~ルーキー特集2025~ 【硬式野球部】投守の要現る

春季リーグ戦を4位で終え、秋季リーグ戦での逆襲を目指す硬式野球部。猛暑に耐えながら練習に励む中、フレッシュな1年生たちの姿が光る。今回は春季リーグ戦で出場を果たした内山、川村の両選手にこれまでとこれからを語ってもらった。
――お互いの印象は
内山→川村:まず守備が上手いっていうのと、高校の同級生に川村にめっちゃ似てる人がいて。
川村:なんやそれ(笑)。
内山→川村:プレースタイルといい、ポジションといい、打ち方といい、全部似てるんで、その人にしか見えないなっていう、そんな感じです。
川村→内山:自分はキャンプから一緒なんですけど、内山はピッチャーで結構真面目に練習とか取り組んでるように見えるので、これからピッチャー陣を引っ張っていけるような存在なのかなと思ってます。
――入学からこれまでを振り返って
川村:やっぱり高校とは違った環境だったので、高校だったら自分たちの代(主導)でやるっていうのが基本だったんですけど、大学だったらもう1年から4年まで全部の学年の選手が一緒にやるので、コミュニケーションを取ることが大事だなって思いました。
内山:高校の時は意外と上下関係とかがあって、下級生の時から試合出るってなるとやっぱり先輩に怯えながらというか、気遣いながらやっていたんですけど、大学に入って自分がAチームに入った時は先輩たちが積極的にコミュニケーションを取ってくれたりとかして、馴染みやすい雰囲気を出してくれたので、いざ投げるってなった時も緊張とかはあまりなくて、自分の実力を出し切ろうという思いで投げられるなと思っています。
――大学生活には慣れましたか?
川村・内山:はい、慣れました。
――大学に入って楽しいこと、苦戦していることは
内山:高校の時は外出があまりできなかったので、普段先輩や友達と遊びに行ったりすることは、すごく大学生になって楽しいことだなって話してて。苦戦してることは、高校の時よりは授業が長いので、集中力が切れたりだとか、眠くなったりすることがあるんですけど、テストのためとか、単位のためだと思って頑張ってます。
川村:自分はあまり遊びに行くことはないんですけど、高校の時と違って自主的に野球の練習をすることが多くなって。全体練習が終わった後に、チームメイトと一緒に野球のことを喋りながら自主練習するのが結構楽しいです。苦戦していることは、学校の課題とかも大学に入りたてなので両立とかが結構難しくて、そこに苦戦しています。
――野球を始めた時期は
内山:自分は小学1年生です。
川村:自分は小学4年生です。
――野球を始めたきっかけ
内山:自分の親が中学校の教師をしていて、野球部の顧問だったのもあって始めたのがきっかけですね。親の影響です。
川村:自分も親の影響で、父が高校野球の監督をしていたので、ずっとやりたいと思ってて、小学4年生にやっと始めたって感じです。
――内山君は投手、川村君は二塁手というポジションですが、いつからそのポジションに?
内山:ピッチャーを本格的にやり始めたのは中学3年生です。
川村:自分は小学校4年生の頃から高校に入るまでずっとショートで、高校に入ってからもショートをメインでやってたんですけど、その中でサードとかファーストとかもやってて。で、最後の半年ぐらいで本格的にセカンドに入りました。
――内山君は投手として仙台育英に入学。地元は新潟だと思いますが、なぜ地元の強豪ではなく仙台育英へ?
内山:まずきっかけが何個かあって。1つが、中学校時代にシニアチームで野球をしていて、当時の監督の友人の方が仙台にいて、その人が仙台育英のOBの方で。「練習会に来てみないか」って言われたのが1つのきっかけ。それで、監督(須江航=仙台育英高校硬式野球部監督)に来てくださいみたいなこと言われたのが1つのきっかけで。もう1つは、山田脩也さん(仙台育英高校OB・阪神タイガース内野手)という人がいるんですけど、脩也さんがいた中学校チームと自分の中学校チームが仲良くて、お互いホームステイし合っていた仲なんですけど、脩也さんが仙台育英に行かれて。で、ずっと自分のプレーを見てもらっていた脩也さんのお父さんの方から、「ぜひ一緒に来て野球をしないか」ということをずっと言われていて。いろんな高校に練習見学に行った時に、やっぱり施設が一番良くて。この施設で3年間自分を鍛えたいなと思ったのが、仙台育英に入ったきっかけです。
――仙台育英での3年間を振り返って
内山:すごくやっぱり周りのレベルは高くて、ただ練習メニューを与えれるというよりは自分から考えてやるみたいな感じだったので、練習しなかったらその分どんどん下手になっていくって感じで。周りが高いレベルの中で自分もやらなきゃなという気持ちにさせてくれて、成長できたのも周りにいる友達だったり、レベルの高い先輩たちだったりがいたおかげなので、野球に対する熱量や考え方が変わった3年間だったかなと思います。
――川村君は東大阪から天理へ入学。なぜ天理高校へ?
川村:それも父の影響で。父が天理高校出身だったので、野球を始める前から天理高校に入りたいってずっと思ってたので、天理高校に入りました。
――天理もかなりの強豪校。3年間を振り返って
川村:寮生活をしてたんですけど、天理では野球の部分だけではなく信条教育というものがあって、野球も大事だけど、人間性の部分をとても厳しく指導していただいて。天理での3年間があったから今の自分があると思っている部分も多くあって、野球以外の部分の人間性の部分を大学でも高めていけたらと思っています。
――仙台であれば関東圏・東北の大学、天理であれば天理大という選択肢もあったはず。それぞれ、なぜ同志社へ?
内山:自分は2個上と1個上に先輩がいて、すごく話も聞いていて。野球はもちろんやりたかったんですが、高校時代に文武両道っていうのを目標にしていて。ただ、なかなかできてないところがあって、やっぱり同志社大学といえば勉強もすごいトップレベルだと思いますし、野球の方でも名門というところで、やっぱ文武両道にすごく励みたいなと思って。他の大学だったら野球だけをやっていればいいみたいなところもあると思うんですけど、ここはそういうわけじゃないので。やっぱり勉強と野球の両立っていうのを自分の目標にもしてたので、そういう目標を達成するためにも同志社がいいかなと思って選びました。
川村:自分も中学の時から野球だけじゃなくて勉強の方にも力を入れてやってきたので、せっかく大学入るならその勉強も野球もレベルの高い大学に入りたいと思っていて。自分の知り合いの方に同志社大学出身の方が何人かいて、その方への憧れもあったので、同志社大学に入りたいと思いました。
――ちなみにその知り合いの方は
川村:まずは塚本大夢さん(硬式野球部OB・ニチダイ内野手)と、もう1人は自分が小学生のころから教えてもらってた黒川史陽さん(東北楽天ゴールデンイーグルス内野手)のお父さんなんですけど、その方が同志社大学出身だったので、同志社に入りました。

――同志社大学硬式野球部の雰囲気は
内山:結構明るい印象があって、プレーとかに対してもいい意味で上下関係がないので、下級生の力でもすごくプレーしやすい雰囲気というか、ただプレーしやすい雰囲気の中でも上級生がしっかり引っ張ってくれるっていう、なんて言うんだろう、いい雰囲気がすごくあって、下級生からしてもすごいプレイしやすい環境かなと思います。
川村:自分も同じなんですけど、いい雰囲気で野球ができているなと思っていて。野球に対しての考え、練習への取り組み方とか、自主練習とかも結構真面目にやってる人が多いですし、真面目な先輩が多いので、自分もしっかりやらないとなと思えるような先輩が多いので、いい雰囲気だと思ってます。
――仲のいい同期は
内山:自分は法学部の人たちで色々集まってどこかに行くことは多くあって、この前法学部みんなで有馬温泉に行って気分リフレッシュみたいなことはやったんですけど、今後はやっぱ1年生全員誘ってみたいなことしてやろうかなって考えてます。
川村:自分は文化情報学部で、野球部で文化情報学部が6人いるんですけど、ほぼ全員一緒に授業受けてるので結構仲いいっていうのはあります。休み時間も一緒にご飯食べて。
――高校の先輩との関係は
川村:特に、他の先輩と同じような。そんな感じです。
内山:自分も一緒なんですけど、若干高校の時の身内ネタがわかるみたいな、そういう動きはできるかなみたいな感じです。
――大学に入って仲良くなった先輩は
内山:結構いるんですけど、齋藤童獅(法2)さんと荒川明日瑠(文情2)さんです。基本ピッチャー陣はみんな仲良くて、キャンプの時から全員が同じ練習メニューをこなしたりだとか、例えばピッチングとかでもお互いの指摘をし合ったりとか、動画を見合ったりとかしたんで、そういう中では、そのピッチャー陣の先輩とすごく仲良く、さっきも言ったいい雰囲気でやってるって感じで。1番仲いいのは、2年生の荒川さんと齋藤さんが、歳も近いですし、荒川さんとは地元も一緒なんで親近感が。すごく共通点があって、親同士が同じ職場だったりとか。
川村:そうなんや。
内山:そう。あと、自分のお姉ちゃんと明日瑠さんのお兄ちゃんが高校の同級生だったりだとか、すごくその共通点がいっぱいあるんで、そういう面ではすごく仲良かったりだとか話があったりだとかは結構します。
川村:自分は特に仲いい、先輩全員と同じような関係なんですけど、内野手だったら影山(スポ2)さんとか。練習に対する取り組みとか、とても尊敬してるので、影山さんにはついていきたいなみたいな思いはあります。
――自身のプレースタイルの強みは
川村:自分はやっぱりバッティングより守備の方が好きなので。守備では打ち取ったゴロを100㌫アウトにできるような選手になりたいと考えてますし、守備が持ち味だと思ってます。
内山:高校時代は周りにもすごい球が速いピッチャーがいて、自分はストレートで押すタイプじゃなくて、変化球を混ぜながらっていうタイプだったんですけど、大学の打者と対戦していく中で、やっぱり高校の時と同じで、ストレートだけとか変化球だけとかだと抑えられないので、自分のプレースタイルとしては、変化球を見せて、いかにストレートを速く見せるかっていうのが自分の特徴だと思っていて、変化球でもカウントを取れたり、ストレートでもカウントを取れるという感じで。打たせて取るピッチャーだと自分で思ってるので、打たせて取るのが自分の持ち味ですね。
――それぞれ理想像とする選手は?
内山:自分は早稲田大学の伊藤樹さんです。同じ仙台育英出身だったりとか、高校時代からもすごい活躍ぶりだったというのを(須江)監督から聞いていたので、この前の同早戦でも見させていただいたんですけど、やっぱり先発をやる中で、常に全力というのは難しいと思うんですが、ピンチの場面でのギアの上げ方だったりだとか、変化球やストレートのコントロールの良さっていうのはすごく見習うべきところがあると思うんで、すごく尊敬もしてますし、自分もそういう選手になりたいなと思っています。
川村:自分は高校の先輩なんですが、太田諒選手(天理高校OB・オリックス・バファローズ内野手)という、時期は被ってないんですがそういう先輩がいて、太田諒選手が高校時代の時から試合を見に行ったりしていて。太田選手は守備もめっちゃ上手いんですけど、打撃が特に売りの選手だと思って、コンパクトに打っているんですけど長打もめっちゃ打ってるっていう自分のイメージがあるので、これからはバッティングをもっと強化して、長打力もある内野手になりたいと思います。
――大学4年間で達成したい目標は
内山:まずは日本一で、高校1年生の時に甲子園優勝を経験させてもらって、その時はスタンドで見ていたんですけど、やっぱり野球をやっている以上、やっぱりグラウンドに立って日本一っていう景色を味わいたいなと思っていて。今いる先輩たちもそうですけど、一緒に入った同期たちと一緒にこの4年間で、まずはその全国大会出場っていうのをしないと日本一になれないと思うんで、しっかりリーグ戦を勝ち抜いて、その上で一戦必勝で日本一になれたらなと思います。
川村:自分も、先輩方は日本一を目指すという風に掲げて練習されているので、日本一になるためには日本一にふさわしい練習をしないといけないと思ってるので、そこを頑張って全員で一致団結してやっていけたらなと思っているのと、個人としてはリーグ戦でベストナインを獲りたいなと思っています。
★共通質問
「試合前のルーティン」
内山:自分はメディシンっていうのを大事にしていて。普段ウェイトとかで鍛えた筋肉を投げる動作に近づけるためにメディシンボールを使って、叩きつけだったりというのを自分は試合前に必ず入れて、いい形、いい形で試合に入れるように。高校の時からずっとメディシンをしていたので、今でも試合前に入れています。
川村:自分はルーティーンみたいなのはあまりないんですけど、打席に立つ前とかだったら、例えばリーグ戦だったらデータとかを見るので、ピッチャーの投げ方とかをもう頭に焼き付けるぐらい見て、前日とかに投球の球質とかをイメージして素振りとかは高校時代はしてました。
(取材・構成:黒田周良)
◯プロフィール

◆川村誠志郎(かわむら・せいしろう)
2007年1月7日生まれ。奈良県・天理高校出身。ポジションは二塁手。182㌢・76㌔。右投げ右打ち。文化情報学部1年。

◆内山璃力(うちやま・りき)
2006年12月18日生まれ。宮城県・仙台育英高校出身。ポジションは投手。176㌢・82㌔。右投げ左打ち。法学部1年。