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【カヌー部】総力をあげて戦ったインカレ(2)

 大会最終日となる9月4日、石川県木場潟カヌー競技場で第58回全日本学生カヌースプリント選手権大会が行われた。雲一つない晴天の中、選手やマネージャーたちは声を出しあい、仲間を鼓舞した。

 昨日に引き続き、多くのルーキーたちが決勝へと駒を進めたジュニア部門。JK-1 200㍍決勝で、序盤から先頭集団に食らいついた笠井(文1)はペースを落とすことなく、2位で着艇。伸びやかな加速を見せた舟木(経1)は6位でレースを終えた。

 続いて行われたJC-1 200㍍決勝では、直原(法2)が他を寄せ付けない圧倒的な速さを見せ1着でゴールすると、追いかける菅間(商1)が2位で着艇。その後、松永(社1)、篠原(理工1)、古川(GC1)がそれぞれ4、5、6着でフィニッシュした。

圧巻の強さを見せた直原

 

 冨尾(商4)・渡辺(スポ2)ペアが臨んだWK-2 200㍍決勝。勢いよくスタート地点から飛び出すと、強みであるバランスの良さを生かして全速力で艇を前に進めた。しかし、後半になるにつれて力みすぎが原因で思うようにレースを展開することができず、結果は7位に。レース後、渡辺は「メダルを獲りたかった」と唇を噛んだ。

 WK-1 200㍍決勝、焦りからスタートダッシュに失敗した川井(スポ1)。なんとか巻き返そうと中盤以降調子を取り戻したものの、6着でフィニッシュ。「優勝しか見ていませんでした」と自身の全力を出せなかったこと悔しさをにじませると同時に、来年へのリベンジを誓った。一方、自身の最後のレースとなる中嶋(スポ4)は、「楽しみながら自分の力を出そう」という思いを胸にスタート位置についた。序盤、遅れをとったが、「ここで負けるわけにはいかない」と必死に船を進めた。諦めない懸命の漕ぎで3位まで巻き返し、レースを終えた。思い通りのレース展開とはならなかったが、全力を出し切った彼女は悔いなく競技人生に幕をおろした。

最終レースに臨む中嶋

 C-2 200㍍決勝では、平井(スポ4)・菊池(商4)ペア、伊藤真(スポ4)・城後(心理4)ペアが出場。練習からずっと競り合ってきた2組が、インカレの舞台でも火花を散らした。スタートが得意な平井がリードを広げると、後半は菊池の推進力で船を進めることで理想通りのレース展開を見せたが、5位でフィニッシュ。「全国との壁はデカかった」(平井)。理想通りのレース展開をしてもなお、実力差を感じる試合となった。伊藤真・城後ペアは8位で着艇し、ラストレースを終えた。

5着でフィニッシュした平井・菊池

 ハイレベルな戦いを見せたK-2 200㍍決勝。「マジでやり切ろう」と二人で声を掛け合い、試合に臨んだ伊藤朔(スポ4)、齋藤(スポ1)ペア。最後まで全力で漕ぎ切ったものの、一歩及ばず8位でレースを終えた。「最後のこの大会で自分が1番得意だった短距離で決勝に行けたことが本当に何よりも楽しかったです。」と今大会で引退の伊藤朔は語り、後悔のないレースで最終戦を締めくくった。

熾烈な戦いを繰り広げる齋藤・伊藤朔

  総力をあげて戦い抜いた5日間。男子の部では、総合成績7位、カナディアン部門5位に。一方女子は、カヤック部門2位、総合成績3位に加え、中嶋が女子カヤック最優秀選手賞を受賞する活躍を見せた。今大会を振り返り、主将虎走(経4)は「チーム全員が最大限の力を出せた」と力強く言い切った。今大会をもってチームをけん引してきた4年生は引退。個性の強いチームを1年間まとめ上げてきた彼から、新キャプテンの川﨑へとたすきが繋がれる。「強く優しい」カヌー部を目指し、これからもチームは躍進を続ける。(文貴・小山莉奈、撮影・田組菜月、湊結子、白川愛梨)

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