アーチェリー部(男子)
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【アーチェリー部男子】畑本がインドアインカレで悲願の日本一達成

第22回全日本学生室内アーチェリー個人選手権大会

 2月28日・29日、長崎県総合体育館で第22回全日本学生室内アーチェリー個人選手権大会の予選・決勝ラウンドが行われた。1日目の予選ラウンドを勝ち上がり、リカーブ部門では高井(新スポ3)、鷲津(新商3)、𠮷田(新商2)が2日目の決勝ラウンドに進出。果敢に挑むも、立ち塞がる全国の壁を破ることはできず、一同17位で大会を終えた。コンパウンド部門では、畑本(商卒)、岡山(心理卒)が決勝ラウンドに進出。岡山が夏のインカレ王者を破り3位に入賞。畑本が学生最後の大会で優勝を果たし、王座に君臨した。

 全日本室内選手権などを経て、今シーズン最後のインドアとなった今大会。60射の合計点数で競い合う1日目の予選ラウンド。同志社からはリカーブ部門では7名、コンパウンド部門では2名が出場した。高井は、60射中45射を的の中心である10点に入れ、2位で予選ラウンドを突破。コンパウンド部門では終始安定した行射で、点を稼いだ畑本が予選を1位通過し、2日目の決勝ラウンドへの切符を手にした。

  2日目の決勝ラウンドでは予選の順位に基づいたトーナメントが行われる。リカーブ部門では各セット3射ずつ射ち、その合計点が高かった方に2ポイントが加算(引き分けであれば両選手に1ポイントが加算)。6ポイント先取で勝敗を決める。全国の舞台ならではの独特な緊張感が会場を包む中、1/16イリミネーションから試合が始まった。

行射を行う高井

 1/16イリミネーションラウンドに出場したのは、𠮷田、鷲津、高井の3名。1年生エースの𠮷田は関西リーグのライバルである近代相手に、苦戦を強いられ0-6でストレート負けを喫する。鷲津も第1・2セットを共に同点と、接戦を繰り広げるも僅差で相手にセットを奪われ3-7で敗退。予選ラウンドを2位で通過した高井は、第1・2セットで自身の強さを出すことができず相手に優位に進められるも、第3・4セットで高得点をたたき出し試合を振り出しに戻す。迎えたファイナルセットでは相手に1点及ばず、1/8イリミネーションラウンド進出を逃した。「マッチ戦での自分の弱さが出た試合だった」(高井)と試合を振り返った。

  コンパウンド部門では、1セット3射を5セット行いその合計点で勝敗を決める。リカーブ部門よりも1射のミスがそのまま敗北につながり緊張が走る種目である。予選を勝ち進んだのは4名のため、決勝ラウンド初戦がセミファイナルとなる。

セミファイナルを終えお互いを讃える(左から)畑本、岡山

 セミファイナルには畑本と岡山が出場。予選ラウンドの順位により、初戦から畑本と岡山の同校争いが繰り広げられた。両者今大会を後に卒業が控えるため、中学生時代から青春を共にし、互いを高め合ってきた2人にとって最後の真剣勝負。部員一同が先輩の勇姿を見届ける中、141-139の2点差で勝利の女神は畑本に微笑んだ。この結果、畑本はゴールドメダルマッチへ、岡山はブロンズメダルマッチへ出場した。

喜びを噛み締める岡山

 迎えたブロンズメダルマッチ。岡山の相手は夏のアウトドアインカレで畑本に勝利し日本1位に輝いた猛者だ。第3セットまで一進一退の戦いを繰り広げるも、第4セットで29点を叩き出すと、その後も相手に流れを譲ることなくリードを広げ、141-139で試合をものにした。試合を終えて「いつか勝ちたいなと思っていた選手に勝つことができてよかった」(岡山)とうれしさをあらわにした。

真剣な眼差しでターゲットを狙う畑本

 運命のゴールドメダルマッチが幕を開けた。第1・2セットを共に同点で迎えた第3セット。畑本はこの日最低点の27点を挙げると、初めてリードを奪われる。しかし、続く第4セットでは最後の大会に懸ける思いや、今まで培ってきた経験が畑本を支え29点をマーク。逆転に成功する。何が何でも1点のリードを死守したい第5セット。観客が固唾を呑んで見守る中、両者が放った矢の合計点は等しく、リードを守り切った畑本に軍配が上がり、日本一の王座に君臨した。「10年間アーチェリーをやってきて目標としていた全国優勝を達成することができてよかった」(畑本)。積年の夢を叶え、喜びをかみ締めた。

 各々実りのある経験となった今大会。見えた課題を克服し、さらなる高みを目指す。次に見据えるのは春のリーグ戦。「自分がチームを引っ張って行きたい」(𠮷田)と気合も十分だ。一致団結し、昨年達成できなかったリーグ優勝を果たせ。

(文責・西川有人、撮影・岡本和香、西川有人、俣野百香)

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