5月25〜28、たけびしスタジアム京都にて、第99回関西学生陸上競技対校選手権大会が行われた。様々な思いの中、迎えた今大会。今年は有観客ということもあり、会場は熱気で溢れていた。総合得点は男子が70点で5位、女子が37.5点で6位となった。
十種競技に出場した高須賀(理工4)。優勝してチームに貢献することだけを考えて臨んだ今大会。1日目は100m、走幅跳、走高跳、砲丸投、400mに挑んだ。トラック種目では、怪我で練習が積めていないところの弱さが見え、思うような結果が出ない。しかし、走幅跳では3回目の挑戦で7m03を記録し自己ベストを更新し笑顔を見せる。ベストペースではなく、優勝が見えないまま5位で1日目を終えた。巻き返しを図ろうと迎えた2日目。110mH,円盤投、棒高跳、やり投げ、1500mに挑んだ。5種目とも満足いく結果ではなかったが、総合3位で競技を終えた。しかし、上位との距離も縮められず、とても辛い大会となった。全日本インカレでは今大会の悔しさを忘れずリベンジをしたいと意気込む。
男子110mHに出場した岩堀(スポ3)。「自分にも優勝するチャンスがある。」と挑んだ今大会。予選では、レース後半に競り合ってバランスを崩すことがないように自分の走りに集中し、見事、組1着で決勝に進んだ。迎えた決勝。スターターピストルが鳴ると、ハードル1台目で前に出る。ハードルに当たってもバランスを崩さず走り続けた。9台目まで先頭を走っていたが、後半の失速やハードル間のリズムアップがうまくいかず、杤岡(スポ3)に追い抜かれ、2位でゴール。優勝を目指していた岩堀にとって準優勝は悔しい結果だ。しかし、同志社でワンツーを取れ、チームに得点と勢いを与えた。今回のレースの反省点を踏まえ、高校から目標にしている13秒台を達成するために日々練習に励む。
男子110mHに出場し、見事優勝を掴んだのは杤岡(スポ3)。13秒台での優勝を目標に今大会に臨む。予選では、周りに影響されることなく、自分のレースを貫き、後半追い上げて一着でゴールを決めた。予選と同様、自分のレースをすることだけを考えて迎えた決勝。向かい風が強い中、自分を信じ、タイムを狙いにいく。前半は岩堀(スポ3)に次いで2位だったが、後半、持ち前の伸びを最大に活かし見事優勝を勝ち取った。「目標としていた13秒台に乗ることはできなかったが、優勝した瞬間はとても嬉しかった。」今後の目標は着実に13秒台に入ること。西日本インカレでも優勝を掴み、自信を持って全国インカレにを迎える杤岡に目が離せない。
男子10000㎽では主将・三好(政策4)が準優勝を飾った。人生最後の関西インカレ。怪我続きだった冬季を乗り越え、「必ず優勝する」と強い意気込みのもと臨んだが、あと一歩届かなかった。1着でゴールすることを念頭に、レースに挑む。だが、「レース序盤から思うように体が動かなかった」と、照りつける暑さに苦戦。先頭集団でペースを進めるも、中盤では大きく差をつけられてしまう。しかし、前を追い続け、残り6周というところから1人抜き去り、あと2周でもう1人抜き、順位を上げる。そのまま後続と差を広げたまま、2着でゴール。「とにかく悔しいの一言です。」健闘するも悔しさの残る結果となった。
女子10000㎽では下岡(スポ3)が準優勝を決めた。連戦により精神的な負担が大きかった中、出場を決めた今大会。「去年優勝してはいますが、挑戦者の気持ちで臨みました。」下岡よりも早い記録を持つ選手についていくレースプランを立てていたが、想定外に序盤からレースを引っ張る形となる。覚悟を決めてレースを進めるも、照りつける暑さのレースに苦戦。給水のタイミングで引き離され、後につくことができずに差が開いてしまう。それでも前を追い続け、2着でゴール。実力不足を痛感するも、自分にできることは出し切ったという下岡。2位に入る奮闘で7点を獲得し、チームに貢献した。目指すのは日本一。まだまだ高みを追い求める。
男子800mで國枝(スポ4)が3位入賞を果たした。「必ず表彰台にのぼって、部に貢献する。」(國枝)混戦が予想された今大会に向けて、勝負強さを磨くためのメニューを行い、本番では「普段通り」を意識。予選を快調に突破し、翌日の決勝に駒を進める。決勝では優勝候補の松本(関大)についていくレースプランを想定。「とにかく悔いのない走りをすること、自分の持つ120%を出し切る。」号砲が鳴ると、最初の位置どりで想定外の4番手となる。しかし、ここで焦ることなくレースを展開。ラストスパートを仕掛け、接戦を繰り広げる中、3着でゴール。「嬉しい気持ち7割とまだまだ行けたなと思う悔しさ3割です。」喜びを表すも、さらに上に食いこめたと貪欲に理想を目指す。人生最後の関西インカレ。久しぶりの全体応援で後輩たちが見守る中、4回生の意地を見せた。
4日間にわたり健闘を見せた選手たち。多くの入賞者を輩出し、7名が表彰台に入った。「今回の関西インカレでは部員みんなよく頑張ってくれたと思いますし、同志社を背負って戦ってくれた皆には心から感謝しています。」(三好)チームの目標には届かなかったものの、ロードの部も含め、全員が一丸となって仲間を応援し、関西インカレを乗り越えた。今後は西カレ、全カレを控えている。たくさんの活躍を見せた選手たちに今後も期待大だ。【家村有多・中田悠里】