第77回西日本学生陸上競技対校選手権大会
7月5日から7日にかけて東平尾公園博多の森陸上競技場で第77回西日本学生陸上競技対校選手権大会が行われた。同志社は男子総合32位、女子総合25位の結果を収めた。
110mハードル(男子)に出場したのは岩堀(スポ卒・M1)。「13秒台を出して後半シーズンの勢いにしたい」と臨んだ今大会。連戦のため、疲労を残さないよう練習やアップの量をできる限り削り、本番に備えた。試合前には、得意とするスタートで前に出て、落ち着いて10台跳ぶことを意識。
しかし、全体的にハードルを低く飛んでしまい引っかかったり、逆に浮いてしまったりとミスによるロスが目立ってしまった。結果は6位入賞。「率直に嬉しくはない。動きのイメージと実際の動きのギャップが大きく、もっといけただろうと思う」と、悔しさを見せる。不調の中決勝に残れたのは良かったが実力を出し切れなかったと自身のレースを振り返った。
この夏に多くの練習を積む予定の岩堀。前半シーズンの修正点を克服して後半シーズンでステップアップできるよう努力を重ねる。
4×400mR(女子)は全日本インカレの標準記録を切ることを目標に臨んだ。連戦のため、あえて西日本インカレに向けては調整をすることはせず、走り込みをして普段通りの練習を意識。第一走者と第二走者に400mを専門とする選手を置くことで、レースを先行する作戦で挑んだ。
結果は3:49:42で5位入賞。近年リレー種目において、関西インカレ以上の大会で決勝に進むことがなかった同志社は、快挙を成し遂げた。
第1走者は宮垣(心理・3)。個人種目の400mでは、予選で自己ベストを更新したが、準決勝で惜しくもあと1人というところで決勝を逃した。その悔しさを糧に4×400mリレーに対して、より気合いを入れて臨んだ。目標を意識しすぎて緊張しすぎないよう、いつも通りの走りができるよう心がけた宮垣。第1走者という重圧に負けず、持ち味の後半に伸びる走りを見せ良い流れを作った。個人種目、リレー種目ともに全日本インカレは初経験となる宮垣。「日本インカレでは躍動した走りを魅せたい」と、意気込む。
第2走者を担ったのは谷(スポ・4)。本調子ではなく個人種目でも納得のいく結果が出ていないため、不安を抱えて臨んだ今大会。「足を引っ張る訳にはいかない」。強い想い一心で走った。本調子ではない中、最善を尽くし次に繋がる走りを披露。結果的に納得のいくタイムを残し、安堵の表情を浮かべた。「自分がもっと圧倒的な走りをしてチームを引っ張っていかないといけない」。4年生としてチームを引っ張っていく存在になりたいと奮闘する谷。「この夏みんなで高めあって鍛錬していきたい」。全日本インカレでは同志社記録更新と決勝進出を目標に自身のラストイヤーを駆け抜けたい。
谷からバトンを受けたのは宗野(スポ1)。決勝のみの出番となったが、前半から攻めの走りを披露する。後半も足は止まることなくアンカーにバトンを繋いだ。個人の結果としても自身の予想以上よりも速いタイムをたたき出す。「全カレでもメンバーとして出走できるように、一日一日の練習を大切にしながら頑張る」(宗野)。個人種目でも活躍し、4年間の中で全日本インカレにおいて入賞することを目標にこれからも練習に励むと誓った。
アンカーを任されたのは小丸(商4)。関西インカレでは思い通りの走りができず、自身の走り込み不足を感じていた。しかし自ら強化メニューを取り入れ今大会を迎える。予選では緊張感を持ちながらも後半は切り替えて落ち着いてトラック1周を走り抜けた。続く決勝でも終始安定感のある走りで前を走る選手を抜き去り順位を押し上げる走りを見せ、5位でフィニッシュ。予選で全日本インカレの標準記録突破と上位入賞を果たした。
見事全日本インカレの標準記録を切り全国出場を決めた同志社。チームとして絶対に日本インカレ標準を切るという目標は全員一致であったため、チーム全員で喜びを噛みしめた。「同期のマネージャーさんが泣いて喜んでくれたのを見て、更に実感が湧き、喜びと安心感でいっぱいになった」(宮垣)。応援を力に変えて、全日本インカレの大舞台で躍進し同志社の歴史を塗り変えろ。
(文責・撮影)伊藤愛梨、木田恋菜