで食らいつき、シュートを打つ隙を与えず、24秒守り切る。「ディフェンスが自分の武器。ディフェンスで攻めるしかないと思った」(松野)。神戸医療未来大のタイムアウトの後、コートに現れたのは今試合がラストゲームである清水、松野、東。「一緒にチームを引っ張ってくれたかけがえのない存在」(清水)。23点ビハインドで立ち向かう3人の背中は勇ましかった。常に前からディフェンスを仕掛け、ハーフラインを跨がせない。同女のオフェンスの時間が続くと、小栗と石井が得点を重ねる。さらに7分、小栗が清水にノールックパスを渡すとフリースローを獲得。落ち着いて2本沈め、続いて松野もシュートを決めた。4年生の意地を見せつけ同女の流れを引き寄せたものの、54-69でブザーが鳴り試合終了。昨年の雪辱を果たすため、1年間掲げてきた2部昇格の夢は惜しくもかなわなかった。

マネジャーとして常にチームを支え続けた伊藤(同女4)は「4年間ずっと頑張っている姿を見てきたので、集大成として最後まで戦ってくれた」と秋季リーグを振り返った。
「この試合を経験できたことを糧にして、2部に駆け上がってほしい。一生懸命がむしゃらにバスケを楽しんでほしい」(主将・清水)。4年生の思いは後輩に託された。来年こそは2部昇格へ。成長を遂げる彼女たちの姿に期待が高まる。(撮影、文責:渡邉柚果、河村柚希)